イリジウムとは
概要
- 白金族元素のひとつで、地殻中にはほとんど含まれないレアメタル中のレアメタル。
- 鉱物中からこれが見つかるということは、この鉱物が隕石となって宇宙から降ってきたか、地球の深部からわき出してきたかのどちらかだと考えてよい。
- 隕石の落下が原因とされるツングースカ大爆発の現場からも見つかっている。
- 恐竜が絶滅した約6500万年前の地層からも見つかっており、恐竜絶滅の巨大隕石原因説がとなえられるきっかけとなった。
- 1803年、南アメリカ産の白金を王水に溶かした残渣からオスミウムと共に発見。化合物が多彩な色を呈することからギリシャ神話の虹の女神イリス(Iris)にちなみ命名された。
- 密度はオスミウムに次いで2番目に重い(22.56g/cm3)。イリジウムが最も重いとする書籍もあるが、これは共有結合距離が古い値で計算された時の値をそのまま引用しているせいである。
- 酸・アルカリに強く、金や白金すら溶かす王水にも常温では溶けない“最強の金属”。イリジウムを粉末にし、王水を熱してようやくわずかに溶け出すほどである。
- 熱に強く(融点2454℃、沸点4428℃)、また極めて硬く摩耗にも強いためエンジンの点火プラグ、万年筆のペン先などに使われている。延性、展性がほとんど無いため、加工が難しい。
関連項目
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