クソゲーオブザイヤー2013(KOTY2013)とは、2013年の1月1日から12月31日の間に発売されたゲームの中で一番のクソゲーを選評・総評したものである。
この年について
2012年度の総評が終わっていない1月、早くも最初の弾が据置スレに投下される。
いきなり現れたのが昨年のKOTY据置板および携帯板の両方で大暴れしたヘビーファイアシリーズの最新作『ヘビーファイア シャッタードスピア』(通称:HFS)。ゲーム性は前作より輪にかけて酷くなっており、今年もまたこのシリーズが門番として据置板スレに君臨する事となる。
それから上半期は特にコレといった物の選評は出なかったが、後半に入ると某ゲームで起きた騒動の煽りを受けて据置機スレに外野からのお客様が突撃してくるようになり、困り果てたスレ民が空気を変えるため何か無いかと発掘作業を進めた所、同年の比較的早い段階に発売されていながらスルーされていたあるゲームが浮上する。
それが同年に放送されていたアニメを題材にしたアクションゲーム『ビビッドレッド・オペレーション -Hyper Intimate Power-』(通称:HIP)で、元々「好きなキャラを動かせればゲーム性なんて二の次」と言われがちなキャラゲーでありながらそのキャラゲーとしての魅力を悉く切り捨てたトンデモゲーである事が発覚し、一躍KOTY候補に踊り出た。
続いては無双系格闘ゲームのはずなのにこちらが逆にボコボコにされる『ダブルドラゴンII ワンダー オブ ザ ドラゴン』(通称:DD2)、いい加減な操作性に加えて理不尽なストーリーでプレイヤーのPTSDを誘発するフライトシューティングゲーム『エアコンフリクト ベトナム』(通称:エアコン)などがさらなるKOTY候補に名を連ねていった。
そして12月には年末の魔物として時代錯誤なゲームシステムで阿鼻叫喚を呼んだSTG『ガイアブレイカー』も参戦。
強豪が犇めきあう激戦の末にHIPがKOTYの座を射止めるに至った。
KOTY携帯板では3月に適当な操作性と演出でユーザーをクラッシュさせたレースゲーム『みんなでオートレース3D』(通称:オート)およびリズムゲーとしては音痴すぎる出来と言われた『Megpoid the music#』(通称:GIM)の選評も上がり、長らくこの2作がスレの門番となるが、こちらも年末の魔物としてHurtfulな要素をつぎ込まれた『ホームタウンストーリー』(通称:ホーム)が滑り込み、門番達を追い抜く形で大賞に輝いた。
乙女ゲーでは面白そうな点を多く持ちながらも風呂敷を畳む気の無いシナリオと笑いを誘うSEで「黒焦げのフォアグラ」呼ばわりされた『NORN9 ノルン+ノネット』、ホラー要素を交えた新感覚な乙女ゲーとして発売するもホラー要素をぶち壊しにした上で「頭痛が痛い」と揶揄されるシナリオにより「四八(仮)の乙女ゲー版」と言われてしまった『しらつゆの怪』、シナリオ等では基本無料な事を考えればインパクトは弱かったもののいたる所で嬉々として笑いのネタにされる程のインパクトのある立ち絵バグにより話題となってしまった『ボーイフレンド(仮)』がノミネート。
基本無料という点、そしてアクセス集中のサーバー負荷を原因とした立ち絵バグの落ち着いたBF(仮)は話題作として片づけられノルン・しらつゆの一騎打ちとなるが、両方ともシステム面では問題がなかった上で「最終的にどちらを選ぶのかは好み」という結果に終わり、KOTY史上初の“該当無し”という結論に至った。
そして同年のKOTYエロゲー板は盛り上がる所まで盛り上がり、全月エントリー作品登場制覇という異常事態になるほどの大豊作となった。
まず最初にご都合主義を通り越してバカゲーをバカにしているとしか思えない前年王者スワンアイの『リア充爆発しろ! ~変身能力手に入れたんだけど質問ある?~』(通称:ずっぷ)が門番、もといデモンズウォールとして立ち上がるが、以降もShelfからは違和感しかないフルアニメーションに個別ルートからヒロインたちの印象が全く逆方向になる『Qualiaffordance-クオリアフォーダンス-』(通称:クオリア)が、続いてEx-ITからもモブキャラの台詞全てが「イラッシャイマセー」という女性の声で再生されるバグにより笑いの死に花を咲かせた『逃避行GAME』(通称:逃避行)、さらに同社より本編ディスクがエラーによりフリスビーと化すというゲー無の体裁すら整っていない「 ー 」の称号を得る事になった『雛といっしょ』(通称:雛遺書)らが発売され、スレを大いに沸かした。
当初ずっぷと雛遺書の一騎打ちとみられていたが、その後例年ならば予備期間でしかない翌年1月にも数々のエントリー作品が名を連ねた事によりスレは混迷に陥る。最終的に7月に発売されていたミルクプリンの『明日もこの部室(へや)で会いましょう』(通称:部室)のテキスト・グラフィック・シナリオ全ての惨状が掘り返され、見事同作がKOTYeの大賞を飾る事になった。
据え置きゲーム機部門 大賞&次点作
大賞作 "でもバンナムさん、おたくのクソゲーはもうこれでファイナルオペレーションにして下さい!"
- ビビッドレッド・オペレーション -Hyper Intimate Power- (PS3/バンダイナムコゲームス)
2013年前半クールで放送されたTVアニメを元に作られたアクションゲーム。
とにかく女の子の“尻”を強調する映し方で話題を呼んだバトルヒロイン系アニメのゲーム化であり、同作には主人公を含め4人(5人)の少女が活躍するが、その内プレイアブルキャラクターなのは主人公一人のみという他のキャラのファンを無視しているキャラゲーとしてあるまじき仕様。
ゲーム内容もただアニメ本編を忠実適当になぞりながら中盤の段階で唐突に終わるストーリーパート、変化のないフィールドを移動しながらたった2種だけの敵を倒していくだけの無味乾燥なアクションパートくらいしかなく、前者で行われるキャラ間の交流も攻略においてはほとんど意味がないものであり、後者は劣悪な操作性に加えて敵の理不尽な挙動と攻撃による被弾が頻発したりと、もはや爽快感も疾走感もあったものではない。
さらに本作発売前後に配信された販促用ミニゲーム『ビビッドレッド・オペレーション あかねとマヨっとオペレーション』に至ってはただスティックを動かして食べ物に大量のマヨネーズをぶちまけるだけで終わりという“ゲー無”ぶりがスレ民に多大な衝撃を与え、同年のスレではあかねらキャラクターの頭とマヨネーズのチューブを組み合わせたAAが大量発生する事態となった。
次点作
- ヘビーファイア シャッタードスピア (PS3&Xbox360/ハムスター)
- ダブルドラゴンII ワンダー オブ ザ ドラゴン (Xbox360/サイバーフロント)
- エアコンフリクト ベトナム (PS3&Xbox360/ユービーアイソフト)
- ガイアブレイカー (WiiU/ユビキタスエンターテイメント)
※ 各作品の詳細はこちら
据置機ゲーム部門 関連動画
携帯ゲーム機部門 大賞&次点作
大賞作 "運は我々から富を奪うことはできても、勇気を奪うことはできない。"
- ホームタウンストーリー (3DS/トイボックス)
「牧場物語」シリーズで名を馳せた和田康弘監修による自身が経営する店舗を拡充していく拠点発展系のゲーム。
しかし、見づらいカメラ視点だけならまだしも、肝心の店舗経営は非常に煩雑で、しかもイベントフラグのほとんどがランダム形式になっており、加えて発生したイベントも大した事ないものが多く、そのくせ中には無意味な人死にがあったりと妙に人の心を抉るものまで含まれているという子供向けとは思えないほどHurtfulなゲームになっている。
次点作
※ 各作品の詳細はこちら
携帯機ゲーム部門 関連動画
乙女ゲー部門 大賞&次点作
大賞作
- 該当なし
次点作(大賞が該当なしだったため紹介) "どちらの料理に金を払うかは、貴女次第───"
- NORN9 ノルン+ノネット (PSP/オトメイト)
主人公選択式等好みが別れる点が最初からキツかったのだが、まるで畳むつもりの無い風呂敷を好き放題広げた後、それらを少しも畳むことなく全てを投げ捨てエロいことやって終わるという下半身事情丸出しのシナリオ一本でプレイヤーをイラつかせ話題となった。制作側は気合いを入れたつもりだったようで、後にアニメ化・ファンディスク発売にこぎつけている。vita版リメイクではシナリオも一応挽回した。 - しらつゆの怪 (PSP/オトメイト)
見るだけで本当に頭痛が痛くなってくる文章で全編が進む上全く主張の一貫しない主人公と二人三脚が永遠に続くため、尋常でない苦痛がプレイヤーを襲う。こちらも無駄にエロ展開あり。ウリとなったホラー要素も「うぇ~いw」といったノリでわざわざ潰して終わった。 - ボーイフレンド(仮) (スマートフォン/サイバーエージェント)
生首、ハゲ、木から顔だけを浮き彫りにさせるなど印象の強すぎる立ち絵バグにより伝説を創り上げた。シナリオ・システムも粗が目立つが、基本無料という事で上二つには劣るとされた。
※ 各作品の詳細はこちら
乙女ゲー部門 関連動画
エロゲー部門 大賞&次点作
大賞作 "──果たして、無事に明日、クソゲーに克てるかどうかは、誰にも分からない。それなら、この場所(スレ)で会いましょう。"
- 明日もこの部室(へや)で会いましょう (ミクルプリンミルクプリン)
写真部の廃部を防ぐため部員である少女たちと共に頑張るという、オーソドックスな学園モノ。
なのだが、その中身はバッドエンドフラグが分かりづら過ぎるため何十回とバッドエンドを見せられる所から始まり、キャプションからゲームタイトルを間違う、時代遅れで不便にすぎるUI、9割を占める共通部分に電波一歩手前のシナリオ、公式サイトと実際のゲーム内の設定の食い違い、自らを「主人公」と名乗る主人公、全品エロゲーにしか見えないカメラ屋など、萌えと抜きを阻害する要素をこれでもかと言わんばかりに積み上げた代物であった。
そこから繋がるエンディングではそれまでの流れをまるで無視して裸族のDNAを覚醒させながらバイオハザードエンドという常人には理解し得ない展開をやってのけ、初見プレイヤーの誰もを茫然自失とさせ満場一致での大賞を確定させた。選評を見た住人に「妄想でクソゲー語ってるのかと思った」と言わせたことからも、その酷さが伺えるであろう。
またとあるバグによりメッセージウィンドウに独自の台詞やアスキーアートを再現できるようになっている事からスレ住人のおもちゃとなり、住人たちの荒れた心を癒したりもしていた。
次点作
- リア充爆発しろ! ~変身能力手に入れたんだけど質問ある? (スワンアイ)
- Qualiaffordance-クオリアフォーダンス- (Shelf)
- 逃避行GAME (Ex-IT)
- 雛といっしょ (Ex-IT)
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関連項目
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[据え置きハード大賞] 太平洋の嵐 ~戦艦大和、暁に出撃す!~ |
[据え置きハード大賞] ビビッドレッド・オペレーション -Hyper Intimate Power- |
[据え置きハード大賞] 仮面ライダー サモンライド! |
[携帯ハード大賞] ヘビーファイア・ ザ・チョーズン・フュー |
[携帯ハード大賞] ホームタウンストーリー |
[携帯ハード大賞] インフィニタ・ストラーダ |
[乙女ゲー大賞] キミカレ ~新学期~ |
[乙女ゲー大賞] 該当なし |
[乙女ゲー大賞] クローバー図書館の住人たち |
[エロゲー大賞] SEX戦争 ~愛あるエッチは禁止ですっ!~ |
[エロゲー大賞] 明日もこの部室(へや)で会いましょう |
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