曖昧さ回避
- クオリア - UVERworldによる劇場版ガンダム00のエンディングテーマ
- クオリア - オワタP作曲のVOCALOIDオリジナル曲
- QUALIA - ソニーが2003年から2005年にかけて展開していたオーディオ・ビジュアル機器のブランド。
概要
赤色に見えていますね?
クオリアとは、あなたが感じたこの「赤さの感じ」のことである。
あなたの周りに人がいれば、その人にも尋ねてみよう。当然、赤色に見えていると答えるはずである。
ではこの「赤さ」、あなたとその人とで同じものを感じているであろうか。
――確かめることは出来ないことに気づいただろう。
赤色の光をキャッチした眼は脳にそのような信号を送り、脳はそれを分析して赤色であると判断している。しかし、脳が受け取ったのは「赤色の光である」という信号であり、「赤さ」そのものではない。クオリアはこの意味であなたの心や意識の中にだけ現れる知覚現象であり、他人がそれを観察することが不可能な何かである。あなたに赤く見えているものが、私に「あなたにとっての青色」に見えているとしても気が付かない。
色や形、音、匂い、味、触った感触、痛み、動画が始まる前のワクワク、あの人を見ているドキドキ。このようなあらゆる「感じ」がクオリアである。ひいては「生きている」という実感全てとも言えるかもしれない。
クオリアが科学的に説明がつくものなのかどうかは未だにはっきりしていない上、そもそも科学で取り扱うべきかどうかにさえ争いがある。クオリアを広めた哲学者デイヴィッド・チャーマーズは、この問題を哲学と科学を横断する「意識のハードプロブレム」と呼んだ。
思考実験
- 生まれて目が開く前の赤ちゃんに手術を施し、視神経を上下逆につなげたとしてみよう。その子にとっての世界は物が「下」から「上」へ落ちる場所である。しかし彼はその「下」が上であり、「上」が下であると周りから学習するであろう。あなたのクオリアと彼のクオリアは違うものだが、それは傍目に見ても分からない。
- コウモリは口から超音波を出し、その反響音によって周りの地形を把握している。では、コウモリはその反響音をどのように感じているのだろう。彼は地形を「聞いて」いるのだろうか、「見て」いるのだろうか。もしかすると全く何も感じていないのだろうか。
- 「クオリアなぞは所詮脳細胞が我々に見せている幻影である」という主張もできる(というか、機械的な物理法則を前提に人間を考えるとそうとしか考えられない)。では、「私はクオリアを感じている」ということを何故私たちは認知できるのだろう。「赤さ」というクオリアが物理現象でない幻影だとすれば、何故その幻影を物理機構である脳が感知できるのか。幻影を見せる脳細胞の動きを監視する脳細胞が更にあるのだろうか。いったい何のために?
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関連項目
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