アクタージュ act-ageとは、原作マツキタツヤ、作画宇佐崎しろによる漫画作品である。
概要
大手芸能事務所スターズが主催する俳優オーディション。未来のスターを目指す3万人の応募者の中に、異彩を放つ少女が1人──天才女優と鬼才監督の出会いから始まる、1本の映画を巡るアクターストーリー、開幕!!
公式サイトより
アクタージュ act-age | |
基本情報 | |
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原作 | マツキタツヤ |
作画 | 宇佐崎しろ |
出版社 | 集英社 |
掲載 | 週刊少年ジャンプ |
掲載期間 | 2018年8号 - 2020年36・37合併号 |
巻数 | 全12巻 |
漫画・アニメテンプレート |
週刊少年ジャンプにて2018年8号から2020年36・37合併号まで連載された。主に使われている略称は「アクタ」。
主人公・夜凪景が俳優を目指し芸能事務所「スターズ」の開催したオーディションを受けたところ、審査員の黒山墨字の目にとまる。夜凪は半ば強引に黒山の事務所「スタジオ大黒天」に配属され、俳優活動をすることとなった。メソッド演技を使いこなす異質な役者の卵・夜凪景の成長を描くストーリーである。
役者の成長物語という、ジャンプでも類を見ない題材の漫画として始まった今作だが、デスアイランド編以降徐々に人気を獲得し始めている。一見するとジャンプらしさを感じない作風だが、ストーリー中には王道のスポーツ漫画やバトル漫画に見られる要素も随所に散りばめられており、その実はしっかりとしたジャンプ漫画でもある。「次にくるマンガ大賞2018」では5位にランクインした。
不祥事による連載終了
2020年8月8日、原作者のマツキタツヤが強制猥褻容疑で逮捕される事件が発生。過去に同誌にて連載されていた『世紀末リーダー伝たけし!』と同様の理由で打ち切りになる(ただし、『たけし!』は後に掲載誌を変更して連載再開し完結を果たしている)。奇しくもたけしと同じ37合併号での出来事だった。最後のコマは大河ドラマ編の始まりを予感させる所だった。
事件の影響により、2022年に上演する予定だった舞台『アクタージュ act-age ~銀河鉄道の夜~』の上演及び夜凪景役の女優リモートオーディションの中止が決定された。
コミックスも新刊となる13巻の発売が中止、既刊分についても出荷停止となり、電子書籍の配信も順次停止となる(実質絶版)。『羅刹女』DVD-BOXなどグッズのプレゼント企画も中止となる。
なお、上記の『たけし!』のように作者の不祥事により作品のコミックスが絶版となるケースは過去に多く見られたために、出荷停止が報じられる前から買占め及びオークションサイト・フリマアプリへの転売が見られている。
登場人物
スタジオ大黒天
- 夜凪景(よなぎ けい)
- 高校生。母親とは死別、父親は家に帰らず、弟妹のルイ、レイと3人で暮らしている。両親の残した映画を見るのが好き。映画を見あさる内に独学で、感情をコントロールし役に没頭する技法「メソッド演技」を高いレベルで身につけた。役者としての才能に繋がるが、同時に危うさにもなると指摘されている。
- 黒山墨字(くろやま すみじ)
- オーディションで夜凪を拾い上げた破天荒な映画監督。作品の評価は高いが日本での知名度はいまいちらしい。夜凪を大物に育て上げようと無茶なことをいろいろ画策する。
スターズ
- 百城千世子(ももしろ ちよこ)
- 「スターズの天使」の異名を持つ若手トップ女優。容姿端麗で演技力が非常に高く、俯瞰力と客観性に長ける、と正に役者になるために生まれたような人物。しかし、夜凪とは違う意味で異質であり、本性をつかめない。
- 星アリサ(ほし ありさ)
- 「スターズ」の社長であり元女優。メソッド演技を軸にその名を馳せていたが、それ故に精神的に壊れた過去を持つ。役者の幸せを第一に考えており、自分と同じく演技に異常なまでの没入を見せる夜凪に対する危惧を周囲に度々漏らしている。
- 星アキラ(ほし あきら)
- 「スターズ」所属の俳優。星アリサの息子で、幼い頃から撮影現場に連れられていた。仕事をする母の姿に憧れ、子役として芸能界に入る。幾度となく主演をつとめ、ファンも多いが、マスコミからは役者として突出した才能を見出されることはなく、本人もそれを自覚している。
劇団天球
- 明神阿良也(みょうじん あらや)
- 劇団天球に所属する舞台俳優。憑依型のカメレオン俳優と評される演劇界の怪物。街角で巌さんにスカウトされるが、当初役者に興味がなく、かといって他にすることもなかったので稽古場に何となく出入りするようになる。興味のない相手の名前を覚えなかったり、無頓着な発言をよくするため、日常生活では色々と問題児である。
- 巌裕次郎(いわお ゆうじろう)
- 演劇界の重鎮。「役者でないとやっていけない人間」を集めた劇団天球を立ち上げる。星アリサの役者人生を終わらせてしまったことを悔やんでおり、劇団が軌道に乗った頃に彼女を役者として起用しようとするも断られる。膵臓に末期の腫瘍が見つかったが、夜凪を除く劇団員にはそのことを隠し続け、最期まで演出家としての仕事を全うし、舞台「銀河鉄道の夜」公演初日に病室で静かに息を引き取った。
その他の人物
- 王賀美陸(おうがみ りく)
- 元スターズ所属のハリウッド俳優。圧倒的なスター性と知名度を誇る為、周囲の俳優に及ぼす影響力は大きく、徹底的に仕事を管理するマネージメントに反発。16歳でスターズを辞め、「この国は狭すぎる、どん詰まりだ」と白石に告げて渡米する。愛称は「リッキー」。
- 白石宗(しらいし そう)
- ベテラン俳優。スター街道を駆け上がる王賀美を彼が芸能界入りする前から見守っていた。見た目が善人っぽいという理由で善人役ばかりあてがわれていたが、そのイメージを自ら覆し、今や任侠映画御用達のヒール俳優となる。
- 山野上花子(やまのうえ はなこ)
- 北海道出身の芸術家。山中でただ一人創作活動をしていたところ、天知の誘いによりあまり乗り気ではなかったものの舞台「羅刹女」の演出を引き受ける。どこで何をしているかわからない夜凪の父親とは過去に面識があったらしい。
- 天知心一(あまち しんいち)
- 芸能プロデューサー。ゴシップ色の強い話題性重視のプロデュースを行う。黒山とは犬猿の仲で、星アリサからもそのやり方を懸念されている。
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関連項目
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