アトラク=ナカ(Atlach-Nacha)とは、クラーク・アシュトン・スミスが創造した神性である。
概要
アトラク=ナカ、アトラク=ナクァ、アトラク=ナチャ、アトラック=ナチャなどの表記があり、アトラナートともいう。
姿は人間くらいの大きさの蜘蛛で、黒く輝く身体に赤い目、甲高い声で会話する。地球の地下世界ン・カイにおいて、覚醒の世界と夢の世界の間にある巨大な深淵を繋ぐ巣を織り続けている。
書き手に依って男性の場合と女性の場合とあるが、スミスの小説「七つの呪い」に登場した時は男性神で、ヴーアミタドレス山の地下の広大な空間でひたすら巣を張り続けていた。一説にはこの巣が完成した時が、世界が終焉する時なのだという。その為、巣作りを邪魔するもの、巣を傷つけるものには凄まじい怒りを見せる。
「七つの呪い」ではツァトゥグァからお裾分けされた生贄(主人公)を前に、
と素っ気なく返し、更に呪いをかけて妖術師ハオン・ドルの元に向かわせ、たらい回しにしている。
従属種族はレッサー・オールド・ワン、チィトカア (Tch'tkaa) 率いる「灰色の織工(Gray Weavers)」。また「アトラク=ナカの娘」と呼ばれる、人間の娘を材料にした奉仕種族の存在が示唆されている。
詐欺師として知られているカリオストロ伯爵は「アトラク=ナカの妾妃」と呼ばれるに至った、人間では満足出来ずアトラク=ナカを始めとして旧支配者たちに身を任せたある娼婦について語っている。
アトラク=ナカの崇拝に関しては知られていない。少なくとも人間の崇拝する教団はないだろう。アトラク=ナカは自らの作業の邪魔をされることを極端に嫌がる傾向があるからだと推測される。
グリーンランドにあたるかつてのハイパーボリア大陸において地下深くに棲んでいたが、今では南アメリカの地下に棲んでいるという話である。
ドリームランドで「レンのクモ」と呼ばれるアトラク=ナカの子供がおり、彼らはアトラク=ナカを崇拝しているという。すべての蜘蛛を操れるという話もあるがそれは疑わしい。
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関連項目
- クトゥルフ神話
- 旧支配者
- ヴーアミタドレス山
- アトラック=ナチャの娘
- レンのクモ
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