キノトグリス(Cynothoglys)とは、トマス・リゴッティの非クトゥルフ神話小説『The Prodigy of Dreams』で言及され、クトゥルフ神話でも扱われる神の名前である。シノーソグリス。
概要
小説内においてキノトグリスは「変性と混沌の神」と呼ばれている神性である。
クトゥルフ神話におけるキノトグリス
クトゥルフ神話においてキノトグリスは〈葬儀屋の神〉、〈ミイラ化した女の手〉と呼ばれている旧支配者である。
キノトグリスに関する情報はほとんど記されていないが、彼女が召喚されると不定形で原形質の塊から突き出た片手として姿を現わす。召喚されたときにはその片手で召喚した者を捕え、至福の死へと導くといわれている。
それは引きずりこむということなのか、握りつぶすということなのか……
キノトグリスが召還される理由はそこにあり、崇拝者や安らかなる死を求めて彼女を召喚する。だからなのかキノトグリスの崇拝については知られていない。崇拝するものは死に導かれるのである。古代から死につきまとい続ける神、それこそキノトグリスなのである。
そう考えるとキノトグリスはもっとも慈悲深く、崇拝者思いの神なのかもしれない。
キノトグリスに魅せられた者は自分自身の死の夢を見るようになり、死と向き合うようになっていく。最終的には自ら進んでキノトグリスに命を捧げることだろう。
古代のイタリアで崇拝された使者を弔う神であり、死に際の生物に対するだけの神ではなく、神々に対しても〈葬儀屋の神〉であるといわれ、すべての存在に対して葬儀屋であると言うことができる。
似たような姿の旧支配者でエテプセド=エグニス(Etepsed-Egnis)という神性がおり、その姿はキノトグリスにそっくりである。この二柱は何らかの関係があるか、どちらかが偽名であるのではないかという噂が囁かれている。
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