か弱き人々にご安心頂く為に凶悪な犯罪者達を
閉じ込めておくここは地獄の大砦!!!
それが破れちゃこの世は恐怖のドン底じゃろうがィ!!!
出さんと言ったら一歩も出さん!!!
インペルダウンとは、漫画『ONE PIECE』に登場する施設である。
概要
「インペルダウン編」(原作巻五十四~五十六、アニメ第422~458話)の舞台となる施設。海軍本部およびエニエス・ロビーと並ぶ世界政府三大機関の一つで、海王類が屯する凪の帯の海中に建造された世界最大の海底監獄。
海賊をはじめとする凶悪な犯罪者が手錠や足枷(悪魔の実の能力者の場合は海楼石入りの物が用いられる)をはめられた状態で多数収監されており、日夜「この世の地獄」とも言うべき拷問に苦しめられている。その危険度に応じて6つあるフロアの中のどこに送られるかが決められ、危険度が高いほどより下層に収容される。また、時折拷問の為に収監先よりも下のフロアに一時的に送られることがある。
獄内は宛ら迷路のように入り組んだ複雑な構造をしており、至る所に監視用電伝虫が配備されているうえ、周囲の海上は多数の軍艦が常時目を光らせ、その厳重な警備体制は鉄壁と称される。加えて、付近に存在する正義の門が開門したときに発生するタライ海流に乗らねば辿り着けない為外部侵入もままならない。それ故100年以上前のモーリー及び22年前のシキの脱獄をのぞき長らく侵入者も脱獄者もいなかったが、モンキー・D・ルフィおよびマーシャル・D・ティーチの侵入を機に計241名もの囚人が脱獄を果たしている。
フロア一覧
1F
ぶはっ…!!!オエッ!!!…ア……!!! ハァ
わ…ハァ ハァ…!!!ゲボッ
新入りの囚人はまず殺菌消毒を兼ねた洗礼としてこのフロアにある摂氏100度の熱湯「地獄のぬるま湯」に全裸で突き落とされる。しかしエース、ジンベエ、クロコダイルといったLEVEL6級の囚人ともなるとこの程度では一切動じないという。囚人以外の訪問者もこのフロアで身体検査を受ける。
B1F「LEVEL1」"紅蓮地獄"
総じてLEVEL1 紅蓮地獄!!!
これがインペルダウンだ!!!
刃物の様な切れ味の葉を生やす樹木「剣樹」と針のように尖った草「針々草」が生い茂る森のフロア。
獄卒や足元を這いずる毒蜘蛛から逃げる過程で囚人達は植物による切り傷や刺し傷に苦しめられ、彼等の血で森は赤く染まっている。
B2F「LEVEL2」"猛獣地獄"
LEVEL2は”猛獣地獄”!!!
このフロアの全体にこんな怪物達が解き放たれてんだよォ!!!
スフィンクス(声:粗忽屋雑司ヶ谷店)、バシリスク、パズルサソリ、マンティコラ(声:粗忽屋東品川店他)といった世に放つには危険過ぎる「牢番」と称される凶悪な怪物を放し飼いにしているフロア。囚人達はいつ怪物たちに捕食されるかわからない恐怖に怯えている。
アニメ版ではカバやカマキリの姿をした牢番の姿も確認されている。
B3F「LEVEL3」"飢餓地獄"
ここはLEVEL3”飢餓地獄”!!!
ぐずぐずしてたら我々も…あっという間に干乾びてしまうガネ…!!
主に懸賞金5千万ベリー以上の賞金首が収監されるフロア。水と食料を殆ど与えられず、LEVEL4から立ち込める熱気による砂漠のような高温との合わせ技による責め苦が待ち受けている。
囚人の体は飢えで痩せ細り、熱気と水分不足で干乾びた半死半生の状態にある。これ以降のフロアは過酷な環境が続き、収監されること自体が拷問といっても過言ではない。
B4F「LEVEL4」"焦熱地獄"
この下がまさにあんたが行きたい
LEVEL4「焦熱地獄」!!!
火の海が燃え盛り血の池が煮え滾る巨大な鉄釜に内包された超高温のフロア。その熱気はLEVEL3の比ではなく、呼吸するだけで肺が熱くなるほどの灼熱である。
囚人達は大釜の上にある通路で炎を維持する為の巨大な薪を運ぶ強制労働を強いられる他、吊り下ろされて火の海の熱気に晒される拷問を受けることもある。無論足を踏み外せば血の池の餌食となる。
職員用のエリアはここにあり、防熱壁で熱気はシャットアウトされている。
B5F「LEVEL5」"極寒地獄"
やがて死ぬが…放っておいても邪魔だろう
LEVEL5の中央塔へブチ込んでおけ!!
億越えの賞金首が収監されるフロア。フロア全体が氷雪に覆われたLEVEL4とは真逆の極寒のフロアで、あまりの寒さゆえに監視電伝虫を設置することができない。
囚人達は凍傷や凍死に追い遣られてもおかしくないほどの極低温の冷気に苦しめられ、食料もカチンコチンなので碌に齧ることもままならない。レベル2の牢番以上に強力な肉食獣「軍隊ウルフ」が放し飼いにされており、彼らの巣である林の奥にはニューカマーランドに繋がる秘密の抜け穴の一つがある。
LEVEL5.5番地 ニューカマーランド
ん~フフ…ここが…“魔界”じゃないかって?フフ…
しいて言うならオカ”マ界” 誰も知らない…裏社会 ようこそここは
インペルダウンレベル5.5番地 囚人達の秘密の花園!!!
ア~~っ!!!!「ニューカマーランド」!!!!ヒィ~ハー!!!
革命軍幹部エンポリオ・イワンコフが創設し、女王として君臨していた囚人たちの秘密の楽園。100年以上前、イワンコフの同胞であるモーリーが「オシオシの実」の能力によってLEVEL5とLEVEL6の中間に作り上げた空間内に存在する。
インペルダウンの幾つかの個所に入り口があるが職員達はその存在を一切知らない為、ここに囚人が入り込む度に詳細不明の失踪事件として処理しており、魔界の門へ引きずり込まれたという喩えで「鬼の袖引き」と称している。
イワンコフの影響もあり住人達は性別を超越した新人類”ニューカマー”に変貌している。各種物資は囚人の私物保管所や看守室などから盗んで調達しており、映像電伝虫や新聞により外部情報も問題なく確保できる。
囚人達の脱獄劇以降は娑婆に戻ったイワンコフに代わりボン・クレーが新女王に就任した。
B6F「LEVEL6」”無限地獄"
ン~~フフ そうね一般には知られてないけれど…
あるわよ…本物のヤバイ奴らが入ってる!!
その全員が死刑もしくは完全終身…!!LEVEL6「無限地獄」
報道すら憚られるほどに残虐を極めた事件や政府にとって不都合な事件を引き起こし、際立って高い危険性を示した終身囚や死刑囚を収監するフロア。札付きの危険人物や大物海賊などを数多く収監していることもあり公には存在を秘匿されている禁断のフロアである。
ここの囚人達を待ち受けているのは過酷環境による責め苦でもなければ拷問でもなく、ただ只管に牢獄に幽閉されるだけの「無限の退屈」(シリュウ談)である。上のフロアに収容しても下手な拷問では然したる効果がないどころか最悪フロアを蹂躙しかねない連中ばかりなので、ここに隔離して想定しうる被害を防ぐという側面もあるのだろう。
ティーチの扇動により囚人たちが殺し合いを行い、黒ひげ海賊団に参入した数名を含む生き残りが脱獄。筋金入りの危険人物が多数娑婆に解き放たれるという異常事態にもかかわらず「これ以上の失態は信用にかかわる」として世界政府の指示によりこの件は隠蔽されており、市民の身の上を案じて一刻も早い指名手配措置を取ろうとしていたセンゴクを激昂させた。現在は元王下七武海ドンキホーテ・ドフラミンゴが収監されている。
主な職員
- マゼラン(声:星野充昭)
「これが貴様への刑罰だ…侵入者 24時間…苦しみ…そして本物の地獄へ堕ちろ」
副署長。47歳。10月9日生まれ。2年前は署長を務めていた。超人系悪魔の実「ドクドクの実」の能力者で、あらゆる毒を操ることができ毒物の摂取にも耐えられる体質を得ている。その代償として長時間に及ぶ下痢を引き起こすため10時間もトイレに籠るのが日課となっている。睡眠、食事、休憩の時間を差し引いて実勤務時間はわずか4時間しかないが、実力は折り紙付き。
2年前シリュウの裏切りやLEVEL6を含む囚人の大量脱獄劇という事態を許してしまった上に自身も重傷を負い、この時は自害しかねないほどの自責の念に駆られていた。現在は失態の責任を取る為に署長の座を降りている。22年前のシキ脱獄時は看守長を務めていた。 - ハンニャバル(声:後藤哲夫)
「ようこそ!!!我がインペルダウンへ!!! あァ間違えました ”我が”ってちょっと野心出ちゃった」
署長。35歳。8月28日生まれ。2年前の副署長時代はマゼランを蹴落として署長に就く事を常日頃から考えておりその野心を漏らすことも少なくなかった。しかし普段の勤務態度とは裏腹に犯罪者を監獄に閉じ込め取り締まることで市民の安全を守る立場にあることを強く自覚しており、ルフィと相対したときは体を張って脱獄を食い止めんとする漢気を見せている。
マゼランには後を任せられる唯一の人物として内心信頼されており、彼の降格後は入れ替わる形で署長に就任した。普段の武器は三叉の槍だが、本気で戦うときは両刃の薙刀「血吸」を用いる。 - 雨のシリュウ(声:菅生隆之)
「クズを斬って誰かが困るのか………?」
元職員。黒ひげ海賊団2番船船長。44歳。6月11日生まれ。身長340cm。インペルダウン看守長を務めていた剣士で、得物は名刀「雷雨」。マゼランと共に二枚看板と謳われており囚人からは勤務時間が短いマゼランよりも強く警戒されていた。職務規定に背き気の赴くままに囚人を斬り殺し、その名の通りに血の雨を降らし続ける残虐性を危険視され、2年前はLEVEL6に宣告猶予の死刑囚として投獄されていた。
侵入した黒ひげ海賊団に対処するための戦力として自分の身柄を開放するよう要求したが、職務を続けていたところで行く末は知れていると考えており端からインペルダウンを裏切るつもりでいた。釈放後はマゼランの毒に苦しむ黒ひげ海賊団を解毒剤で助け、彼等の仲間となった。現在はゲッコー・モリアの部下であるアブサロムが所有していた「スケスケの実」の能力を奪い取っている。 - ドミノ(声:進藤尚美)
看守長。10月30日生まれ。2年前は副看守長としてマゼランたちの補佐を務めていた。 - サルデス(声:粗忽屋西神戸店)
「逃げ場など始めからねェのだ。おれに捕まってよかったじゃねェかよ…」
18歳。6月8日生まれ。LEVEL1の牢番を務める猛獣「ブルーゴリラ(通称ブルゴリ)」を指揮する牢番長。武器の三叉の槍は笛の機能を持ち、これを使いブルゴリを操る。2年前は小柄だったが、現在は身長2m以上にまで成長している。 - サディちゃん(声:小山裕香)
「侵入者が出た上に海軍の手を借りたとあってはインペルダウンのん~~♡恥の上塗り!!!」
獄卒長。23歳。3月5日生まれ。SM女王のような外見通りのサディストで、他人の痛みや悲鳴をが何よりも楽しみ。ちゃん付けで呼ばれる事に強く拘っている。 - 獄卒獣
LEVEL1~3を徘徊する獄卒で、覚醒した動物系悪魔の実の能力者。鼻水を垂らした間抜けな面構えをしており知性は感じられないが、異常なまでのタフネスと回復力を誇りパワー、スピードにも長ける。
凶暴なミノタウロス(声:粗忽屋東品川店)、内気なミノリノケロス(声:宮崎寛務)、武闘派のミノコアラ(声:平井啓二)、人見知りのミノゼブラ(声:藤本たかひろ)、頂上戦争後に配属された新入りのミノチワワの5体が存在。
元囚人
- バギー
新四皇の一人にして元王下七武海。クロス・ギルド(旧海賊派遣会社バギーズデリバリー)座長。LEVEL1に収監されていた。脱獄後に参戦したマリンフォード頂上戦争にて元ロジャー海賊団所属という経歴が世間に公表され、終結後に政府側の依頼により七武海に加盟。
ギャルディーノをはじめとする脱獄囚やバギー海賊団の面々をまとめ上げバギーズデリバリーを立ち上げるが、世界会議で七武海制度廃止が可決し、その後のいざこざを経ていつの間にか四皇にのし上がっていた。 - ギャルディーノ(Mr.3)
元バロックワークスエージェント。LEVEL2に収監されていた。頂上戦争終結後はバギーズデリバリーに参加。 - ボン・クレー(Mr.2)
元バロックワークスエージェント。LEVEL3に収監されていた。あえて獄内に残り、マネマネの実の能力を利用してマゼランに変装しルフィたちの脱出の手引きをする。その後本物のマゼランとの戦闘に突入し生死不明となっていたが、現在は生還しニューカマーランドの二代目女王になっていることが判明した。 - ダズ・ボーネス(Mr.1)
元バロックワークスエージェント。LEVEL4に収監されていた。頂上戦争後は元上司のクロコダイルと行動を共にしている。 - エンポリオ・イワンコフ、イナズマ
革命軍グランドライン軍軍隊長兼革命軍総本部所在地「カマバッカ王国」女王(永久欠番)およびその腹心。LEVEL5に収監されていたが、モーリーの抜け穴へと辿り着きニューカマーランドを立ち上げ、初代女王として君臨。
革命軍トップのドラゴンの息子であるルフィを救い、ニューカマーランドの住人総出で脱獄に参加。頂上戦争後は彼等と共にカマバッカ王国に帰還し、同胞のバーソロミュー・くまの手によってこの地に流れ着いていたサンジにバイタルレシピ伝授の為の試練を与えた。 - モンキー・D・ルフィ
新四皇の一人にして麦わらの一味船長。義兄エース奪還の為にインペルダウンに侵入するがマゼランとの戦闘に敗北。LEVEL5中央塔に収監されてしまうがイワンコフの手によって復活し、多数の囚人を引き連れ脱獄。
改めてエース奪還を胸にマリンフォードへ参戦するが、そこで起きた悲劇により自身の力不足を痛感。新世界への航海に備えてシルバーズ・レイリーと2年間にわたる修行を行い、覇気をコントロールする技術を身に着けた。 - ポートガス・D・エース
元白ひげ海賊団2番隊隊長。ティーチとの戦いに敗れて身柄を引き渡されLEVEL6に収監されていた。ルフィがLEVEL6に辿り着いた時には既に公開処刑の為マリンフォードに連行されており、白ひげ海賊団と脱獄囚軍団は総出を上げて彼の奪還に臨むことになる。 - ジンベエ
麦わらの一味操舵手。元七武海。他の七武海共々マリンフォードに召集され白ひげ海賊団を迎え撃つよう命じられるが、魚人島をナワバリとして守ってくれている白ひげに対する恩を仇で返す行為を受け入れられるはずもなくこれを拒否し、LEVEL6に収監されていた。
ルフィに協力を志願して脱獄メンバーに加わり、マリンフォードにて七武海離脱を表明。現在はビッグ・マム海賊団傘下を経てタイヨウの海賊団から麦わらの一味に移籍した。 - サー・クロコダイル
元七武海にして元バロックワークス社長。アラバスタ王国で引き起こした事件を機に七武海から除名されLEVEL6に収監されていた。ジンベエ共々牢獄から解放され脱獄メンバーに参加し、頂上戦争後は元部下のダズとともに新世界に戻り、クロス・ギルドの中核メンバーとなった。 - アバロ・ピサロ、バスコ・ショット、カタリーナ・デボン、サンファン・ウルフ
侵入したティーチの扇動によるLEVEL6囚人同士の殺し合いを生き延び黒ひげ海賊団にスカウトされた者達。現在は初期メンバーやシリュウと共に黒ひげ海賊団幹部「巨漢船長」として一人一人が専用の海賊船を率いている。 - モーリー
革命軍西軍の軍隊長を務める巨人族。海賊として活動していた100年以上前に収監されていたが、自身の能力を駆使して穴掘りを続け人知れず脱獄を果たした。 - 金獅子のシキ、バーンディ・ワールド、パトリック・レッドフィールド、ダグラス・バレット
LEVEL6に収監されていたアニメまたはゲーム初出のキャラクター達。シキは本編開始前に脱獄を果たした人物であり、公的にはインペルダウン史上初の脱獄者として記録されている。
関連項目
- 2
- 0pt