ガンダルフ(Gandalf、)とは、J・R・R・トールキンのファンタジー小説『ホビットの冒険』『指輪物語』に登場する魔法使である。
概要
灰色のロープが特徴的な魔法使(イスタル)で、通称「灰色のガンダルフ」。「ガンダルフ」は北方での呼び名であり、決まった住居を持たずに旅を続ける生活を送っているために、エルフ及びゴンドール人からはエルフ語(シンダリン)で「ミスランディア(灰色の放浪者)」と呼ばれている。ドワーフからはサルクン、故郷ではオロリンと呼ばれていた。
『ホビットの冒険』『指輪物語』において主人公(ビルボ、フロド)が旅立つきっかけを作った張本人であり、作中においても重要なポジションを占める登場人物である。
火・光を操る魔法を扱い(後述)、自身の性格もまた火に例えられるような暖かくも厳しい性格である。
「指輪物語」が後世のRPG作品に大きな影響を与えたのと同様に、RPG内の「パーティに加わって主人公に助言を与える老賢人」というポジションを確立したキャラであるとも言える。
能力
火・光を扱う能力を持つ。ホビット庄においては花火師として知られているが、これはガンダルフの能力のほんの一部に過ぎない。
作中では猛吹雪の中で薪に火をつけたり、暗闇で杖に明かりを灯したりした他、レゴラスの放った矢に火をまとわせたりと多彩な扱い方をしている。その他の魔法についてはWikipediaが詳しい。
作中では様々な事情から本気を出して戦うことは少なかったが、仲間に対してバルログとの決戦をこのように振り返っている。
よしたとえ見た者があったとしても何と歌に歌うじゃろうか?
かなたから見上げた者は山頂を嵐が吹きすさんでいると思った。かれらは雷鳴を聞いた。稲妻がはるかケレブディルの頂を襲ったと思うと跳ね返って、いくつもの火焰の舌となってくだけたと見た。
これだけいえば十分ではないかな?
…十分である。
ちなみに映画においては原作であまり描かれなかった古の名剣グラムドリングを用いた白兵戦も披露しており、魔法(物理)な面も見せている。
正体
姿こそ人間の老人であるガンダルフだが、その正体は邪悪を抑えるために至福の国アマンから派遣された5人の賢人たち(イスタル、複数形でイスタリ)の一人にして、人間の姿をとるマイアすなわち下級の精霊(Spirit)である。
他のイスタリとしては白のサルマン、茶色のラダガスト、そして名も定かでない青の二名が居るが、いずれも中つ国への派遣に際して人間の老人の姿となり、マイアとしての力を大々的に使用することを禁じられている。このため、およそ人の手で相手できる類の敵に関してはマイアとしての力どころか直接に魔法を使用することもほとんどない。
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関連項目
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