『オーラバトラー』とは、アニメ監督として知られる富野由悠季氏が創造したファンタジー世界、「バイストンウェル」シリーズに登場する搭乗型ロボットの総称である。オーラバトラーが活躍する作品には、テレビアニメ「聖戦士ダンバイン」、小説「オーラバトラー戦記」、オリジナルビデオアニメ「聖戦士ダンバイン外伝(New Story of Aura Battler DUNBINE)」「リーンの翼」があるが、いずれも一種のパラレル作品になっており、その設定細部は異なる。
本項では主に、最も知名度が高い「聖戦士ダンバイン」のオーラバトラーについて、作中の大まかなストーリーを追いながら解説している。正確には「オーラ・バトラー」とオーラのあとに「・」がつくが、検索のしやすさ、記事の見やすさを考えて、「・」は未表記にした。ご了承願いたい。
概要
オーラバトラーは、バイストンウェルのアの国の地方領主ドレイク・ルフトが召喚した地上人ショット・ウェポンによって開発されたオーラマシンの一系統であり、オーラマシンが登場するすべての作品において、主力戦闘メカとして活躍している。
高度な空戦能力と格闘能力を併せ持つ強力な戦闘兵器であり、その性能は、はるかに科学技術の進んだ地上文明のそれを凌駕するほどだが、驚くべきことにショットはバイストンウェルに召喚されて、わずか数年のうちにこれを完成形に導いている。
短期間において研究成果を結実できたのは、ロボット工学の俊英と言われたショットの才能と飽くなき研究意欲、それを支えたドレイクの野心、さらに地上にはありえないバイストンウェルの生物特性によるところが大きい。
全てはミ・フェラリオから
地上から召喚されたショットの興味をいちじるしく引いたのは、ミ・フェラリオら一部の有翼生物だった。彼女らはその体重を浮かせられるとは思えないほど、小さく薄い羽で自由に飛翔していた。ショットはその際に生じる燐のような輝きを見て、地上では「オーラ」と呼ばれていた生体エネルギーの存在を確信。これを利用して動く機械の開発に着手した。
しかしバイストンウェルは文明が中世レベルで停滞しており、電子機器はおろか試験管ひとつ手に入れることができない。ショットは必要なものは自分で作り、ドレイクから与えられた助手たちに科学技術を教え込むなどして、この最初の難関をどうにか乗り越え、4年(地上換算で2年)の歳月を費やして最初のオーラマシン「ピグシー」の開発に成功する。
ピグシーは三本足で走行する小型機で、地上界のバイクに相当する乗り物である。材料としたのはバイストンウェルの大型甲殻獣(通称:強獣)で、外殻はもちろん、オーラマシンの中核をなすオーラリキッドセイバー(オーラ力の吸収転換溶液)、オーラマルス(駆動用筋肉)も、この強獣から作り出された。制御コンピューター代わりの生体脳、ジャイロ代わりの三半規管は別の生物から取り出して移植している。これら材料面に関しては、のちに作られるすべてのオーラマシンに共通したものとなる。
このピグシーの稼働を見て、ドレイクは「奇跡の技だ」と大きな関心を寄せ、「最終的には飛翔する騎士を作りたい」というショットの意欲を強く後押しするようになった。
オーラボムの登場
大がかりな狩りが行われ、甲殻が加工しやすい強獣キマイ・ラグが大量にショットのもとへ運び込まれた。その体組織の研究によって、ショットはついにオーラ力による飛翔メカニズムの解析に成功する。ミ・フェラリオやキマイ・ラグは、大気中のオーラを吸収、圧縮、転換して揚力と推力を生み出す飛翔コンバーターのような器官を体内に備えており、昆虫のような羽はその方向を制御する風切り羽だった。
この発見に加え、ショットは地上のジェットエンジンを参考に、翼面すべてにオーラリキッドセイバーを塗り、器官内の圧縮を高めて噴射する、独自の飛翔コンバーターを開発した。この形式ならば、搭乗者のオーラ力は点火装置に等しいため、体力の消耗はかなり低く、かつ航続距離を延ばすことが可能だった。
こうして生まれたのが、初の軍事用オーラマシン・オーラボム「ドロ」である。円盤状の胴体に、火炎放射器を装備した4本の触手を持つこの兵器によって、ドレイクは当時コモン[※1]を荒らしていたガロウ・ラン[※2]の駆逐に成功する。
※1 バイストンウェルの中層。バイストンウェルに関わる殆どの作品で、主要な舞台となる。
※2 バイストンウェルの下層「地の国」の住人。素行のよろしくない人々。
オーラバトラーの完成と進化
これらの技術の蓄積をもって、ショットはいよいよ目標であった「飛翔する騎士」すなわち「オーラバトラー」の開発にとりかかる。それは、ここまでの研究開発に要した苦難に比べれば、ごく短期間で完成に至った。
数体の実験機を経て、最初に完成した量産機が「ゲド」である。 しかし人型の機体はドロなどに比べると、必要とされるオーラ力が高く、搭乗者が非常に厳選されてしまう結果となった。これではいずれ搭乗者不足となることを予想したショットは、オーラ力増幅器の開発を進めるいっぽうで、ドレイクに新たな地上人召喚を依頼する。
地上から呼びこまれた技術者のゼット・ライトはショットにあっさり共鳴し、学生のマーベル・フローズンも渋々ながらテストパイロットを引き受けた。そうして開発が進められたのが、実験機のダンバインと新型量産機のドラムロであるが、このころには周辺領主たちがドレイクの動向を不審がり、開発現場にスパイを送り込むようになった。
ドレイクの下剋上を察知したギブン家は、スパイを使ってマーベルの説得にあたる一方で、盗み出した技術により独自のオーラバトラーの開発にとりかかる。この技術流出はマーベル離反後も続き、さらにのちのショウ・ザマによるダンバインごとの離反が、反ドレイク連合の技術向上に大きく寄与したと思われる。
ゲドの次に完成したのが「ドラムロ」である。これには初期のオーラ力増幅器が搭載され、搭乗者の疲労を軽減したほか、追従性も向上。さらに生産性が高いこともあり、ドレイクの造反から戦争の最終局面まで、もっとも用いられた傑作機となった。ショットはこのドラムロを効率よく運用するために、ウィングキャリバーとオーラシップも開発。こういった枝分かれが、オーラマシンの進化をさらに加速させた。
地上界における性能
ダンバインとバストールによる戦闘中のアクシデント、そしてオーラマシン戦争によるバイストンウェル崩壊を懸念したジャコバ・アオン(フェラリオの女王)などによって、オーラマシンは地上界に解き放たれたが、これはオーラマシンに新たな性能を獲得させる結果となった。
地上界においては、オーラマシンのすべての武装がバイストンウェルでの使用に比べて、数倍から数十倍もの威力を発揮した。具体的な例では、単なる小火器に過ぎなかったオーラショットが、ナパーム弾並みの破壊力となって東京都心を焼き尽くしている。さらに発散されるオーラ力が一種のバリアを形成し、誘導兵器のレーダーを攪乱するばかりか、目視による直接攻撃すら防いでしまった。
これらの現象は、地上においてはオーラマシンそのものがオーラ力増幅器と化すこと、魂の安息所であるバイストンウェルに対し、真の生命活動が行われている地上界の方がオーラ力に満ちていること、などの理由が推察できるが、正確なところははっきりしていない。このパワーアップはショット・ウェポンにすら予想外だった。
そうしたパワーアップの究極が「ハイパー化」と呼ばれる巨大化現象であったが、これは戦闘力と引き換えにした暴走自滅にほかならず、オーラバトラーのパイロットたちを震え上がらせた。ハイパー化現象を起こしたのはジェリル・クチビ、トッド・ギネス、黒騎士、ショウ・ザマといった面々であり、一定以上のオーラ力の持ち主が、感情を昂ぶらせることによって引き起こすようである。ハイパー化には個別記事もあるので、そちらも参照していただきたい。
これらのパワーアップは、地上界に追放されたドレイクらの野心をむしろ燃え上がらせ、各勢力が地上界の国々と協調したことで戦争はさらに激化。ついには核攻撃にまで至ったが、オーラマシンのバリアはそれすら耐えきってしまう。強力なオーラバリアを持つオーラマシンには、同等のバリアを持つマシンをぶつけるしかない。こうした反ドレイク連合の決断によって、戦争終盤では壮絶な体当たり攻撃が行われ、バイストンウェルと地上を巻き込んだ騒乱は決着した。
主なオーラバトラー
以下、劇中で活躍した各オーラバトラーの性能や成果などについて解説する。
ゲド
全高 | 6.7メット |
乾重量 | 5.1ルフトン |
必要オーラ力 | 13オーラ |
巡航速度 | 150リル |
最高速度 | 180リル |
アの国の地方領主、ドレイク・ルフトのもとで最初に完成されたオーラバトラー。
おそらくショットにとっては最初の目標を達成した、という程度の機体に過ぎず、武装はオーラソードだけで、ワイヤークローや火炎放射器すら持たない。また、外殻材料となっているキマイ・ラグは強獣の中でも軟らかく、装甲面ですら貧弱だった。必要オーラ力の高さもネックで全オーラバトラーを見渡してみても、数値が11以上に達する機体は、本機とビルバインしかない。
ただしキマイ・ラグの甲殻を磨いて作ったコックピット前面のマジックミラー、頭部センサーによる周辺情報の補助、といった基本的な仕様は、以後の全オーラバトラーで採用されている。
ドレイクによって、アの国の王フラオン・エルフのもとへ大量に献上されたが、これは恭順を装うドレイクの策のひとつだった。造反したドレイク軍は、性能で上回るばかりか、飛び道具まで備えるドラムロ、ビランビーを中心に投入し、練度も士気も劣るアの国正規軍を圧倒してしまった。
ドラムロ
全高 | 7.4メット |
乾重量 | 6.9ルフトン |
必要オーラ力 | 10オーラ |
巡航速度 | 180リル |
最高速度 | 220リル |
ショットがゲドの次に完成させたオーラバトラー。ドレイク軍の初期から最終決戦まで運用された機体で、バーン・バニングスのようなエリートから、最下層の兵士まで幅広く搭乗した。
機体が丸く愛嬌のある形をしているが、これはゲド、ダンバインの主要材料となった強獣キマイ・ラグが乱獲によって激減したことと、その外殻が軟めのため、戦闘兵器としては強度に問題があった、という二重の理由による。ドラムロの材料は強獣ガッダーであり、独特のフォルムもその影響である。
オーラコンバーター、イメージプロセッサ、飛行舵などの改良、および火炎放射器(フレイ・ボム)の搭載によって、ゲドとは比べ物にならないほど性能が向上、安定している。オーラバトラーとしてはひとつの完成形と言えるが、マニピュレーターが3本爪だったことは騎士層に不評だった。しかし戦争が進むにつれ広く支給されるようになったビランビーは、ランチャー弾数が少なく、フレイ・ボムに慣れた下級兵士にはドラムロのほうが好まれたという。
ダーナ・オシー
全高 | 7.6メット |
乾重量 | 5.2ルフトン |
必要オーラ力 | 10オーラ |
巡航速度 | 160リル |
最高速度 | 190リル |
野心を見せ始めたドレイクに対抗すべく、ギブン家がショットの助手をしていた鍛冶師ドルプル・ギロンを雇って開発したオーラバトラー。登場時期から考えて、すでに量産体制にあったゲドや開発中だったドラムロ、ダンバインの設計図を参考にしたと考えられる。
基本武器であるオーラソードに加え、同時期の機体であるダンバインで採用された火薬発射式の火器(四連装ロケットランチャー)を早くも導入している。手にはフレイボムも内蔵されていたが、何らかの理由により使えなかったらしい。
反ドレイク側にはショットやゼットのような地上人のエンジニアがいなかったため、試行錯誤の末にできた実験的な機体であり、数値的な性能ではゲドより上だが、ドラムロを下回っている。にも関わらず、それなりの戦果をおさめられたのはメインパイロットを務めたマーベル・フローズンが、誰よりもオーラバトラーの扱いに習熟していたおかげだろう。
しかし急速な進化を遂げるオーラバトラーの性能にやがてついていけなくなり、マーベルはボゾンに乗り換え、ダーナ・オシーはキーン・キッスに譲られた。その後、戦闘中の破損を機として廃棄されたもよう。
本機のデータはのちの反ドレイク側が製作するボゾン、ボチューンの下地となった。
ダンバイン
全高 | 6.9メット |
乾重量 | 4.4ルフトン |
必要オーラ力 | 10オーラ |
巡航速度 | 200リル |
最高速度 | 280リル |
ショットが開発したゲド直系のオーラバトラーで、のちの新型機の参考にすべく、オーラ力による限界性能を取り払った実験機。
オーラ力感応収集装置、オーラコンバーター、プロセッサともにゲドやドラムロをはるかに凌駕しており、これによってダンバインはパイロットしだいで無限の力を発揮できる一方、性能の高さゆえ地上人以外では運用の難しいものになった。
完成当時には、それまでテストパイロットだったマーベル・フローズンが反ドレイク側へ回ってしまっており、それに代わる地上人として召喚されたのが、ショウ・ザマ、トッド・ギネス、トカマク・ロブスキーの三人である。しかし建造された三機のうちトカマク機、トッド機ともに大破し、唯一残ったショウ機がパイロットとともに反ドレイク連合についたことから、その機体ノウハウが生かされ、オーラバトラー同士による戦争が悪化することにもなった。
本機のワイヤークロー機構、オーラショットという新機軸の飛び道具は、のちのオーラバトラーにも受け継がれており、そういった意味でも進化系統の重要なポジションに位置している。
ビランビー
全高 | 9.2メット |
乾重量 | 9.5ルフトン |
必要オーラ力 | 7オーラ |
限界オーラ力 | 16オーラ |
巡航速度 | 200リル |
最高速度 | 300リル |
ダンバインなどのデータをもとに開発された、新型オーラ力増幅器を搭載したオーラバトラー。バーン・バニングスやアレン・ブレディといった上級兵士を中心に支給された。
設定資料には、これ以降の機体から「限界オーラ力」という数値が設けられている。これ以前の機体にもあったのかどうか定かではないが、おそらくダンバインにだけはなかったものと考えられる。
ビランビーは上記した新型オーラ力増幅器が完成された、という意味でオーラバトラー開発史の大きな転換点となった。オーラ力は1違うだけでもかなり差があるようで、それが7になった、ということは登場者のハードルが非常に下がったことになる。この新型増幅器は、ドラムロにも搭載されるようになり、ドレイク軍の急激な軍備拡大に寄与した。
※資料によってはオーラ増幅器が実用化されたのはビランビー以降からとなっている場合がある。
バストール(※ガラリア機)
全高 | 9.4メット |
乾重量 | 7.1ルフトン |
必要オーラ力 | 5~8オーラ |
限界オーラ力 | 12~16オーラ |
巡航速度 | 210リル |
最高速度 | 320リル |
ビランビーのあとに作られたオーラバトラーで、実験用のオーラ力増幅器を搭載している。ゼット・ライトへの色仕掛けによって、ガラリア・ニャムヒーが専用機とした。決してオーラ力の高い方ではなかったガラリアが使えたことからも、実験は一応成功したと言える。
数値を見ても分かるように、かなり不安定な機体であり、そのためかダンバインとの戦闘中にオーラロードを開くという、ショットにも予想しえない未曽有の事態を引き起こした。原因としては、オーラ力限界のないダンバインや、同乗していたミ・フェラリオ(チャム・ファウ)との感応が考えられている。
不安定さが祟ってか、ダンバインとの再度のオーラロード突入時際に大破してしまう。
バストールはのちに量産ラインに乗り、ドラムロやビランビーほどではないが製造された。またア、クの国が共同開発したライネックの参考にもなったが、これらにはもちろん安定したオーラ力増幅器が搭載された。
ボゾン
全高 | 8.2メット |
乾重量 | 5.8ルフトン |
必要オーラ力 | 10オーラ |
限界オーラ力 | 12オーラ |
巡航速度 | 180リル |
最高速度 | 200リル |
ダーナ・オシーのデータをもとに、ラウの国で開発されたオーラバトラー。ラウ・ナ連合の主力オーラバトラーとして大量生産され、ラウの国のフォイゾン王、マーベル・フローズン、ニー・ギブン、キーン・キッスなど多くのキャラクターが使用した。
性能面ではドラムロに匹敵し、腕部に内蔵された火焔砲(別バージョンあり)など仕様も似ているが、多数の矢を撃ち出す強獣用の狩猟兵器ガッシュがオーラソードと並ぶ基本装備として用意されていた。
このオーラバトラーの開発によって、反ドレイク側はようやくドレイク軍とまともに戦えるようになった。
レプラカーン
全高 | 8.8メット |
乾重量 | 9.0ルフトン |
必要オーラ力 | 9オーラ |
限界オーラ力 | 16オーラ |
巡航速度 | 200リル |
最高速度 | 290リル |
ランチャー弾数の少なさを指摘されたビランビーの武装強化版として開発されたオーラバトラー。両機のフォルムに若干の近似性が見られるのはそのためである。ドレイク軍の上級兵士用に支給され、バーン・バニングス、アレン・ブレディ、ジェリル・クチビ、フェイ・チェンカなどが使用した。
武装の多彩さにかけてはオーラバトラーの中で群を抜いており、オーラソードはもちろん、左腕の盾内部にオーラショット、右腕にフレイボム、オーラコンバーターにオーラバルカン、股間にオーラキャノン、脚部に手榴弾を装備している。
オーラバトラー開発史では中期の機体だが、攻撃力にかけてはのちのライネック、ズワァースと比べても遜色はない。
ボチューン
全高 | 7.0メット |
乾重量 | 4.6ルフトン |
必要オーラ力 | 8オーラ |
限界オーラ力 | 18オーラ |
巡航速度 | 200リル |
最高速度 | 250リル |
高性能化著しいドレイク側のオーラバトラーに対抗して、ラウ・ナ両国が共同開発したボゾンの後継機で、ダンバインを研究した成果も取り込まれている。マーベル・フローズンやキーン・キッスほか、フォイゾン王も搭乗した。
若干華奢に見えるが、これは運動性や空戦能力を見直して設計された結果であり、性能そのものはビランビーに比肩する。武装はオーラソードと太ももの付け根のオーラバルカン。
また、この機体からオーラ力増幅器がドレイク軍のそれと近い水準になり、ラウ・ナ連合もア・ク同盟と同等の兵力を動員できるようになった。
ラウ・ナ両国の上級兵士に支給され、フォイゾン王用は黄土色、シーラ女王親衛隊用は白色がパーソナルカラーになっている。
ビアレス
全高 | 9.1メット |
乾重量 | 9.5ルフトン |
必要オーラ力 | 8オーラ |
限界オーラ力 | 16オーラ |
巡航速度 | 240リル |
最高速度 | 360リル |
ドレイクが新王となったアの国から技術提供を受け、クの国が独力で開発したオーラバトラー。クの国の主力として黒騎士、トッド・ギネス、赤い三騎士(ガラミティ、ニェット、ダー)らが搭乗した。
主にレプラカーンを参考に設計されたため、武装が鎌状をしたオーラソードのほか、オーラバルカン、ショットクロー、フレイボムと多彩である。また格闘戦を重視したことから、パワーや運動性においてはレプラカーンを上回り、ショットを驚かせたと言う。
ドレイク側ではショットがまったく関与していない唯一のオーラバトラーだが、その性能の高さからズワァース開発時にデータが取り込まれた。
ライネック
全高 | 8.5メット |
乾重量 | 9.2ルフトン |
必要オーラ力 | 9オーラ |
限界オーラ力 | 18オーラ |
巡航速度 | 270リル |
最高速度 | 370リル |
バストールの強化発展型として、レプラカーンやビアレスの長所を取り入れる形でアの国とクの国で共同開発されたオーラバトラー。トッド・ギネス、ミュージィ・ポーなどが搭乗。ア・ク同盟の次期主力機と位置づけられていた。
オーラソードの他に短剣、ショット・クロー、オーラバルカン、ミサイルポッドを装備しており、ビルバインやズワァースなどに近しい性能を持っている。本機が本格的な量産体勢に入る前に、ジャコバ・アオンによる地上界追放が起きたことは、反ドレイク側にとって幸運だったのかもしれない。
高性能機のわりにはトッド、ミュージィともに使用が一時的(トッドはビアレス→ライネック→ビアレス→ライネックと乗り換えが激しい)だったことから、何がしかの問題があったのかもしれない。
ビルバイン
全高 | 8.8メット |
乾重量 | 8.6ルフトン |
必要オーラ力 | 14オーラ |
限界オーラ力 | 19.8オーラ |
巡航速度 | 290リル |
最高速度 | 360リル |
反ドレイクを掲げるナの国が、自勢力のボチューンとダンバインのデータをもとに、真の聖戦士用に開発した、オーラバトラーの最高到達点の一機。
基本装備であるオーラソード、ワイヤークローに加え、オーラソードライフル、オーラキャノンといった強力な火器を備え、さらにウィングキャリバーへの変形も可能など、明らかに生産性を度外視して作られている。
運用には極めて高いオーラ力が必要なことから、上述の通り聖戦士専用機となっており、作中ではショウ・ザマ以外には乗りこなせない機体となっている。
ズワァース
全高 | 7.9メット |
乾重量 | 7.6ルフトン |
必要オーラ力 | 10オーラ |
限界オーラ力 | 16オーラ |
巡航速度 | 300リル |
最高速度 | 380リル |
ドレイク側におけるオーラバトラーの最高到達点。ビランビー、レプラカーンの直系で、同盟国であるクの国のライネック、ビアレスのデータがフィードバックされている。生産性を考慮したぶん、性能ではビルバインに一歩劣っているもよう。バーン・バニングス黒騎士やミュージィ・ポーが搭乗。一般兵タイプも存在する。
オーラソードのほか、二連装オーラキャノン、火焔砲などを装備。優れた機体だったが、ビルバインとショウ・ザマを相手に思うような結果が残せず、黒騎士はズワァースのデータをもとに作られたオーラファイター「ガラバ」(ガンダムで言うモビルアーマー級)に乗り換え、ミュージィはガラバとオーラシップを参考にしたオーラボンバー「ブブリィ」に乗り換えている。
ガラバ
全長 | 22.3メット |
乾重量 | 14.2ルフトン |
必要オーラ力 | 8オーラ |
限界オーラ力 | 16オーラ |
巡航速度 | 380リル |
最高速度 | 400リル |
オーラバトラーではないが、一応その系列機ということでここに載せておく。
オーラバトラーとウィングキャリバーの特性を合体させた「オーラファイター」という新機軸のオーラマシンで、ゼット・ライトが開発した(劇中ではブブリィ同様オーラボンバーとしてくくられており、のちに設定としてまとめる際にオーラファイターと区分けされた)。変形機構の無いビルバインと言い換えることもできる。ゼットのほか黒騎士が搭乗した。
移動速度や運動性は並みのオーラバトラーを圧倒しており、オーラショット、オーラバルカン、オーラキャノンに至っては戦艦に装備されているものと同等の威力がある。反面、腕こそついているが格闘は得意ではなく、小回りもきかないことから、高速での一撃離脱戦法が主力だった。
ハイパー化したレプラカーン、ライネックは、主な対戦相手が10メット(メートル)に満たないオーラバトラーだったことから大きさが測りづらいが、ハイパーガラバは近い大きさのゴラオンの体当たりを受けたことから、比較的そのサイズが測りやすい。このときハイパーガラバは全長820メットのゴラオンの1/4以上に達しており、最低でも200メット級の大きさになっていたことが分かる。
サーバイン
OVAで製作された聖戦士ダンバインの外伝「ニュー・ストーリー・オブ・オーラバトラー・ダンバイン」に登場したオーラバトラー。ゲドを元にしたダンバインのプロトタイプという位置づけだが、性能はダンバインをあまりにも凌駕していたうえ、起動に必要なオーラ力が高すぎたことからショットが封印した。その700年後にはアの国の跡にできたバランバランの民が守護神としてあがめるようになっていた。全高は約9メットで武装はオーラソードのみ。ショウ・ザマの転生であるシオン・サバが搭乗した。
このOVAはもともとB-CLUBという雑誌で連載された「オーラファンタズム」というコーナーから発した作品であり、アニメの中では富野がタッチしていない唯一のバイストンウェルシリーズである。そのためかテレビ版「ダンバイン」との時間経過の差が大きすぎるなど、設定的な問題をいくつか抱えている。
ズワウス
オーラマシン戦争の原因を作った懲罰によって、転生すら封じられ不死の存在と化したショット・ウェポンがズワァースを再生改良したオーラバトラー。全高は約13メットで装備はオーラソードのみだが、長大な尻尾も武器として使うことができる。バーンの転生である黒騎士ラバーンが搭乗した。
不死化によってショットが狂気を帯びたためか、起動できなかったパイロットはオーラ力を吸い尽くされてミイラ化する、という恐ろしい方向での進化を遂げている。そのぶん性能は、ズワァースをはるかに凌駕しているという。
この外伝では、ショット作とみられるドラムロタイプも登場しているが、オーラバトラーを乗りこなせる者の選別に使われるのみで、詳細は不明である。
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