「アスランはおもちゃじゃないんだぞ!」とは悲痛な叫びである。
概要
2010年より稼働した『機動戦士ガンダムエクストリームバーサス』シリーズも3作目に突入。
最新作『マキシブースト』（以下EXVSMB）が2014年3月より稼働した。
新機体にZZガンダム、キュベレイMk-Ⅱ、ペーネロペー、レジェンドガンダム、パーフェクトストライクガンダムなど、VSシリーズ初参戦や連ザやガンガンからの復活参戦、新システムのオーバードライブや1000コストを廃止し1500コストの新造など様々な要素が加わった。ボス機体も例外ではなく、NEXTから復活したストライクフリーダム（ミーティア）、デンドロビウム、新規としてヴェイガンギア・シド、そしてインフィニットジャスティス（ミーティア）が登場した。
その中のインフィニットジャスティスはNEXT、今作のボス仕様ストライクフリーダムと同様に登場時は通常のMS形態、体力が一定以下になるとミーティアと合体、さらに体力低下でミーティア分離（なぜか今作ではNEXTのようにミーティアが爆発しない）、覚醒する。火力や機動力もプレイヤー機よりも強力になっており、ボスとして相応しい機体となっている。
・・・のだがこのボス仕様インフィニットジャスティスに、とある事実が発覚する。
MS形態でもダウン値が非常に高く設定されているのである。
通常、各機のダウン値は5とビームライフルを立て続けに3発食らうと強制ダウンし攻撃が加えられない、というシステムになっているのだがボス機体のみダウン値が高く設定（20）されており、並の攻撃では強制ダウンしない。
しかし、他のボスたちは俗に言うスーパーアーマーを装備しているのに対し、今回のインフィニットジャスティスはボス機体であるとはいってもMS形態時の挙動はプレイヤー機のそれとあまり変わりがなく、攻撃が当たると仰け反って反撃できなくなるのである。
この仕様を受けてある動きが生まれる。通常の対戦では決めることのできないロマンコンボの開発である。
ブーストが切れるまで殴り続けたり、覚醒ができる状態で殴り続けブーストが無くなったら覚醒し、ブーストゲージを回復させさらに殴り続け、締めに覚醒技、ガンダムAGE-1のビームダガーでコクピット突き連発・・・といった通常では見られないコンボを開発する動きが一部で見られるようになる（長兄とか次兄とか兄弟とか頭がおかしい人とか）。
そんな光景を観て、インフィニットジャスティスのパイロット・アスラン・ザラに同情したプレイヤーたちの中から、ある声が叫ばれるようになる。
「アスランはおもちゃじゃないんだぞ！」
しかしそんな声とは裏腹に今日もアスランは殴られ続ける・・・頭おかしいプレイヤーの達成感を満たすために・・・
時は流れ、2015年10月28日、大型アップデートである『機動戦士ガンダムEXTREME VS. MAXIBOOST』の稼働が発表されたとき、もしやアスランの自宅（インフィニットジャスティスが登場する「メサイア要塞」ステージ）が取り壊されるのではないか、と危惧したAO勢が多数いた…
だが2016年3月に稼働したマキブONでは、元気に自宅で躍動するおもちゃがいた…！
更に時は流れ、2018年11月、新作の機動戦士ガンダムEXTREME VS.2ではボスフリ共々リストラされてしまい(その上「実家」とも呼ばれる対戦ステージ「メサイア」も対戦がしにくい理由で削除される)、多くのAO勢が涙した…
だが12月25日・クリスマスの日に行われたアップデートで追加された、トライアドバトルの新コースA-11の3面目にあのおもちゃがいた…！ミーティアを装着しないプレイアブル仕様ではあるものの、ボス相応の耐久値とダウン値を持ち、多くのAO勢が歓喜した…！(但しステージはアーモリーワンに変更されている)
更に前座のBGMが前作と同じく「ロンド・ギナ・サハク：選ばれし者」である上に、A-11-1では前座のイザークを撃破する事で扉おじさんことラウ・ル・クルーゼが乗るプロヴィデンスガンダムが出現し「最後の扉チャレンジ」に挑めるなど、まるで公式がAO勢に対して狙ってたかのような構成となっている。
そして、2020年にPS4版マキブONの発売が発表され、(本当の意味で)自宅でいつでもおもちゃと戦えるようになった。
体験版の段階では、デフォルト設定(難易度3)だとアーケード版と比べてHPが柔らかくなっているため、アーケード版と同じ感覚でプレイしたい人は、難易度4にするといいだろう。
更に時は流れ、2021年3月、新作の機動戦士ガンダムEXTREME VS.2 XBOOSTでも続投。出現ステージや敵機構成に変化は無いが、BGMが再び「キラ、その心のままに」に戻っている(但し音源はFBに使われたものである)。
また、本作から実装された新システム「賞金首」は、賞金首に指定されている赤い名前の機体を倒すことでボーナスGPが貰えるというものだが、この賞金首に指定された機体もダウン値が20となっており、理論上、全てのプレイアブル機体がおもちゃになる可能性が出来てしまった。
4月22日のアップデートでジャスティスガンダムが参戦し、A-11-3も調整が入って前座のブリッツがジャスティスに変更されたのだが、あろうことかこのジャスティスもおもちゃとなっている(但しHPは並程度)。
なぜアスランだけがおもちゃにされているのか？
理由としては
- インフィニットジャスティスが登場するステージ「3-AEX」は比較的に楽に行ける（MB及びONはAコースでも難しいところがあるが。EXVS2ではコースA-6をクリアすると開放できる。XBでは初期解放済み）
- 同時に登場するストライクフリーダム(ON及びEXVS2ではストライクルージュ)を落とすと、もう増援が現れないのでコンボの邪魔が入らなくなり、難度が比較的低い
- 同じタイプのボス仕様ストライクフリーダムはMB(MBON)屈指の強ボスなのでおもちゃにしづらい
- ストライクフリーダムのステージでは増援のインフィニットジャスティスが無限に(ONでは打ち止めが設定され3機まで)現れるので難度が高い
- EXVSシリーズのアスラン・ザラは「トゥ!ヘァー!」発言等のせいでネタキャラ扱いされていた
- そもそもアスランは原作アニメの時点でネタキャラ扱いされていた
などがあげられる。
もしあなたがアスランが殴られ続ける光景を目撃したら少しでもいいので可哀想に思ってください。
マキブONでは以下のように自宅が模様替えされた
- 開幕に出る機体がストライクルージュ２体から1500仕様の隠者(ラクス搭乗)２体に、その後のおもちゃの相方がストライクルージュ(カガリ)に変更になり、よりおもちゃをおもちゃにできる余裕ができた
- おもちゃのアシストがキラに変更に（ただしマキブのイザークよろしくすさまじい誘導性能があるので注意）
エクバ2では以下のように自宅が模様替えされた
- ステージがメサイアからアーモリーワンに変更、後半の戦闘BGMが「Life Goes on」(XBでは「キラ、その心のままに」)に
- 開幕に出る機体がストライクとブリッツに
- ボス仕様の隠者がリストラされたため、体力とダウン値以外の性能がプレイアブルと同等に。そのためミーティアに換装しなくなったが、コンボ中に覚醒抜けすることもあるので注意
- クロブではアップデートで開幕に出る機体がストライクとジャスティスに(ジャスティスのみダウン値が20のおもちゃ仕様)
その他の「おもちゃ」
上記で説明したインフィニットジャスティスに加え、MB稼働開始から参戦しているストライクフリーダム(ミーティア装備)以外のおもちゃが次々と登場した。
- 新しく追加されたEルートに存在するBOSSステージには、通常より強化されたプレイアブル機体が出現する。 ボスランやボスフリ同様に、ダウン値が20、耐久値増加(3桁→4桁)、武器弾数増加、リロード速度上昇、耐久値減少で常時覚醒、武装性能・コマンド変化などの強化がなされている。なお、このおもちゃ達はPS4版MBONのマキシブーストミッションに登場する。
- ガンダム
- Zガンダム
- V2ガンダム
- ガンダムDX
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Eルート4面目のボス。ツインサテライトキャノンを何発も撃ってくるため、リロード短縮の恩恵が強く出ている。
- デスティニーガンダム
- エクストリームガンダムVs.
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Eルート6面目のボス。極限進化後の特射は驚異の一言だが、MB仕様の為、覚醒しても常時極限進化にはならないのが救い。6-Eで一番恐ろしいのは取り巻き(ゴッド、ストフリ、ダブルオー(ONではエクセリア追加))の強さと僚機(ゴールドフレーム天)の弱さ。
- ∀ガンダム
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Eルート7面目のボス。耐久値、ルーチン、武装性能が凶悪。ただでさえ高性能なのにボス性能も加わってるため、黒歴史と呼ぶに相応しいステージとなっている。
- エクストリームガンダムMk-Ⅱ AXE
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ex-のクローンであるイクス・トリムが乗る黒いエクストリームガンダム。EXVSMBONのラストボス。
出現ステージは全ルート8面目。ダウン値は8とボス機体の中ではやや低い方に入る。
- アルヴァトーレ／アルヴァアロン
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ガンダムバーサスに登場した「おもちゃを継ぐ者」。トライアルバトル9-8、アルティメットバトル(NORMAL)WAVE30に登場。
最初はアルヴァトーレとして出現し、ファングコンテナ、クローアームを全て破壊するとアルヴァアロンに変化。
PS4版マキブONのリリースが決定される前は、(本当の意味での)自宅で唯一戦う事が出来たおもちゃなのだが、マキブ版ボスフリ同様に出現ステージまでたどり着くのが大変なため、あまり好評ではなかったそうな。
- プロヴィデンスガンダム
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1-A(EXVS2ではA-11-1とB-6-2)に登場。断末魔の一つに「最後の扉が!」があるためか、AO勢からの呼び名は「扉おじさん」。
スターウイニングガンダムが解禁された7月30日に、どういう訳かA-11-1のプロヴィがおもちゃと化してしまった。
4月22日のアップデートでクロブに解禁され、ブリッツガンダムと入れ替わる形でA-11-3に登場。
隠者の元となった機体という理由なのか、この機体もおもちゃとして登場している。
こちらもHPはデフォルトのままだが、ダウン値のみ20になっている。
前述の通りブリッツと入れ替わって前座である。あくまでもウォーミングアップ用のおもちゃという事なのだろうか…
- 「賞金首」に指定された機体
クロブの新システム「賞金首」に指定された機体は、機体性能はそのままで、ダウン値が20になる。
賞金首の対象は1週間毎に変化する為、トライアドバトルをするときに各ルートの選択画面を見ていくといいだろう。
劇場版『SEEDFREEDOM』において
あくまで『エクストリームバーサス』の一部プレイヤーにしか通用しないネタだったはずなのだが、2024年初頭、20年越しに公開された新作映画『機動戦士ガンダムSEED FREEDOM』ではアスラン・ザラが大活躍。しかも、その活躍はどこかシリアスな笑いを誘うものが多かった為、それに伴ってこの記事も改めて注目を浴びることとなった。
公式側や関連企業もアスランがネタキャラ扱いされていることを把握しているらしく、アスランが仏頂面でコックピットに座るスクリーンショットがウェブニュースのサムネに多用されたり、作品の大ヒットを記念してハロの中からアスランの乗機が登場、更に仏頂面のアスランが出てくる映像が作られるなど、公式側によるアスランのおもちゃ化が加速することになった。アスランはおもちゃじゃないんだぞ！
おもちゃじゃないんだぞ！について
『機動戦士ガンダムAGE』の主人公フリット・アスノが第14話で発した「命はおもちゃじゃないんだぞ！」というセリフが元ネタ。EXVSシリーズでは前述のガンダムAGE-1が覚醒を発動した際のセリフとして有名。
作中ではフリットの初恋の相手であるユリン・ルシェルが敵兵デシル・ガレットに誘拐された挙句、彼の手で文字通り「おもちゃ」のように弄ばれた末に殺害され、激怒した際に発している。
言うまでもないが、本来は極めてシリアスなシーンのセリフであるとともに、『機動戦士ガンダムSEED』シリーズの登場人物であるアスラン・ザラとは一切関係ない台詞である。
更に余談だが、マキブONで初登場した機体ファルシアは、この「おもちゃ」にされた状態のユリンを再現したものとなっており、プレイヤーは思う存分ユリンを弄ぶことが可能。命はおもちゃじゃないんだぞ！
関連動画
そしてついに・・・
マキブONでも自宅は取り壊されることなく健在であった
関連トイ
関連項目
- 機動戦士ガンダム EXTREME VS. MAXI BOOST（舞台）
- アスラン・ザラ（被害者）
- インフィニットジャスティスガンダム（被害者）
- キラ、その心のままに（MB及びMBON、XBにおける舞台BGM）
- ミッション開始（MBON体験版における舞台BGM）
- Life Goes On（EXVS2における舞台BGM）
- フリット・アスノ（この記事名の元ネタ発言者「命は・・・おもちゃじゃないんだぞ！！」）
- ユリン・ルシェル（「おもちゃ」にされた命）
- トゥ!ヘァー!（アスランのEXVSシリーズの軌跡）
- セシール&相方（すべての元凶の元凶？ちなみに↑の動画のプレイヤーは次兄こと相方氏で最初の投稿はガンガンイージス×イージス）
- AO勢（そんな2人に感化された頭おかしい兄弟の集まり）
- 石田さんごめんなさい（そんなこんなで）
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