上田文人(うえだ ふみと)とは、兵庫県たつの市出身のゲームデザイナー、アートディレクターである。
概要
大阪芸術大学芸術学部美術学科卒業後、興味のあったCGを独学で学ぶ。
1993年にワープに入社し、『エネミー・ゼロ』の開発に関わった後、1997年にソニー・コンピュータエンタテインメントに入社。
2001年にキャラクターデザイン・ゲームコンセプトを手がけた『ICO』が、そのシンプルなシステムと、反して非常に高いゲーム性で高く評価され、一躍脚光を浴びる。
2005年に世に送り出した『ワンダと巨像』も、同様に非常に高い評価を受け、ゲームクリエイターとしての実力と地位を不動のものにした。
2009年に3作目のタイトル『人喰いの大鷲トリコ』を開発中であることが発表された。その後、上田氏はSCEを退社したことを2013年に、新しく「genDESIGN」というスタジオを作ったことを2015年に公表している。[1] ※『人喰いの大鷲トリコ』は2016年12月に発売された。
genDESIGNは新しいゲームを開発中で、この新作ゲームにおいてEpic Gamesとパートナーシップを結んだことが発表されている。[2]
作風
近年のアドベンチャーゲームに定着していた、複雑なパラメータ表示・多種にわたるアイテム収集・多様な操作などの要素を極力排除し、非常にシンプルなアクションを作る。
『デビルメイクライ』『ゴッドオブウォー』などの作品とは対照的なシステムだが、『ワンダと巨像』では、巨像の体を「掴んで」よじ登るアクション一つを徹底して練り上げることで非常に高いゲーム性を生むなど、複雑なアクションだけがゲームではないことを証明している。
また、現在発売されている2本とも、非常に美麗なグラフィックで評判である。また、わざとフレームレートを落とすことで独特の視覚効果を生むなど、演出面でもその評価は高い。
一方で寡作でもあり、ゲームの開発期間は長くなりがちである。
上田氏は過去作の開発期間の長期化については技術的課題が大きかった、と述べている。最新作の『人喰いの大鷲トリコ』も、元々は2年半ぐらいで出すつもりだったそうだ。[3]
主な作品
関連動画
関連リンク
関連項目
脚注
- *http://www.fumi.to/
- *Epic Games,「人喰いの大鷲トリコ」のgenDESIGNなど3社とのパートナーシップを発表。最大100%の開発コストをカバー 2020.3.27
- *『人喰いの大鷲トリコ』は上田文人氏にとってのゲーム制作の最適解。E3 2016で発売直前の心境を語る(2016.6)
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