能勢電鉄とは、阪急阪神東宝グループ傘下の鉄道会社である。通称「能勢電」。
概要
兵庫県川西市の川西能勢口駅から、妙見山麓にある妙見口駅(駅自体は大阪府豊能町にある)および、阪急電鉄と日本生命が造成したニュータウン「阪急日生ニュータウン」の玄関口・日生中央駅(ここまでの文脈上、各種重複が多くなるがご容赦願いたい)を結ぶ地方私鉄。そしてメタルギアシリーズの常連でもある。
阪急の子会社であり、運用されている車両は阪急の中古車、そして塗装も阪急カラーである。一見すると阪急の支線のような雰囲気だが、あくまで阪急とは別会社・別法人なので、沿線民が阪急各駅まで用のある場合の運賃・定期代は能勢電(の初乗り)+阪急(の初乗り)で、かなり高くついてしまう。
1905年に能勢電気軌道として開業。戦後の沿線開発の最中、開発を行った西武グループによる能勢電の株の買収が行われ始め、それを阻止すべく阪急が出資し買収を防いだと同時に、阪急グループの一員となった。2003年以降は経営合理化のため、それまでバリエーションが数多く存在した能勢電独自の車体カラーを廃止し、親会社阪急でも纏っていたマルーンに統一されたのである。
日中は(区間運用と合わせて)全線で普通が10分ヘッドで運行されている他、平日ラッシュ時には阪急宝塚線との直通特急「特急日生エクスプレス」の設定がある。かつては平日・土曜朝ラッシュ時のみの妙見急行、土曜朝ラッシュ時のみの日生急行も設定されていたが、2017年3月18日のダイヤ改正で両者とも消滅した。
乗車券については、PiTaPa、ICOCAをはじめとする全国交通系ICカードに対応している。(2016年6月10日開始。)また、磁気カードであるスルッとKANSAIカードも対応しており、自社でもパストラルカードを発行していたが、2017年3月31日に販売を終了。また、スルッとKANSAIカードがなくなる代わりに、阪急電鉄・阪神電気鉄道・北大阪急行電鉄・能勢電鉄の4社でのみ使用できる「阪急 阪神 能勢 北急レールウェイカード」が2017年4月1日より発売されている(ICOCAの導入決定に伴い、2019年春を以て販売終了予定、同年秋使用終了予定)。
2023年12月3日(日)をもって妙見の森関連事業の営業を終了した。これに合わせ妙見の森ケーブルや妙見の森リフト、妙見の森バーベキューテラスの営業も終了した。(ケーブルカーは設備撤去の為の人を運ぶためもう少しだけ残る模様、リフトは撤去中現在はケーブルカーも2両とも麓の黒川駅に停留されている。)
これに合わせ観光輸送から日生ニュータウンの通勤輸送に比重を変える事になる。
他所の子会社(箱根登山鉄道・泉北高速鉄道・新京成電鉄)が乗り入れ先の親会社に吸収される流れが出てきているので能勢電鉄も今後阪急電鉄に吸収合併されるかが気になるところである。
駅と種別
※「特急日生エクスプレス」の終着駅は川西能勢口駅ではなく、梅田駅(阪急電鉄宝塚本線)である。
妙見線 | ||||
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日生特急 | 駅名 | 駅番号 | 営業キロ (駅間) 川西能勢口起点 |
乗換・備考 |
● | 川西能勢口駅 | NS01 | 0.0(-) | ■阪急電鉄:宝塚本線(HK-50) ■JR西日本:JR宝塚線(福知山線) ○アニメイト川西店 |
| | 絹延橋駅 | NS02 | 1.2(1.2) | |
| | 滝山駅 | NS03 | 2.1(0.9) | |
| | 鶯の森駅 | NS04 | 2.7(0.6) | |
| | 鼓滝駅 | NS05 | 3.5(0.8) | |
| | 多田駅 | NS06 | 4.2(0.7) | |
● | 平野駅 | NS07 | 5.2(1.0) | ○能勢電鉄平野車庫 |
| | 一の鳥居駅 大阪青山歴史文学博物館前 |
NS08 | 6.4(1.2) | ○大阪青山大学 ○大阪青山短期大学 ○歴史文学博物館 |
● | 畦野駅 | NS09 | 7.1(0.7) | |
● | 山下駅 | NS10 | 8.2(1.1) | ■日生線(日生中央方面) ○川西市郷土館 |
笹部駅 | NS11 | 8.6(0.4) | ||
光風台駅 | NS12 | 10.3(1.7) | ||
ときわ台駅 | NS13 | 11.2(0.9) | ||
妙見口駅 豊能町 吉川 |
NS14 | 12.2(1.0) | ||
日生線 | ||||
● | 山下駅 | NS10 | 0.0(-) | ■妙見線(川西能勢口・妙見口方面) ○川西市郷土館 |
● | 日生中央駅 | NS21 | 2.6(2.6) |
車両一覧
詳しい内容や在籍状況は、太字になっている各形式の記事を参照。
- 1500系 - 1983年デビュー。元阪急2100系で、2両編成と4両編成が存在していた。現在は全車引退済み。
- 1700系 - 1990年デビュー。元阪急2000系で、能勢電では一番在籍車両数が多い形式。だったが2024年1月現在4編成程度しかいない。
- 3100系 - 1997年デビュー。元阪急3100系で、上記形式と異なり顔面を魔改造されている。2020年位に引退
- 5100系 - 2015年デビュー。元阪急5100系で、「オールドルーキー」の異名を持つ。1500系と同じく2両編成と4両編成が存在している。行き先表示器がフルカラーLEDに交換された車両も居る。
- 6000系 - 車両使用料相殺のため2014年に阪急6000系の8両編成1本(6002F)が譲渡された。ただし、運用上はほかの阪急6000系と完全に共通運用を組んでいるために、あまり自社線内に顔を見せることはない。他の阪急6000系とそんなに違いはない。
- 7200系 - 2018年デビュー。元阪急7000系で、1700系以来の新形式となった。能勢電鉄所有車両としては初のVVVF車、LCD搭載車両となっている。
関連動画
関連項目
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