アクションゲームツクールとは、株式会社エンターブレインが開発、販売している「ツクール」シリーズのWindows用ゲームコンストラクションソフトである。定価は9,800円。
概要
画像や音楽などの素材をエディタ上で組み立てて、スーパーマリオタイプのアクションゲーム・ゼルダタイプのアクションRPG・シューティングゲームを作成できる。もちろん、画像や音楽は(素材の規格に沿っていれば)自作のものも使用可能である。
作成したゲームは、以下の方法で遊んだり、遊んでもらったりできる。
- Windows上で起動可能。自分のサイト上で公開することもできる
- Flash形式で吐き出して、ブラウザゲームとしてプレイできる
- XNA Game Studio (年額9800円) を介してXbox360でプレイしたり、Xbox Liveでネット配信したりできる
しかし、2009年6月時点での最新バージョンであるV1.01(発売日当日である2009年3月5日に公開されたパッチ)では、Flash形式で吐き出したゲームがまともに動かない(付属のサンプルでさえも)、Xbox360用に吐き出したゲームも動作が食い違うところが多々ある、という致命的な問題を抱えているので注意。
どうりで公式サイトにFlashで動作するサンプルがまったくないと思ったぜ、やれやれ…。
また、以下のような落とし穴もある。
- BGMや効果音に使用できる形式は圧縮がかからないWAV/AIF形式のみ。そのため、あっというまにゲームのデータサイズが肥大化する (サンプルデータですら10~90MBある)。ダウンロード配布には不向き。
- 作成したゲームをWindows上でほかの人に遊んでもらうには、公式サイトからのダウンロードで入手する「ACPlayer」のインストールが必須
- とにかく複雑で難しい。体験版をさわってみたら分かる
- その割には、「限られた範囲内でしかできない」という制約が多い
(例を挙げるなら変数の計算が加算しかできない 等) - サンプルがしょぼく、下手に開いてしまうとかえってやる気をなくす
Amazon.co.jpでのレビューもさんざんな内容なので、公式サイトからダウンロードできる体験版をさわってみて、慎重に考えたうえでの購入をおすすめする。
しかしそんなツールでも、工夫と根気と時間があれば人を惹きつけるゲームを作ることができる「やればできる子」であるというのを、ニコニコ動画が証明しつつあるようだ。その根拠は関連動画を参照。
アクションゲームツクールMV
2018年7月24日からSteamで配信開始されたまさかの続編。定価は9,180円。
前作の反省を踏まえて早期アクセスゲームとして配信開始され、ユーザーからのバグ報告・要望などを取り入れつつ正式版に向けてバージョンアップが続けられている。このため、現状ではやや不安定でエディタが落ちるといった不具合も多い。また、ゲームの動作はマルチコアやGPUを十分に活かしきれておらず、シングルスレッドの性能が重要という前時代的な仕様も見られる。購入する場合は、それらを理解した上で今後改善される事を期待して購入しよう。パッケージ版は2018年11月29日に発売予定。パッケージ版のみの特典として武器素材100個のデータが付属する。
前作からの変更点としては以下のような違いがある。
- BGMやSEはogg形式のみだが、メタデータを読み取って任意の部分をリピートする事が可能。
- RPGツクールMV同様のJavaScriptで開発したプラグインによる拡張に対応。
- ランタイムのインストールが不要に。
- 複雑化した代わりに一通りの機能は揃っている(前述の変数なら、加減乗除に対応など)。
- サンプルゲームの品質が向上しており、かなり参考になる。内容を簡単に言うと、ロックマンゼロ風アクション、魔界村風アクション、ピンボール、Trials HD風バイクアクションなど。特に魔界村風アクションはアニメ「オーバーロードII」とのコラボ作品という力の入れよう。
関連動画
アクツクMV
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