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ポナンザ
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Ponanzaとは、山本一成開発したコンピュータ将棋ソフトウェアである。
第1回将棋電王トーナメントから下山開発に加わった。

主な実績

2013年3月30日第2回電王戦第2局で佐藤慎一四段と対戦して勝利し、
現役のプロ棋士の場で勝った史上初の将棋ソフトとなった。

2013年11月2-4日の第1回将棋電王トーナメント優勝し、初代電王となった。

この活躍もあってか、第26期竜王戦におけるニコニコ生放送では「ponanzaによる現局面の評価値」や、「ponanzaの考える次の一手と読み筋」が中継画面に表示されるように(竜王戦スポンサー読売新聞の強い意向とのこと)。あくまでponanzaの見解ではあるが「現在どちらが有利そうな局面か」を数字で表示するため、視聴者にも一見してどのような展開なのか分かりやすく、次の一手も解説棋士が実際に検討して「あまりピンと来ない」と解説したり、「最初は「ないかな」と思ったけど、検討すると意外と面そう」と賞賛したりと、「観る将棋」の新しい切り口を提供することにも一役買っている。

名前の由来

Bonanzaへのリスペクトを表した名前だが、現在Bonanzaライブラリ不使用である。
POnanza is Not bonANZA でPonanzaとのこと。

特徴

ponanzaの持ち味は、本来コンピュータ将棋が弱点としている「序盤戦」の強さにある。

コンピュータ将棋ソフトはその特性上、様々なし手を考えることができる(=あらゆる可性を考えざるを得なくなる)最序盤が特に苦手とされている。
そこで、多くのソフトプロ棋士が今までにして確立した数多の「定跡データ」を元に、苦手な最序盤を進めていく。

対してponanzaはその定跡データに頼ることなく、自で序盤を考え、自ら定跡を創るかの如くしていく。
そのための長考すら厭わない、独創的な序盤戦は「ponanza定跡」と呼ばれるほど。

 開発者の山本氏いわく「今のコンピュータ将棋特定の部分だけが異常に強くなっていてバランスが悪い」、
「もっと総合的に強くしていかないと、これ以上の進化は難しくなってくる」と言う趣旨の内容をっており、
これを踏まえて総合的に強くするための方策のひとつとして、序盤戦を強化しているようだ。

中盤以降の緩急自在な鋭い攻めも特徴的。その容赦のなさゆえ、一部では「狂犬」の名で恐れられている。
電王戦FINALへの道」で小手指しを行った村山慈明七段(&解説金井恒太五段)がったところによると、
羽生名人と同じ臭い」のし方をしてきたかと思えば、次のし手では一転して「加藤一二三九段みたいに重厚な攻め」を仕掛けてきた、とのこと。

出場した大会

世界コンピュータ将棋選手権

世界コンピュータ将棋選手権には第19回から参加。年々成績が上がっている。
第23回,第24回共に勝敗は優勝チームと同じ(5勝2敗)ながら、SBで1ポイント負けて2位となっている。

第19回 1次予選13位
第20回 2次予選8位 アピール文exit
第21回 決勝5位 アピール文exit
第22回 決勝4位(電王戦出場) アピール文exit
第23回 決勝2位 アピール文exit
第24回 決勝2位 アピール文書exit
第25回 優勝 アピール文書exit

な棋譜:
第22回決勝 4回戦 Puella α - ponanzaexit
第22回決勝 6回戦 ponanza - ツツカナexit
第20回一次予選 3回戦 稲庭将棋 - ponanzaexit

第2回電王戦

第22回世界コンピュータ将棋選手権4位の成績から、次鋒として出場し、佐藤慎一四段に勝利した。

(ソフトウェア工学的にはあまり褒められたことではないが)調整はギリギリまで行っていたという。

当日は自分で所有するCore i7 990X ExtremeEditionとCore i7-3770KとBiglobeから借りたXeonサーバ8台(合計10台)を使用。1間に読める手数は3000万局面~4500万局面のとのこと。なお、Core i7-3770Kについては自作していた物exitと思われる。

電王戦タッグマッチ

佐藤慎一四段とタッグを組み、三浦-GPSタッグを破って優勝した。

第1回将棋電王トーナメント&第3回電王戦

第1回将棋電王トーナメントで全勝優勝し、初代電王となった。
これにより、第3回電王戦大将として出場することが決定した。
今回から開発に加わった下山将棋ソフトBlunderの作者としても知られる。

第3回電王戦・最終局では屋敷伸之九段と対局し、熱戦を制して勝利した。

 第2回将棋電王トーナメント&電王戦FINAL

第2回将棋電王トーナメントにおいて予選を全勝、1位通過する快進撃を繰り広げ、準決勝まで敗を貫いた。
迎えた決勝においてAWAKEとの一騎打ちの末、最終盤の逆転によって惜しくも敗北、準優勝となった。
決勝戦直後のインタビューでは言葉をつまらせる山本氏の姿があった。

優勝の功績を讃えられ、電王戦FINAL第4局に参戦。
2015年4月4日奈良薬師寺にて村山慈明七段と対局。97手にてponanzaは村山七段を投了させ、勝利した。

電王戦FINAL第5局のコンピュータ画面でもゲスト出演。盤上の評価値算出ならびにponanza自身の予想手を表示している。 

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25 ななしのよっしん
2016/05/06(金) 20:16:23 ID: UezB1KfWoR
WCSC二連覇おめ
技巧も強かったなぁ
ポナvs技巧のレベルだと先手を引いた方が勝ちって感じなのかな
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26 ななしのよっしん
2016/05/20(金) 14:42:12 ID: 2ep0rqVu2x
>>244
SilentMajority(Apery+stockfish7)が最高レート更新してるから
技巧がオープンソース化されたらR4000に届いても驚かない
強いと言っても1年もリードしていない、まさに女王
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27 ななしのよっしん
2016/10/21(金) 05:46:00 ID: SBILMTfnRT
ポナvsうかむ瀬みた

人間には理だ−
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28 ななしのよっしん
2016/11/10(木) 07:13:40 ID: C2gqwTG1/i
uuunuuunさんの調によると魔女、浮かむ瀬、やねうら王の3強がまだ昨年のポナに追いついていない可性すらあるらしい
3700叩き出したときも当時既に時代遅れのPCで動かしてたからなあ
やねうら王一発入れたことすら奇跡とまでは行かないにしてもかなりの幸運だったのやも
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29 ななしのよっしん
2017/04/06(木) 04:55:43 ID: /oKElBTXGH
しかしそのポナも開発止めて3年も経てば過去ソフトになるんだろうな
ボナンザですらプロに匹敵する実あるのにコンピュータ将棋ではもう導入しやすさだけが取り柄のロートル扱いだし
まあ、一つの基準として使われるボナンザはともかくGPS将棋習甦ツツカナなんて名前があがる事すらなくなってしまった
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30 ななしのよっしん
2017/05/06(土) 15:59:06 ID: 6Ip0CeVap8
現在Ponanzaディープラーニングを取り入れたPonanza Chainerだ。
一旦作り直しという形になったためちょっと弱体化してしまった。
おかげで世界コンピュータ将棋選手権でも優勝を逃してしまった。
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31 ななしのよっしん
2017/05/21(日) 03:30:56 ID: /oKElBTXGH
まあ強くなってないわけじゃないでしょ
elmoに負けたのだって相手が強かったのと時の運もある
対elmoでも勝率は65%はあるみたいだしね
2連敗する確率は10%ちょいだけど、それを引いてしまった
単純な実ならまだ最強ソフトではあるんだろう、半年後は分からんけど
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32 ななしのよっしん
2017/05/21(日) 06:10:09 ID: tqDSWp+ANk
開発やめて何もしなければって対局後のインタビューでも言ってるしな
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33 ななしのよっしん
2017/05/21(日) 14:38:06 ID: Wh9T5c5681
硬さと速度で戦う現代将棋、穴熊の時代は終わったと言いるような最終戦だった
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34 ななしのよっしん
2018/01/16(火) 08:24:19 ID: /oKElBTXGH
今一度書きたいが、3位で終わってもなお、引退時点までは最強であったのだろうとは思う(1001000単位で対局させた勝率でなら)
2014-2017までは将棋界のトップに君臨してたんじゃないかな
しかし2018年からはもう過去の遺物なんだろうな
たとえポナが頭一つ抜けてたとしても、頭一つ程度じゃ半年で追い抜かれる時代だからなぁ
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