メタ発言とは、発言内容が本来なら発言者の関知しえないはずの領域に言及している発言のことである。
本来「メタ」とはギリシア語由来の接頭辞で、「高次の~」「超~」「~を含む」「~の間の」「~についての」「~の後の」などの意味を持つが、「メタ発言」として用いる場合は「メタフィクション発言」の意であることが多い。主観的現実世界に実在する我々が、それを超越した次元に言及すること、或いはそうした言及を認識することは論理的にかなり困難だからである。
概要
フィクションとしての物語内部で、 登場キャラクターが物語内部では知りえるはずのない情報、物語内部では意味を持たない情報に言及したり、文章の読み手やゲームのプレイヤー、動画の視聴者などを対象として発言したりする形態をとる。逆に、本来物語の内部世界において不可視であるはずの「作者」が登場し、物語に関与するような場合もある。
これは物語の作り手と受け手の共犯的なコミュニケーション(ネタ的な扱いでニヤリとする)であることも多いが、虚構と現実の境界を揺さぶって物語の受け手自体に対する直接的な心理効果を狙うこともある。
後者の場合、特にプレイヤーの没入感が高いビデオゲームにおいては、印象的な効果を狙うことが出来る。
こうした自己言及的な構造を主題する作品は様々な分野で見られるが、「メタ発言」と呼ばれる場合は肩肘張らないお遊び的なネタとして楽しまれることが多い。
関連動画
関連項目
- メタ
- メタフィクション
- 小島秀夫 - コナミのゲームクリエイター。ゲーム製作において「パッケージの裏」「電源を切れ」「ヒデオ」などメタなネタを用いることで有名。
- 高木順一朗 - 「ほう、何といい面構えだ。ティンときた! 君のような人材を求めていたんだ!」
- デッドプール - 「おい、ちょっと黙ってろ! お前のフキダシが邪魔で向こうが見えねえ!」
- 安心院なじみ - 「十巻以上続くコミックスは惰性 ってのがそれに僕の持論でね 既にそれを五冊もオーバーしてやがる」
- ズィー・ズィー - 「勝ったッ!第3部完!」
- AZEL パンツァー・ドラグーンRPG-「ボタンを押してくれ」
- シャドウハーツ-「名前入力できると思った? 仲間にできると思った?」
- お前ら - そうそう、この記事を読んでるオマエ。オマエのことだよ。
- 自己言及 - 私が私自身について発言する場合、その私とはどの私のことなのか。
- 自己言及のパラドックス - クレタ人じゃなくてもいいよ。
- 菅野ひろゆき - 美少女ゲーム界の神シナリオライター。主人公がプレイヤーに語りかける演出は演劇を研究したものといわれる。例としては「YU-NO」のメインヒロインの命名など、遠大な伏線としてメタを扱う。
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