『ガンスリンガーストラトス-THE ANIMATION-』とは、2015年4月から6月に放送されたTVアニメである。
概要
2012年7月12日に全国のゲームセンターにて稼働を開始したACゲーム『ガンスリンガーストラトス』のTVアニメである。略称は『ガンスト』『GS』など
2014年12月9日、ザ・ガーデンホール(恵比寿ガーデンプレイス内)にて行われたシークレットイベントにおいて、コミカライズ化、PCオンラインゲーム化と共に発表された。
原案は『魔法少女まどか☆マギカ』『PSYCHO-PASS サイコパス』等の脚本の虚淵玄、ストーリー構成は『翠星のガルガンティア』『仮面ライダー鎧武』の脚本、及びアニメ化も決定されている『がっこうぐらし!』の原案の海法紀光が担当し、彼らが所属しているニトロプラスが脚本プロデュースを担当する。
TV放送と配信版では内容が微妙に違ったことが12.5話で明かされた。
あらすじ
二十二世紀。かつて日本という国が存在した列島は、「第十七極東帝都管理区」と呼ばれていた。少しばかりの窮屈さと引き替えに、安楽な生活を保障された世界。明日が今日と同じであると誰もが信じる社会。
「デグレイション」――生きた人間が砂のように崩れ消える奇病は、少しずつ、しかし着実に世界を侵食してゆく……。
平凡な学生「風澄徹」は、もう一つの世界「フロンティアS(ストラトス)」との争いに巻き込まれる。それは、もう一人の自分との対決を意味していた。
「二つの世界に救いはあるか?」
登場人物(CV:担当)
- 風澄徹 - CV:阿部敦
- 片桐鏡華 - CV:金元寿子
- 片桐鏡磨 - CV:西田雅一
- レミー・オードナー - CV:沢城みゆき
- 竜胆しづね - CV:植田佳奈
- 草陰稜 - CV:保志総一朗
- 羅漢堂旭 - CV:小山力也
- オルガ・ジェンテイン - CV:大原さやか
- アーロン・バロウズ - CV:子安武人
- ジョナサン・サイズモア - CV:小林由美子
- ξ988 - CV:藤田咲
- 真加部主水 - CV:秋元羊介
- リューシャ - CV:早見沙織
- 篠生茉莉 - CV:伊瀬茉莉也
- シュリニヴァーサ・セン - CV:大川透
- 水潟九美 - CV:水樹奈々
世界観
本作は原作のゲーム、およびモバイルサイトにて連載中のEXエピソードとは明確に異なる世界観で描かれている。各キャラクター間の人間関係も微妙に異なるほか、武器の描写なども大きく変更されている。以下では本作の用語やアニメ版独自の設定について、原作と対比させながら解説する。
原作に関する記述内容は無印「ガンスリンガーストラトス」の公式設定資料集に基づく。
用語
タイムキーパー
アニメ版オリジナル要素。ノイズ混じりのカラスの姿をとって適格者達の前に現れる謎の存在。第2話において、両陣営へタイムリープやCPエネルギーに関するオーバーテクノロジーを供与したことが語られた。その目的は──
原作にはこれに相当する存在は登場せず、ブライアン博士自身がタイムリープ技術を開発している。
エネルギーキューブ
アニメ版オリジナル要素。後述の「CPエネルギー」を供与する単位となっている。両勢力間で適格者達の戦闘能力が拮抗しているため、保有するエネルギーキューブの物量差が戦力差に直結する。
CP(Critical Energy Point for Objective Reduction on Penrosian Field)
適格者達の武器の進化や防御フィールド、そして高速飛行を成立させているエネルギー。分かりやすく「時間エネルギー」とも呼ばれる。アニメ版ではエネルギーキューブに封じられた形で、戦闘に勝利した勢力へタイムキーパーから供与されている。
原作においては2115年の世界で生成され、2015年で戦う適格者へと直接供給されるエネルギーとして設定されている。有り体に言えばゲームにおける出撃コストに相当する概念で、これを多く使用することでより強力な装備を持ち込むことができる。また戦闘を行う閉鎖空間の維持や、武器の進化にも使用される。
武器の進化
原作・アニメ版共に存在する設定。過去世界へ持ち込む武器にCPを注ぎ込むことで「時間流を変化」させ、より強力な武器へと進化させる。単純に武器の時間を加速させる訳ではないようだ。
ゲームにおいては、コストが高いほど同系列でも性能の高い武器が使用できる、という形で表現されている。
Gスプリッター
適格者達の立体的な機動を実現する慣性制御装置。アニメ版では適格者達の戦闘服と一体化しており、武器から供給されるCPエネルギーで動作する。
原作においては、適格者達の体に直接インプラントされた生体部品の形で登場する。役割はほぼ同じだが、性能はアニメ版の方が高い。
防御フィールド
アニメ版においては、第3話で「Gスプリッターが敵の弾を弾き返している」かのような解説がなされた。このため敵を倒すためにはまず強力な直撃弾、もしくは弾幕を浴びせてこの防御フィールドを崩壊させる必要がある。
ゲームにおいては専ら、CPエネルギーの供給による防御が主体となっている。これはCPエネルギーで負傷箇所の時間を「巻き戻す」ことで、適格者が負ったいかなる負傷をも瞬時に回復させるものである。更にエネルギーを使い切って適格者が死亡した場合、2115年の基地側へ即座に回収、無傷の状態まで完全に復活させ、自勢力にCPエネルギーが残っていれば即座に戦場に送り込んでいる(いわゆるリスポーン)。
4vs4の1戦闘で10人近い「死亡者」が出るのがゲームプレイヤー間での常識だが、アニメでは──
NDSF (n-th dimensional Stereotaxy Function)
「N次元空間定位機能」の略。「時間流の中で自分の位置を制御できる空間把握能力」と説明されている。風澄が戦闘中に銃弾の動きを見切り、回避できるのはこの能力のためであるようだ。
原作においては、適格者の大半が生まれつき持っている能力。各キャラクター毎に「平衡感覚」「殺気感知」等の名称が設定されているが、具体的にそれぞれどう違うのかは明確に描写されていない。共通するのは能力によって因果律における自身の位置を把握することができる点、その結果として勘が優れた人間となり、超人めいた戦闘能力を発揮できる点である。
一方でこの能力を持たない場合、タイムリープしても過去世界へ実体化できず時空の迷子となってしまう。アーロンや鏡華は元々NDSFを持たないが、レミーの細胞をインプラントすることで時間移動の適格者となっている。
武器
鏡華のライフル
アニメ版においては、ちょっと奇抜なデザインのライフル銃として描写されている。
しかし原作においては間逆で、本来は味方にエネルギーを撃ち込むことで耐久力を回復する「回復ライフル」である。このため銃口らしい銃口を持たず、攻撃的な機能は一切無い。
余談だがゲームにおける回復武器は、味方の回復と引き換えに自身の耐久力が削れる、活用のためには戦況判断や位置取りが非常に重要となる等、初心者向けとは言い難いものなので注意。メインヒロインのパンツを拝みたい初心者の方も、上記を念頭に置いて使用することをお勧めする。Wikiも参照。
ビームライフル
第1話にてフロンティアSのアーロン・バロウズが構えていた武器はビームライフルである。彼は他にもビームマシンガン、ビームショットガン等のビーム兵器を愛用している。直後にレミーが実弾を受け止めたかのように描写されたが、アーロンが構えていた武器は本来ビームライフルである。
ビームロッドガン
第1話で管理区の風澄が拾った特殊なビームガン。原作ではアーロンが作戦開始以前から愛用していた武器である。
敵に命中するとビーム繊維が敵を拘束し、空中に浮かせて吊り下げる特殊な拘束武器。これ自体に殺傷能力は無いが、完全に無防備な敵を射撃や格闘で追撃することができる。
スタッフ
原作:スクウェア・エニックス
原案:虚淵玄(ニトロプラス)
監督:江崎慎平
脚本プロデュース:ニトロプラス
シリーズ構成:海法紀光(ニトロプラス)
キャラクターデザイン:横田晋一
音楽:小林哲也
制作:A-1 Pictures
放送情報
2015年4月から6月までTOKYO MX、BS11、とちぎテレビ、群馬テレビ、niconicoにて放送された。
関連動画
本編
ディザートレーラー
キャストトーク
関連チャンネル
関連項目
- アニメ作品一覧
- テレビアニメ
- 2015年春アニメ
- ニコニコ動画で配信中のアニメ作品一覧
- 虚淵玄
- 海法紀光
- A-1 Pictures
- ガンスリンガーストラトス
- ガンスリンガーストラトス2
- スクウェア・エニックス
- ニトロプラス
外部リンク
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