概要
かつてイギリスの植民地だったからか、インドでは他国で類をみないほど積極的に映画が制作される傾向にある。また、インドは後述のように多民族・多言語国家であるため、インド映画はまるでミュージカルかPVのように、言葉が分からなくても鑑賞できる作品が多い。
インドの映画としては、インド随一の経済都市ムンバイの映画会社が製作するヒンディー(Hindi)語映画・通称ボリウッド(Bollywood、ボンベイとハリウッドの合成語)が世界的に知られている。ただし既にボンベイからムンバイと都市名が変わっている事や元々イギリスのメディアがインドの映画製作本数の多さを「ハリウッドに次ぐ」という意味で名付けられたともされる為に「インド映画産業(the Indian film industry)」と呼んで欲しいとする映画関係者も少なくないようだが既に世界中で認知されている上に映画会社側もあえてボリウッドと表記し宣伝している為、「ヒンディー語映画=ボリウッド」というのは変わらなさそう。ちなみにハリウッド映画でロサンゼルスが舞台となる作品と同じくらいの頻度でヒンディ語映画でムンバイが舞台となる作品が作られる程度でしかない。まだまだ海外の有名観光地での撮影が作品の売りになったりもする一面もある。映画という娯楽が冷遇されていた時代に資金提供を行っていたマフィアとの間との問題・事件もあったりするのはハリウッドや香港等、他のお国と共通している部分もある。
インド映画はヒンディー語(Hindi)・タミル語(Tamil)・テルグ語(Telugu)・カンダナ語(Kannada)の4言語で大別されるが日本では特にラジニカーント(Rajinikanth)の『ムトゥ 踊るマハラジャ (Muthu (1995))』のヒット故にタミル語映画の、ニコニコ動画ではゴリマーことChiranjeeviのテルグ語映画のダンスシーンがよく知られている。この4つ以外にもマラヤーラム(Malayalam)語映画といった比較的マイナーな言語の映画もあり、それぞれの地方の言語での吹き替え版やリメイク版が制作される事も珍しくない。更に芸術映画やドキュメンタリーやミニシアター向けや自主制作やTV向けやビデオソフト専用タイトルもあるのでインドでの映画の年間製作本数は膨大、国内映画館数も多いのでインドは映画大国とも言えるだろう。あまりにも多いので州によっては多言語版の上映館数規制なんかも時にはあったりするし、ソフト化されるのはヒットした映画か人気出演者の作品が優先でそうではないと何年経ってもソフト化されない作品も珍しくなかったりも。
多民族で多言語・多宗教のお国柄か長らく大衆娯楽として恋愛、悲劇、笑い、アクション等の言葉が無くても分かりやすい娯楽要素を一本の作品内に詰め込んだスタイルの映画が多く、それらを指して「マサラ(混ぜた)ムービー」とも言う。俗称、時には蔑称でもあるが娯楽たる為に豪奢な衣装、広大なロケ地やセット、派手な楽曲で美男美女が解り易いストーリーを解り易く演じるのだが、娯楽を優先するあまり荒唐無稽・支離滅裂な展開になったりハッピーエンドの為の強引な都合主義的展開になってしまう作品も少なくなかった。というか今も少なくない。それだけ大衆に支持される伝統・フォーマットでもある、とも言えるが。
映画の中でのダンス(ミュージカル)シーンはインドでは定番となっている。ダンスシーン抜きで映画を作ろうとしても、スポンサーが難色を示すことが多いらしいがその結果必要の無いダンスシーンを入れて冗長になったり意味不明になってしまってかえって作品の評価、興行成績を落とす事もあったりするけど地域の歴史や文化、収入、生活環境も様々な広大なインドでは観客の受けの差、違いもあるので、それはそれで仕方ナイらしい。が故にインド映画しか放映されない地域に海外の人間が赴くと、恋だの悲劇だのが起こるとすぐにダンスに入るマサラムービーに飽きる、もしくは嫌う人間も多少いるようである。
近年インド系移民と在外インド人の増加と最近のインドの経済発展により、これまでの主流だった「家族みんなで楽しめる娯楽映画」の他に都市部の若者向けや新中間層に向けた色々なテーマ・題材(人種・社会制度・宗教・風俗・タブー等)を扱った作品やダンスシーンが全く無い作品、アンハッピーエンドの作品や海外市場を意識した作品も作られるようになってきている。マルチプレックス方式のシネコンが増えてきているのもその一因か。『Roadside Romeo (2008)』でのディズニー社や『Chandni Chowk To China (2009)』でのワーナー社のようにハリウッドの映画会社との共同制作された作品や『Dhoom (2004)』『Kambakkht Ishq (2009)』『Blue (2009)』『Hisss (2010)』のようにハリウッドや海外の俳優やアーチスト、人材・スタッフを招聘して制作された作品も出てきている。勿論、その一方でこれまでの「家族みんなで楽しめる娯楽としての映画」に徹した作品も数多く製作されている。
余談
インド映画に日本が舞台になったり日本人が出演することはあまりないが、ハリウッド等の海外映画と同じくらいの頻度と誤解をもった相撲、芸者、空手、忍者、漢字のようなもの等が出てくる事はある。中国との区別はあんまりついてないっぽい。
時として親日派?の映画会社が日本を題材・舞台にして映画を制作することもある。楽曲でも『Shri 420 (1955)』に『Mera joota hai japani (私の靴は日本製)』という題名の曲があったり、下記関連動画『Love in Tokyo』の他にも『Japanil Kalyanaraman (1984)』『Aye Meri Bekhudi (ボンベイToナゴヤ (1993))』、06年に『Love in Japan』『SAKURA』などが制作されている。また日本人女優が出演した『The Japanese Wife (2010)』なんて映画もあったりする。でも、中国との区別はあんまりついてないっぽい。
『ムトゥ』以降日本ではインド映画は長く冷遇されてはいたが、最近になって僅かではあるが日本版ソフトがリリースされたり第2回沖縄国際映画祭で『Rab Ne Bana Di Jodi (2008)』が外国語映画部門で大賞を受賞したりと状況は変わってきているようだ。というか、もっと劇場で公開して欲しい…
関連動画
関連商品
関連コミュニティ
関連項目
http://dic.nicomoba.jp/k/a/%E3%82%A4%E3%83%B3%E3%83%89%E6%98%A0%E7%94%BB


ページ番号: 1379874
リビジョン番号: 1126099
読み:インドエイガ
初版作成日: 09/02/12 00:54 ◆ 最終更新日: 11/04/01 00:34
編集内容についての説明/コメント: 若干の加筆・修正。南系をもうちょっと書き増やしたいたい気もするが資料が…
記事編集 / 編集履歴を閲覧 / Twitterで紹介






JASRAC許諾番号: 9011622001Y31015
ヘッダー:固定
ヘッダー:追従