ガンヘッドとは、1989年に劇場公開された映画作品。また、その映画に登場する主役メカの名称である。
概要
監督:原田眞人、特技監督:川北紘一による特撮(SFX)を駆使した近未来ロボットアクションSF映画作品。東宝、サンライズ製作で1989年7月22日に公開された[1]「世界初の実写巨大ロボット映画」(制作発表ではなく公開が世界初)。
ガンヘッドのメカニックデザインは超時空要塞マクロスのバルキリーをデザインしたことで知られる河森正治。また、同映画は麻宮騎亜によるコミック版、会川昇による小説版を始めとして各種のメディアミックスでの展開も行われた。
一般的な評価そのものは「何をやっているのかよくわからない」「退屈」「話がマンネリ」等、あまり高いとは言えないものの、ブルックリンの成長ぶりや何より機械でありながら「確率なんぞくそっくらえ」「死ぬときはスタンディングモードで」などと熱い言葉を吐くガンヘッド507のキャラクター性から熱狂的なファンがいるのもまた事実の、まさにマニア向け映画だと言える。
ストーリー
西暦2025年、アイランド8JOのバイオロイド製造用巨大コンピュータ「カイロン5」が突如として自我に目覚め人類に宣戦を布告。これに対して政府はサイボーグ兵士と自律戦闘ロボット「ガンヘッド(GUNHED:GUN unit of Heavy Eliminate Device)」を主力とする「ガンヘッド大隊」を投入して事態の鎮圧に乗り出す。
しかしカイロン5の強力な電子戦能力とカイロンドームを防衛していた対ガンヘッド用ロボット「エアロボット」の前に敗北、この戦闘の後カイロン5は沈黙し、アイランド8JOは汚染地域として封鎖されることとなった。
それから13年後、アイランド8JOにカイロン5のCPUを狙うトレジャーハンター達が侵入、無人だと高をくくっていた彼らは未だに稼動状態にあったバイオロイドの急襲を受け、コックピット恐怖症の青年ブルックリンを除いて全滅してしまう。特殊鉱石を強奪したバイオロイドを追ってきた女性兵士ニムと、アイランド8JO最後の生存者であるセブンとイレブンに出会ったブルックリンは、脱出の為にガンヘッド507を修復、有人操縦も可能な機体として改修した。
かつて精鋭中の精鋭であったガンヘッド大隊をもってしても生存率5%といわれた絶望的な戦い。
しかし、仲間の悲鳴とガンヘッドの鋼の魂に触れブルックリンはその戦いへと身を投じてゆくことになる……
スタッフ・キャスト
メディアミックス
ゲーム
- ガンヘッド 新たなる戦い:ゲーム(FC)
発売・開発はバリエ。設定では映画の戦いの後、活動停止したはずのカイロン5が復活した8JOにおける戦いを描く。移動は戦術シミュレーション、戦闘はオートからマニュアル操作まで選べるアクションと変則的。
ガンヘッドに加え、アサルトヘッド、サーチヘッド、コマンドヘッド等のバリエーションがある。 - GUNHED:ゲーム(PCエンジン)
発売はハドソン、制作はコンパイル。映画より未来世界の設定。自機ガンヘッドは宇宙用に改造された機体との事だが実際には繋がりがなく、海外で発売された際に「Blazing Lazers」と改題されている。
システム面はコンパイルのZANACやアレスタの流れを汲んでおり、シューティングゲームとしての完成度は高く、ゲーマーから高い評価を受けている。
また、プレイステーション用ソフト「ランナバウト2」において隠しキャラとしてガンヘッドを使用することができる。
漫画
麻宮騎亜作。ニュータイプ100%コミックス。映画版のコミック化とも言えるが、映画でのボツ設定の採用も含め色々な部分で設定が異なる。
- GUNHED:漫画
小説
会川昇(會川昇)作。出版は角川文庫。1と2は映画版世界の遥か以前の世界で、ガンヘッドの開発された時代を描く。正伝は映画版のノベライズに相当する。
関連動画
関連静画
関連立体
関連リンク
- ガンヘッド|作品紹介|サンライズ
- サンライズ初の実写ロボット映画『ガンヘッド』配信開始! 2015.12.24
- ”筋肉こそが、「ガンヘッド」当時の自分の心のよりどころだった”髙嶋政宏 ロングインタビュー(前編)
- “今の筋肉は「ガンヘッド」のころ以上のものになっているかもしれない”髙嶋政宏 ロングインタビュー(後編) 2018.8.13
- 『オワリカラ・タカハシヒョウリのサブカル風来坊!!』風来坊 伝説の男に出会う 髙嶋政宏『ガンヘッド』を語りつくす 2022.6.15
関連項目
- 川北紘一
- 河森正治
- にんじん
- 本多俊之(映画音楽を担当)
- 会川昇(會川昇)
- メタルサーガ ニューフロンティア(賞金首『ヴリトラ』の元ネタがガンヘッド。条件次第で自分の戦車として使うことも出来る)
- ガンヘッド オリジナル・サウンドトラック
- メディアミックス
脚注
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