ガンダムエアマスターとは、機動新世紀ガンダムXに登場する架空兵器である。
型式番号はGW-9800。劇中でのパイロットはウィッツ・スー(17歳)。
ガンダムエアマスター
旧地球連邦軍が開発したガンダムタイプMSの1機で、機動性を重視した高機動型MS。フラッシュシステムを搭載し専用のGビット(GWビット)を操るニュータイプ専用MSでもある。劇中ではニュータイプではないウィッツ・スーでも搭乗出来るため、フラッシュシステムが使えなくなる以外には、操縦において特に弊害は存在しないようだ。赤を貴重としたボディカラーが特徴。
軽量化と高いスラスター推力によりガンダムタイプ随一の機動性と航続距離を誇り、高速移動用にファイターモードと呼ばれる戦闘機形態への変形能力を備えたトランスシステムを持つ。この状態でもガンダムレオパルドを片手でぶら下げて飛行可能な高推力を持つ。
高機動タイプということで装甲は薄そうなイメージがあるが、ガンダムX世界のガンダムタイプの例に漏れず量産型MSの攻撃くらいでは直撃を喰らっても無傷なくらいの装甲も持つ。
軽量化の為に2丁のバスターライフルとバルカン砲、そして少数のショルダーミサイル以外に武器はないというある意味漢のガンマンMSである。実際に背後から迫った敵を振り返って撃ち抜くシーンもある。
ウィッツはその機動性(とガンダムの硬さ)を活かし格闘戦でも十分な能力を発揮した。
フリーデンチームの切り込み隊長として多数のMSを撃破するが、原作中盤でエアマスター以上の空戦能力と機動性に特化した新型変態MAガディール2機との戦闘で勝利するも本機も中破し、これを機に更なる高機動性と火力を追求したエアマスターバーストに改修される。
ちなみにA.C.E3の連携ムービーではガディール戦での反転(逆さ)撃ちを再現している。
劇中ではウィッツ・スーの愛機として登場。以前所属していたバルチャーのリーダーの形見として譲られたものであるという出自が明かされている。
武装の一覧
- バスターライフル×2
両手に装備した専用高出力型ビームライフル。本体と同じルナ・チタニウム合金製で軽量化により通常の半分の重量しかない超軽量型だが、通常ビーム兵器以上の破壊力がある。通常MSを一撃で破壊する火力と高い連射性・速射性能を併せ持つ。
ファイターモードを用いることで上空から多数のMSを撃ち抜く、連射性を生かして弾幕を張るなど活躍している。
「スピードより命中率!」とファイターモードからMS形態で射撃していることからも、固定機銃状態のファイターモードよりもMS形態の方が扱いやすい。結局弾切れになるまで逃げられたが。
ガンダムWに登場する武器と同名だが前述の通り名前以外は特性や特徴が全然異なる別物である。ガンダムXに登場する他の一部ガンダムもバスターライフルを装備しているが、これはガンダムXに出てくるバスターライフルとはガンダムタイプ専用の高出力型ビームライフルという意味である為。各ガンダムに合わせた調整がされており、それぞれ全く特徴が異なる専用品となっている。 - ヘッドバルカン
頭部に装備したバルカン。主に牽制で用いる。 - ノーズバルカン
ファイターモードの機種部に搭載されたバルカン。大口径で高威力。MS形態では対空火器として使用できる。 - ショルダーミサイル
パトゥーリア戦にて追加装備された両肩に設置する大型多弾頭ミサイル。着弾時に無数の小型弾に拡散し、広範囲に威力を発揮する。 - GWビット×12
エアマスター専用のGビット。本体同様ファイターモードへの変形能力を持ちバスターライフルを二丁装備している。本体と12機の計13機を1セットとして運用し、戦略兵器として運用可能。大戦時は強力な機動部隊を編成し無敵を誇ったと記されている。過去の大戦で失われており回想のみの登場。 - 金塊ケース(MS用キャリアー)
ウィッツさんのお宝。家族に楽な生活をさせたいと家を飛び出して、母が嫌うMS乗りになり(当時15歳)、2年間で稼ぎ貯め込んだ金塊と家族への想いが詰まっている。
「触ったらぶっ殺す!」とのこと。
この金塊を取り返すために「地獄の底まで追いかけてやる!」とバルチャーを追いかけたら本当に燃え盛る炎の地獄へと辿り着いてしまった。ついでに炙りマスター、焼き鳥マスターになりかけた。
モデラーにはわざわざHGAWの製作時に作る方も。
ガンダムエアマスターバースト
戦闘で中破したガンダムエアマスターの強化機体。
フリーデンが一時的に身を寄せていた国、エスタルドにおいて、国の軍関係者の協力とフリーデン整備士のキッド・サルサミルの力によって生まれ変わった。機体のカラーは赤からブルーへとチェンジし、外見のイメージも大きく変わっている。
軽量化の為に制限されていた火力の強化に重点が置かれ、翼部にビームキャノン4門・機首部に大型ビーム砲等ビームキャノンを大量増設し火力を大幅に強化。それによって重量こそ僅かに増えたが機動性自体は追加された左右のビーム砲兼用のブースターと推力偏向機能を備えた大型ブースターによってお釣りがくるほど上昇した。またMS形態での運動性も飛躍的に向上している。
以前はガンダムレオパルドさんをぶら下げていたが、今度はガンダムレオパルドデストロイを背中に乗せても大丈夫。この状態で一斉射撃も行っている。
これらの強化により機体の性能バランスと戦闘力は大幅に上昇し、強化前のエアマスターがガディール2機に対し中破で辛勝したのに対し、本機はガディール3機がかりでも相手にならず一蹴してみせた。
さらにその高機動を活かした回避盾として餌…もとい囮としても優秀な戦果をあげている(餌マスターとか言う奴は何も喋るな。)
引き続きフリーデンの切り込み隊長として活躍し、ブリトヴァやガブル(を一斉射撃で)を撃破した他、バリエントやドートレスネオなど多数のMSを撃墜した。実は映像で確認できる撃墜数は改修前と併せて劇中最多であり、フリーデンチームの撃墜王でもある。これは本機の高機動性と一撃で量産型MSを破壊する火力を高速連射出来るバスターライフルとの相性が非常に良かった事も一因である。
武装の一覧
- バスターライフル×2
改修前から引き続き装備した専用ライフル。改修時にこちらも強化されたらしいが詳細は不明。相変わらずマシンガン並の連射性能で改修後もメインウェポンとして活躍した。
エアマスターは軽々と扱っているが、専用高出力ライフルの為か一度だけライフルを失ったガンダムダブルエックスが借りて使用した際は反動で吹っ飛ばされている。最大出力で撃ったのか、機体が反動に対して調整されていないだけなのかは不明である。 - ヘッドバルカン
こちらも改修前から引き続き装備された機関砲。 - ノーズビームキャノン
機首下部に新たに搭載された大口径ビーム砲。本機最大火力の武装で複数のMSを一掃する破壊力を持つ。一部の解説では×2と設定されており、機首上部にも砲門のデティールが存在するが、さらに別資料やゲームでは機首上部のものがノーズバルカン扱いされていることもあり安定しない。 MS形態時は対空火器として使用可能。 - ブースタービームキャノン×4
両翼ブースター部に搭載された2連装ビーム砲。翼を展開することででMS形態でも使用可能。
ブースターを下に向ければ構造上、砲門が露出し、恐らく発射可能だと思われるが特に対空火器といった設定はない。ファイターモード時の主力として威力を発揮する。 - ミサイルライフル
劇中では未使用だが、1/100プラモデルに付属してきた装備。オプション武装であり、ビームライフルとミサイルの複合火器。外見はショットガンに似ている。もう1クールあれば登場していたかもしれない装備。 - GWビット×12
エアマスター専用のGビット。本体同様ファイターモードへの変形能力を持ちバスターライフルを二丁装備している。本体と12機の計13機を1セットとして運用し、戦略兵器として運用可能。設定のみで原作未使用。
また、最終話ではMS形態で「ブースタービームキャノン」と「バスターライフル」の一斉射撃できる形態も取っているが、特に一斉射撃とかやったわけじゃない。
終戦後の行方はガンダムレオパルドさんと同様に不明である。
外部作品での扱い
コラボレーションゲームでは比較的ガンダムX勢力の数合わせ的な存在としてほぼ常連的に出演する。しかしアクションゲームでの出演は少ない(A.C.E.など少数)。
強化前の素のエアマスターはスパロボやGジェネでは、高い運動性・移動力と移動後射程の長いバスターライフルにより扱いやすいが決め手に欠ける。また、A.C.E.3の超絶連射性能のバスターライフルやカプセルファイターオンラインの超機動と誘導ミサイルの鬼だったりと強い時は素のままでもかなり強い。
後継機のバーストはGジェネでは格闘武器は無いが高い機動力に加え多段武装が多く火力も異様に高い強力なユニットになる。スパロボでも一部作品を除き良好な燃費と高移動力で突撃役として優秀な機体になっている。
第2次Z再世編などではエアマスター・アサルトなる必殺技まで増設された。しかもかっこいいので一見の価値あり。
かたやGジェネ最新作であるオーバーワールドでは、なんと強みの多段攻撃がシステムから廃止されてしまう悲劇に見舞われた。それでも高い移動力とそこそこの火力で普通に運用できるレベルではあるのだが、これまでのような強烈な強さは失われた。
関連動画
関連商品
関連項目
ブリトヴァやガブル(を一斉射撃で)を撃破した他、バリエントやドートレスネオなど多数のMSを撃墜している。
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