アイルトンシンボリとは、日本の元競走馬・種牡馬である。馬名の由来は当時人気絶頂だったF1レーサーのアイルトン・セナ。
競馬黄金時代を盛り上げた、マチカネタンホイザやナイスネイチャと並ぶ名脇役。
主な勝ち鞍
1992年:ステイヤーズステークス(GIII)
1993年:ステイヤーズステークス(GIII)
概要
基本的に旧年齢表記。詳しい戦績等はWikipediaへ。
1989年生まれ。父は皇帝シンボリルドルフ、母ブルーエスケープ、母父ヌレイエフ。近親に活躍馬は少ないが4代母Aimeeはファミリーからキングカメハメハやアグネスデジタルを輩出しているほか、祖母の兄にはGI5勝の大種牡馬Blushing Groomがいる。
デビューは遅れに遅れ、皐月賞も終わった4歳5月の未勝利戦。しかも10着に惨敗する。しかし続く未勝利戦はダートで勝利。芝に戻った3戦目は5着に敗れるが、休養して秋に条件戦を2連勝。GIIIステイヤーズSに格上挑戦し、メンツが超手薄だったが故の1番人気に応え勝利。初重賞制覇を飾る。
明けて5歳初戦は本馬に加えセキテイリュウオー、マチカネタンホイザ、ハシノケンシロウ、カリブソング、ツインターボが一堂に会し「バイプレイヤーのオールスターゲーム」と化した金杯(東)。距離が短そうだったがセキテイリュウオーとカリブソングに次ぐ3着に善戦し、中距離にもメドを立てる。しかし休養明けの日経賞、天皇賞(春)はライスシャワーに軽く捻り潰されると、続くOP特別ではマチカネタンホイザに惨敗の5着。宝塚記念もメジロマックイーンを見ているだけの5着。七夕賞は逆噴射装置が故障したツインターボのバカ逃げにやられ2着と敗れてしまう。実はこの間ずっと2~6番人気で、宝塚記念も5番人気だった。不思議。休養明けのアルゼンチン共和国杯は5着に敗れるが、ステイヤーズSは重馬場を早め先頭から押し切り連覇。人々は「長距離では割に強いけど、中距離ではズブいかなぁ」なんて思われてた。
翌1994年、OPメイSで復帰し勝利。宝塚記念に駒を進めるが、ステイヤー寄りの戦績が嫌われたか8番人気にとどまる。しかしレースでは、ビワハヤヒデにこそ完敗したがネーハイシーザー、ナイスネイチャらを破り2着に善戦。直前に馬名の由来のアイルトン・セナが事故死しており、サイン馬券と言われたとか。セナが事故死する2日前にオーナーの和田共弘も世を去ったのだがそれは誰も気にしなかった。秋はGIIで連続2着の後有馬記念で4着。勝ち星こそ挙げられなかったが王道戦線で好走を見せる。
ゆっくり休養して翌年の宝塚記念で戦線に復帰。久々が嫌われ12番人気まで評価を落とすが5着に突っ込み健在をアピール。GII高松宮杯ではマチカネタンホイザの3着に食い込む。
秋は京都大賞典から始動するが7着に惨敗。9番人気で迎えた天皇賞(秋)は、先行し内から鋭く伸びるが逃げたトーヨーリファールが内に斜行、進路をカットされる不利を受け3着に敗れてしまう。鞍上の加藤和宏はかなり激怒していたらしい。塞がれるまではもしかしたら勝つんじゃないかと思うほどの脚色で、あまりにも痛い敗戦になった。この後有馬記念は6着。翌年も現役を続行したが、脚部不安で出走できないまま1997年2月に引退した。シンボリ牧場で種牡馬となったがステイヤー臭い戦績からかほとんど牝馬が集まらず、2004年に種牡馬を引退しシンボリ牧場を後にした。その後の行方は不明だが、噂では個人に引き取られて数年前まで生きていたらしい。
重賞勝利はステイヤーズSの2勝のみだが、宝塚記念の2着や秋天の3着があるように中距離戦線でも一定の戦績を残した。特筆すべきは、25戦して掲示板を外したのはわずか4回という安定感。妙に5着が多かったし、ぶっちぎられての敗戦が多かったのでレベルが高かったのかどうかは難しいところだが、展開を問わず常に上位争いができる馬だったことは確かである。反面相手のレベルが上がると末脚のジリっぽさが露呈したり、そもそも高速決着についていけなかったりと、いかにもGIレベルじゃないんだなぁ、って感じの脇役感がある馬だった。もし最後の秋天を勝っていれば、運命は変わったのだろうか…。
ちなみに、シンボリルドルフ産駒としてはトウカイテイオーに次いで2番目に賞金を稼いだ馬である。GIII2勝で4億円近くを稼いだというのは、高いレベルで走り続けた証明でもあるし、一流には一歩足りなかったという証明でもある。
血統表
シンボリルドルフ 1981 鹿毛 |
*パーソロン 1960 鹿毛 |
Milesian | My Babu |
Oatflake | |||
Paleo | Pharis | ||
Calonice | |||
スイートルナ 1972 栗毛 |
スピードシンボリ | *ロイヤルチャレンヂャー | |
スイートイン | |||
*ダンスタイム | Palestine | ||
Samaritaine | |||
*ブルーエスケープ Blue Escape 1983 栗毛 FNo.22-d |
Nureyev 1977 鹿毛 |
Northern Dancer | Nearctic |
Natalma | |||
Special | Forli | ||
Thong | |||
Bold Escape 1978 鹿毛 |
Bold Forbes | Irish Castle | |
Comely Nell | |||
Runaway Bride | Wild Risk | ||
Aimee | |||
競走馬の4代血統表 |
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関連項目
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