ウイングガンダムゼロ(XXXG-00W0 Wing Gundam Zero)とは、アニメ「新機動戦記ガンダムW」及びその関連作品に登場する架空の人型機動兵器、モビルスーツ(MS)である。
概要
| Wing Gundam Zero | |
|---|---|
| 型式番号 | XXXG-00W0 |
| 設計者 | ドクターJ |
| プロフェッサーG | |
| ドクトルS | |
| H教授 | |
| 老師O | |
| ハワード | |
| 製造者 | カトル・ラバーバ・ウィナー |
| ウィナー財団 | |
| 頭頂高 | 16.7 m |
| 重量 | 8.0 t |
| 出力 | 3,732 kW (EW版設定) |
| 推力 | 88,150 kg (EW版設定) |
| 装甲材質 | ガンダニュウム合金 |
| 武装 | ツインバスターライフル × 1 |
| ビームサーベル × 2 | |
| マシンキャノン × 2 | |
| ウイングバルカン × 2 (TV版設定) | |
| ウイングシールド ×1 (TV版設定) | |
アフターコロニー(A.C.暦)における最強のモビルスーツ。通称は「ウイングゼロ」、「ゼロ」。MS開発の黎明期において、トールギスを開発した6人の科学者がコストや実用性を度外視し、ひたすら高性能を追求して設計した機体である。ウイングガンダムをはじめとする5機のガンダムは、このウイングゼロの性能があまりにも高すぎたため、5つに分割することで実用性と汎用性を向上したものといえる。
なお、作中で活躍するウイングゼロは、5機のガンダム開発者のうち、H教授(コックピットシステムが得意分野で、ガンダムサンドロックを開発しオペレーション・メテオにカトルを送り込んだ人物)が残した設計図がベースになっている。
大河原邦男がデザインした「TV版」と、カトキハジメがデザインしたOVA及び劇場用アニメの「EW版」が存在する。外観や武装は多少違うが、作中設定上は同一の機体。漫画『グランドゼロ』でのみTV版からEW版に改修したらしきことが述べられている(単にネオバード形態を廃止したと解釈することもできる)が、公式設定ではない。
非公式のバリエーションとして漫画+模型作例『ティエルの衝動』に登場した「ウイングガンダムセラフィム」と「ガンダムルシフェル」がある。
大河原邦男 デザイン(TV版)
TV版は兵器的で無骨なデザインであり、「ネオバード形態」と呼ばれる戦闘機モードに変形できる可変モビルスーツ(VMS)である。ただし、ウイングゼロがウイングガンダムの始祖であるにも関わらず、何故名前に「ネオ」と付いているかは不明。
「ウイングバインダー」と呼ばれる一対の背部展開式大型スラスターユニットを持ち、トールギスの「スーパーバーニア」を超える推力を発揮する。本来、下記のスピードアビリティはガンダムデスサイズヘルがゼロよりも上なのだが、デスサイズヘルに乗ったデュオ自身がトラントの乗ったゼロに対して「何てスピードだ!」と口にしているため、やはり運動性や機動性はA.C.界随一であると考えられる。
コクピット空間は胸部サーチアイ真下(上腹部)に位置し、搭乗用コクピットスライドも上腹部に位置する。
ウイングゼロ(TV版)のファイティングアビリティ
カトキハジメ デザイン(EW版)
EW版は天使のようなデザインにリファインされており、これもまた天使の翼に似た二対の主翼・副翼スラスターを持つ。可変機構は廃止されている。「ゼロフレーム」と呼ばれる内部骨格が新たに設定されており、フレーム状態だけでもトールギスを上回る性能を持っている(後付設定だが、恐らくTV版にも通じる設定)。
コクピット空間は胸部サーチアイ後方に位置し、サーチアイ上部の搭乗用スライドが突出することでコクピット空間が露呈する。ただしこれも後付設定であり、劇中でヒイロが大破したゼロから脱出する際に上腹部のスライドを使用していたり、作画参考資料から確認できるように、TV版同様に本来は上腹部にコクピット空間が位置している。
通例的に「ウイングガンダムゼロ EW版(Endless Waltz ver.)」や「ウイングガンダムゼロカスタム」(プラモデルの商品名より)等と呼ばれる事が多い。
バリエーション機
- ウイングガンダムセラフィム(Wing Gundam Seraphim)
- ロームフェラ財団の戦争推進派陣営が、OZに回収された5機のガンダムのデータを元にX-18722コロニーにて開発した量産型ガンダムの一つ。「ゼロシステム Ver2.5」が搭載されている。劇中では「ウイングガンダムセラフィム」ではなく単に「ゼロ」と呼ばれている。
- 一般兵用に簡易量産された戦闘攻撃機で、ウイングゼロとは一部のカラーリングが異なるほか、副翼が腰サイドアーマーへの収納式になっており、大気圏突入時やツインバスターライフルの射撃時に展開される。
- 聖歌隊のコンサートホールに偽装されていた旧軍事プラントに複数生産されていたうちの1機に、聖歌隊の少女ティエル・ノンブルーが乗り込み、兄カールを探すために強行脱出し、戦いに巻き込まれることとなる。
- ガンダムルシフェル(Gundam Lucifer)
- ウイングゼロ量産化直前のゼロシステム試験機。「ゼロシステム Ver2.0」が搭載されている。試験機のため一切武装は施されていない。ウイングゼロとの違いは、全身が緑で塗装されていることと、翼が2対とも副翼となっており、背部にX字型で配置されていること。
- 後述の通りこの機体のゼロシステムは欠陥品であり、テストパイロットであったカール・ノンブルーを乗せたまま暴走して行方不明となり、推進剤が切れたあとは廃棄プラント「戦士の墓」の付近でパイロットへの食料提供と生命維持のみを行い潜伏していた。
ウイングゼロの武装詳細
- ツインバスターライフル
- 大口径ライフル型の携行ビーム砲。2挺のバスターライフルを左右に連結させたものであり、コロニーを一撃で破壊する程(単純計算でバスターライフルの2倍以上)の威力を持つ。圧縮・縮退した高エネルギー粒子ビームを放つ。
- マニピュレーターを通じて機体のエネルギーを伝達させる方式であるため、バスターライフルのカートリッジ式のような発射制限は無い。又、ライフル自体にも小型ジェネレーターが内蔵搭載されている。
バスターライフル同様に出力は戦術に応じて調整可能であり、分離して使用する場合は連射を優先したモードとなる。
連結状態のライフルをサーチアイ前面で支えて照射するファイナルシューティングや、分離状態のライフルを左右に広げて回転しながら照射するローリングバスターライフル等が有名。
ゼロシステム(Z.E.R.O.System)
ウイングガンダムゼロの最大の特徴である、特殊なコクピットインターフェイスシステム。
正式名称を「Zoning and Emotional Range Omitted System」(Z.E.R.O.System)と言い、直訳すると「領域化及び情動域欠落化装置」と言う。
システムのコアともいえるハードユニットはコクピット空間に搭載されており、センサーカメラ等とリンクした演算ユニットは頭部(ヘッドユニット)に搭載されている。又、ハードユニットやそこ集積されている多くのフロッピーディスク型メディア(記憶媒体)には「SYSTEM ZERO」の名が刻まれている。
生みの親達ですら実機の製造を躊躇した原因であるが、システム自体は既に完成していた。
- パイロットの身体能力の操作
神経伝達物質を操作する事で、急な加減速による衝撃等の痛みを緩和、言い換えれば錯覚させる事により感じなくさせる。これにより、本来ならば耐えられないような過酷な状況下での機体制御を可能にする。
また、機体のカメラやセンサーから得た外部の情報を、パイロット自身が直接見聞きした情報であるかのようにパイロットの脳へ直接伝達する。そのためパイロットは真後ろの光景が見える等、常人ではあり得ない認識能力を得る。 - システムが分析・予測した未来とその対処法の伝達
高度な情報処理により戦局の流れを判断、最適な行動を取るようにパイロットに促す。
このシステムが危険であるとされた原因は主に上記2つ目の機能である。
ゼロシステムが見せる未来の予測はあらゆる可能性が内包されており、単純な情報量と言う点でもパイロットに相当な負担を強いるが、「作戦に失敗し自身が死亡する未来」「友軍機を自分の手で撃墜する未来」など、あくまで可能性にしか過ぎない未来さえも強制的に見せられてしまうため、精神的負荷は極めて重い。
又、ここで言う「勝利のための戦略」とは自爆による相打ち・友軍機や民間人を巻き添えにしての攻撃など、非倫理的な選択を含む行動も含まれており、勝利のためにそれが最も有効であると判断されれば、システムは迷う事無くパイロットにそれを提示する。先述の、自身が友軍機を手にかける未来を見せられることも相まって、パイロットは意思に反する行動をあたかもシステムに強制されているかのような状態に陥ってしまう。
システムの戦局予想自体は非常に高精度であり、従えば高い確率で勝利を手にすることが出来る。が、先述の通り自爆や友軍機の巻き添えなどあり得ない選択を平然と行うため、通常の作戦行動では勝利と共に多大な被害をもたらす事が多い。
更にパイロットの精神に多大な負担を強いるため、ゼロシステムに抗えないパイロットは良くて廃人化、悪ければ暴走してシステムに命令されるがまま破壊行動を繰り返すようになってしまう。劇中でも、この機体に最初に乗ったカトルは家族を殺された負の感情のブレーキが効かなくなってしまい、暴走。その後OZにウイングゼロが接収された際のテストパイロットであるトラント・クラーク特尉は廃人化し死亡に至っている。
システムの命令を押さえ込み、システムに付け込まれるような感情をコントロール出来るだけの強靭な精神力と確固たる目的意識を持った人物であればゼロシステムのメリットの面だけを使いこなす事が出来るが、そんな事が出来る人間は僅かであり、ゼロシステムが欠陥品として封印される事になる。
なお、劇中終盤では、ヒイロ・ユイとゼクス・マーキス(ミリアルド・ピースクラフト)の2人がゼロシステム及び類似システムのエピオンシステムを完全に使いこなすことができている。二人はいずれも強靭な精神力を持った人間であるが、漫画版ガンダムWではそれに加え、「ゼクスは地球生まれのニュータイプであるためゼロシステムがよく同調する」と言う発言があった。
ゼクスがニュータイプであるというのは、高い能力を比喩したものでありニュータイプ特有の能力(サイコミュの操作など)を発揮した訳では無いが、実際ゼクスは他のコロニー生まれのガンダムパイロット達と違い、最初からゼロシステムを無理なく使いこなしている。
対してヒイロは最初にゼロシステムを使った時点では暴走こそしなかったものの、システムの命令を跳ね除けるのに必死であったが、これがゼクスが特別な人間であったからなのか、ヒイロがまだ精神的に成長の余地があっただけなのかは不明である。
類似システム
- エピオンシステム
- ガンダムエピオンに搭載されているシステムの通称。劇中では単に「システム」としか呼ばれておらず、正式名称は不明だが、ヘルメット内部のモニターディスプレイには「SYSTEM-EPYON」と表示される。
- ゼロシステム Ver2.5
- ウイングガンダムセラフィムに搭載されているシステムの通称。レーダーディスプレイには「ZERO SYSTEM VER 2.5」と表示される。一般兵士でも扱えるように、プログラムに改良が施されている。ただし、当初はパイロットであるティエルの心に反応して勝手にツインバスターライフルを撃ってしまった。
- ティエンロンガンダムに搭載されているのもこれだと思われる。ティエンロンのゼロシステムはモビルドールの遠隔操作も可能になっている。
- ゼロシステム Ver2.0
- ガンダムルシフェルに搭載されているシステムの通称。搭乗者の質問に対してシステムが導き出した解答を強制的に搭乗者へフィードバックしてしまう欠陥プログラム。
関連動画
TV版関連動画
ニコニコでは、ゼロシステムに翻弄されたカトル・ラバーバ・ウィナー(黒カトル)の戦闘シーンが印象的であるためか特に人気が高い。
EW版関連動画
アルトロンガンダムとの一部戦闘シーンはドラゴンボールの戦闘シーンさながらである。
関連商品
TV版関連商品
EW版関連商品
関連コミュニティ
関連項目
- 機動兵器 / 人型機動兵器
- モビルスーツ(MS) / ガンダム
- 新機動戦記ガンダムW / 新機動戦記ガンダムW Endless Waltz
- ヒイロ・ユイ
- ウイングガンダム
- ガンダムシリーズのMS・MAの一覧
http://dic.nicomoba.jp/k/a/%E3%82%A6%E3%82%A4%E3%83%B3%E3%82%B0%E3%82%AC%E3%83%B3%E3%83%80%E3%83%A0%E3%82%BC%E3%83%AD


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読み:ウィングガンダムゼロ
初版作成日: 09/02/21 01:20 ◆ 最終更新日: 12/03/04 10:46
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