オリオン座のエデンとはアニメ『聖闘士星矢Ω』に登場するキャラクターである。CV:諏訪部順一、今井由香(幼少)
概要
オリオン座の青銅聖闘士である15歳の少年。属性は雷。聖衣石はグローブ型。
実父に闘いの神マルスを持つ半神。他の家族に実母メディア、腹違いの姉ソニアがいる。
父マルスの作る新世界の王となるべく高貴に育てられ、振る舞いに品格のある自信家。
かつてのソニアと同じくピアノを嗜む場面も。自信に満ちた態度と声だが、意外にも一人称は「僕」。
自らの力を信じ周囲から距離を置いているミステリアスな存在。
一方で、温室育ちのお坊ちゃん故か精神的には惰弱繊細な所もある。
大切な者への依存や執着は強く、特に幼いころからの想い人であるアリアに対してはそれが顕著。
アリアを喜ばせるためにプレゼントなどの行動をしていたが独善的で彼女の望みとはずれたものだったため
喜んでもらえることはなかった。しかし、幽閉生活の中で唯一優しくしてくれた人物という事で嫌われてはいなかった
感情をあまり表に出さず冷徹に見えるが、幼少期は素直で姉やアリアを気遣う優しい少年だった。
母親に連れられ封印された父親に対面し「新世界を作り、エデンを王とする」という思想を語られ父親の理想を
実現させるために働き、父が作る新世界のアテナであるアリアを守る聖闘士になることを決意する。
戦闘では雷を操る。実力は幼いころから獅子座のミケーネに鍛え上げられてきたこともあり
青銅聖闘士の中でもずば抜けている。
主な活躍
1期
ヘルキャンプでは1位通過し、生徒たちの下馬評でも優勝候補と言われ注目されていた。
連れ去られたアリアを奪還するために光牙達の前に現れ、アリアを取り戻すも彼女は光牙達との旅を経て、
マルスの計画への加担を拒む意思を見せるようになっていた。アリアの変化は光牙達にそそのかされたからだと
思い込み光牙達を攻撃するも、闇の遺跡で自らの行為が独善的でアリア自身の幸せを考えていなかったことに
気づき、彼女に謝る。しかしようやく彼女と分かり合えた矢先に、父マルスの手によりアリアは殺されてしまった。
アリアの最期を看取ることも許されず父親に連れ戻された後はひどく落ち込み、約5話に渡り体育座りで涙ぐんで
いた。体育座の聖闘士周囲の期待に応えて強くなった果てに愛するアリアを失ったことへの疑問や後悔は尽きず、そんな彼を見かねた姉ソニアや師ミケーネに鉄拳制裁を受けるも、その中で理想を実現させようと信じ続けてきた
父も過ちを犯すことがあるのではないかという疑念が生まれる。アリアの思念がこもった花びらに導かれ、幼いころ彼女を連れてこようとした花畑の風景を見る。その時は母メディアに阻まれ結局彼女に花畑を見せることは
出来なかったものの、アリアの思念が見せた花畑では幼い彼女が笑っていた。漸く彼女の願いを理解した彼は、
マルスに反逆しアリアの愛した世界を守るために戦うことを決意する。以降髪の色が白っぽく変化している。
処女宮でマルスの友人である乙女座のフドウと光牙達の戦いに乱入し、処女宮の先へ光牙達を吹っ飛ばす。
アリアを守れなかった後悔と彼女の願いからくる強い想いでセブンセンシズに覚醒しフドウに一矢報いた。
十二宮を駆け上がる中、天蠍宮にてソニアの亡骸と付き添っていた蒼摩に対面する。蒼摩に怒ることなく先へ
進ませ、自分は暫く穏やかな顔で息を引き取った姉の側にいたが、ミケーネの死を察知すると先へ進んだ。
十二宮頂上にて光牙と共にマルスと対峙し、怒りと哀しみのままに力を振るう父に体を貫かれるも、父に残っていた人間らしい心に語り掛け、光牙の攻撃の隙を作り父を改心させることに成功する。しかし時すでに遅く父は死に
地球滅亡が始まってしまう。光牙と火星に移動させられ闇の神アプスに憑依された光牙を食い止めるべく戦う。
力及ばず倒されそうになったところをメディアに救われ尚も息子を新世界の王にすることを諦めない母と交戦するもアリアの杖が母親殺しを阻止した。杖を持ち出してアプスを祓おうとするも増大した闇に飲まれそうになったが身を投げ出した母に庇われた。自らは魔傷で戦闘不能になったものの、アプスとの最終決戦では
光牙に仲間と共に小宇宙を託した。
2期
火星での戦いを終えてアリアが愛した世界を守ったものの、戦いの果てに家族、師、想い人を失い天涯孤独の身と
なってしまった。彼らを弔う日々を送っていたが、家族やアリアを生き返らせることを条件に刻闘士側に寝返り、
三級パラサイト、クラブ(インパルスメイス)のエデンとして光牙の前に現れる。
・・・が、大切な人が眠る彼の聖域を同行していた刻闘士のテーベに踏みにじられるのを良しとせず、
彼を打ちのめしオリオン座の新生聖衣を身に纏い、敵陣営を探るために刻闘士を装っていたことを早々と明かした。
素性を明かした後も光牙達とは同行せず、弔いの日々に別れを告げ修羅の道を一人歩む。
守るべき人を全て失い、半神という立場故に人としても神としても半端な自分の存在に悩み、刻闘士として
スパイ活動をしてみたものの、生きる意味や戦う意義を見い出せず単独行動を続けていたが、謎の小宇宙に
引き寄せられるようにパラスベルダに現れる。射手座の星矢と出会い、答えは自分の道の先にあると助言を受けるその後エウロパと交戦する中で「神の力など必要ない」と言い放ったことがきっかけで激昂した昴が強大な小宇宙を見せ、自らを導いた謎の小宇宙が昴のものだと確信し、彼を見守ることが自らの使命と感じ、光牙達に同行する。
パラスベルダ市街地では小馬座の呪われた逸話を知りながら人々を守るために戦い続けるケレリスとそんな彼を
慕う少女セレーネと出会い、「失うものがない強さも確かにあるが、守るものがある強さは計り知れない」という
答えを得て、テーベを撃破する。ちなみにセレーネには大変懐かれており蒼摩にその様子を茶化されていた。
オリオン座ならぬロリコン座の聖闘士前線基地では牡羊座の貴鬼から昴の監視を頼まれた。
パラス城では栄斗・昴・氷河と共に「ニブルヘイム」の道を進み、道中時貞と交戦する。
時貞が昴の力に覚えがあるような反応をしており、これまで監視し続けてきた疑念もあり正体を問いただす。
ガリア戦では究極の小宇宙Ωの片鱗を見せ、聖衣に秘められていた力を解放。
聖衣の背中に攻撃を跳ね返す光り輝くケープが現れた。
昴を見守り続け、いざとなれば彼の命を絶つつもりだったが、彼の「この世界を守りたい」という意思や仲間のために命を投げ出し戦う姿を目にして疑念を解いていき、ハイペリオン戦で昴の時が止められた際には彼のために、
仲間のために戦うことを決意した。ハイペリオンに聖衣を全壊されるも仲間と小宇宙を共鳴させ、真のΩに目覚め
宇宙を生み出す力、 大宇宙(マクロコスモ)に包まれ生まれ変わったΩ聖衣を纏う。
オリオン座のΩ聖衣は最大のパワーを誇り、背中に翼パーツが現れた。
サターン城では人々の時間を奪い続けるのを阻むために戦う。
かつて正体を疑いつつも信じて共に戦った相手の胸の痛みを感じ取り、説得を試みる。
光牙と出会い共に戦えたことを感謝し誇りに思うことを語り、孤独故に独りよがりになる神に掛け替えのない友情を教えてやることを光牙に託した後道を切り拓いて先を行かせた。この時遂に光牙を目の前で名前で呼んだ。
アテナの声で全ての聖闘士達と共に小宇宙を光牙に集め天馬座のΩ聖衣をさらに進化させた。
一連の戦いが終わった後は自分のすべきことを探すために旅に出ることを決意し、同じく旅に出て世界を回ることを決めた光牙に誘われて彼と共に旅立っていった。
必殺技
- フォルゴーレルネッサンス
拳に雷を籠め落雷を発生させる技。 - トニトルイサルターレ
雷球を発生させ、敵に投げつける技。 - トニトルイフェラカーラス
サークル状に雷球を複数展開し、一斉に放つ技。 - ヒーリアマシティーラ
雷を手から放出する技。 - トワノトルナード
雷の竜巻を発生させ攻撃する技。 - オリオンズデヴァステーション
雷を籠めた拳で地面を殴りつけ、球状に広がる雷撃で攻撃する技。 - オリオンズエクスターミネーション
電撃を両手に集中させ前方に放出する技。オリオンズかめはめ波 - オリオンズスパイラルサンダーボルト
片手に雷を籠めて突き出し、手から電撃を螺旋状に放つ技。さらにもう片方の手で広げ回廊にすることもできる。 - ノワール・ビッグバン
ゆっくりと進む巨大な雷球を発生させ前方に放つ技。ゲーム版にのみ登場。
技の性質と中の人的に彼を連想しないでもない
余談
- 過去のオリオン座の聖闘士に、1987年に公開された映画版聖闘士星矢に登場したオリオン座のジャガーがいる。声優は昴役と同じ水島裕氏。 ちなみに彼の必殺技メガトンメテオクラッシュだが、技の構えは
「膝を立てた両脚を両腕で抱え込む」というものである。 - 彼の星座のモチーフとなったオリオンは棍棒を扱い、海の神ポセイドンを親に持つ半神の英雄である。
その最期は驕り高ぶるオリオンに怒った神に遣わされた蠍に刺されたからとも、狩猟と純潔を司る女神アルテミスと恋愛関係になったのを快く思わないアポロンの奸計でアルテミスの手で殺されたとも言われる。作中では母メディアが驕れるオリオンを刺した蠍の逸話から彼の異母姉ソニアに蠍座の黄金聖衣を渡すシーンがある。また、作中
出会って守るべきものがある強さを知るきっかけとなった少女セレーネは月の女神の名前で、
後にアルテミスと混同または同一視された。 - 髪型やメインキャラ最年長の15歳、トップクラスの実力を持ちながら我が道を行き単独行動しがちな青銅聖闘士、
処女宮乱入・・・と、彼との共通点も見られる。
関連項目
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