クロロ=ルシルフルとは、週刊少年ジャンプ連載中の漫画及びアニメ『HUNTER×HUNTER』に登場するキャラクターの一人である。
CV:永野善一(第1作)、宮野真守(第2作)
概要
『HUNTER×HUNTER』の世界において史上最凶と悪名高い盗賊団、「幻影旅団」の創始者かつリーダーであり、メンバーを統括する通称「団長」。
出身は他の古参メンバーと同じく廃棄物投棄地帯である流星街。
年齢26歳、血液型AB型、身長177cm、体重68kg。念能力の系統は特質系。
逆十字が背に入ったコートにオールバックが特徴。髪を下ろすと印象がガラリと変わる。団員ナンバーは0 で、幻影旅団内の腕相撲ランキングは7位。
基本的に物静かで慎重かつ冷静な性格。だが、世界中のマフィアを敵に回す事を承知でヨークシンシティで開かれる闇オークションの商品強奪を行ったり、その仕事の最中に一人でマフィアがひしめくオークション会場に潜入してプロの殺し屋とやりあったり、と大胆な一面もある。
独特な死生観を持っており、身内以外の他人はもちろん自分自身の命にすら執着がなく死を常に自分のそばにあるものとして受け入れている。前述のオークション会場潜入の際、マフィアの一人娘ネオン=ノストラードと接触した時には、死後の世界≒霊魂の存在を肯定する旨の発言をしている。
幻影旅団のリーダーとしては、統率力はもちろん戦闘力も桁外れに高く、単独でゾルディック家のシルバとゼノの二人を相手に渡りあう程の力を持つ。(なお、その戦闘では本気を出さずにゼノを生け捕りにしようとして、ゼノから「なめたガキじゃ」などと言われている。また過去に交戦経験があるらしく、シルバからは「前よりさらに体術が向上している」と評されている)
一方で、その強さから自称最強の変質者戦闘狂のヒソカから目を付けられていたりもする。
盗賊団としての活動を終えて得物をひとしきり愛でると、盗んだ物は全て売り払ってしまい以後はヒソカですら全く消息がつかめなくなる。
シルバとゼノと戦った際には鯨を一瞬で麻痺させる毒を仕込んだベンズナイフを所持していた。毒耐性のあるゾルディック以外の者が喰らえば即詰みである。ハンターサイトを利用出来ることからハンターライセンスも所持している。
本もピンからキリまで愛読している。
5年前、クロロが21歳の時に幻影旅団を率いてクルタ族を虐殺、世界七大美色の一つに数えられる「クルタ族の緋の目」を強奪したことがある。ヨークシン編では、そのクルタ族唯一の生き残りである鎖野郎ことクラピカに律する小指の鎖(ジャッジメントチェーン)を刺されて、「今後念能力の使用を一切禁ずる」「今後旅団員との一切の接触を絶つこと」
という二つの制約をかけられ、一時窮地に立たされた。
しかし、G.I(グリードアイランド)編で旅団員(&ヒソカ)の協力を得て「他人にかけられた念を外す事のできる念能力」を持つ除念師を見つけ出した。(具体的な描写は無いものの、この時除念師と接触し、クラピカからかけられた念能力を外すことに成功したようである)
その後は自称最強のストーカーとずっと鬼ごっこ消息不明となり全く出番が無かった。
・・・が、原作第351話「死闘」にて暗黒大陸編真っ只中にも関わらずまさかの再登場。
連載期間で10年以上にも及ぶ長い長い鬼ごっこを終え、天空闘技場のフロアマスター戦という形でついにヒソカとの対決が実現した。ただし、顔がまるで別人になっていたことから、この10年の間にひろゆきもしくは林修先生とすり替わったという説も存在する。こうして顔芸対決で先手を取ったクロロは、審判を殺し客席に乱入し大勢の観客を巻き込むという情け無用の戦法でヒソカを追い詰めた。
ヒソカを殺すにあたって使用した念能力の数は、(標的が一人の場合においては)過去最多であり、客席から多数の犠牲者も出したが、クロロが完全勝利した。
(しかし、タイマンに見せかけて実は旅団メンバーが影で協力していたという共闘説も囁かれている。)
ところが死後の念で復活したヒソカにコルトピとシャルナークを殺され、旅団全員へ宣戦布告をされたため珍しく逆上。暗黒大陸へ向かう船内で旅団総出でパーティー用ケーキことヒソカを逆ストーカー探し回っている。
始めはただ欲しかった(少年期の描写)
2000年にジャンプに掲載された102話でクロロ達の過去について一瞬だけ回想が入った。
「始めは ただ欲しかった」と独白が入り、ビデオテープを手にした少年達が駆けていくというワンシーンだったが、これが黒の章(同作者の幽遊白書で仙水忍を闇落ちさせたグロ動画)ではないかと読者の想像を大いに掻き立てた。この伏線が回収される見込みはもう無いかと思われたが、2022年に無事詳細が明かされ、信者でなきゃ見逃しちゃう22年越しの超ロングパスとその内容に読者を二重に驚かせた。
※以下単行本未収録分。単行本派は注意
11歳のクロロは教会に供える花を毎日届ける心優しい少年で、流星街の言葉の他、ゲルマ語(H×H世界の公用語)とジャンナ語を独学で習得。神父からは探究心が強く勉強熱心で将来有望と評されており、クロロは生まれてくる場所を間違えたと言われる程の神童ぶりを発揮していた。
愛称は「クーちゃん」「クロっち」。当時の一番の理解者はパクノダであり、クロロは「パクちゃん好きだ」と無邪気に発言するもののパクノダからは軽く受け流されていた。一方でパクノダは無垢なクロロの染まりやすさを危惧していたのか「私は今のクロロが好きだよ」と意味深な発言をしていた。
シャルナークやフランクリンとの仲は良好だったが、ウボォーギン、フィンクスとは縄張りを巡ってクロロとは対立関係にあり、クロロは皆の弟ポジションとして最年少のサラサに守られていた。
ある日クロロが入手したビデオの中身は全世界で大人気の清掃戦隊カタヅケンジャーだった。しかし外国語で収録されていてクロロ以外には内容がわからなかったため、クロロが自身で流星街の言葉に翻訳しビデオの映像に合わせて吹き替えを行った。
男役は当初全てクロロが担当したが、女役同士の掛け合いも必要だったためパクノダ、シーラ、サラサも仲間に加えた。そして大勢の子供達の前でカタヅケンジャーの上映会を開催する。そんな中、音声が出なくなるトラブルが発生するが、クロロは生アテレコに切り替えて冷静に対処。マイクを片手に舞台へ出ると即興で何役も演じ分けてみせ、観客を熱狂させた。
デブのイエロー役を演じる際は、口を尖らせ頬を膨らませて作画崩壊レベルの顔芸を披露するというサービス精神の高さを見せつけ、蔵馬のように変顔を企業秘密にはせずちゃっかり笑いも取っていた。
そして悪役を演じた際の迫力は対立していたはずのウボォーギンをも心酔させる程の出来映えであった。
サラサの仲介もあり、クロロはウボォーギン達と和解。これを期に吹き替えの仲間が増え、ノブナガの「劇団ってゆーよりか旅の一座ってイメージ」という発言を元にパクノダが「旅団」を名乗ることを提案した。
しかし、ビデオの続きを見つけて皆を驚かせようと一人で動いていたサラサが外部の人間に惨殺されてしまったことで旅団に激震が走る。サラサはバラバラ死体となり袋に詰められて木に吊されていた。サラサの頭部には外国語で書かれた紙が貼り付けられており、ウボォーギンがいくら問い詰めてもクロロは紙に何と書かれているのか話すことはなかった。
流星街各地で子供の誘拐失踪が頻発しているのにも関わらずサラサを一人で帰してしまったことにクロロは責任を感じ、ゴンさんのようにムキムキに急成長はしなかったが人生を捧げる覚悟をする。
残りの人生を世界中の人間が恐れ慄くほどの悪党として生きること、たくさんの人間を殺すことを決意したクロロは、今すぐにでも仇討ちに繰り出しそうなウボォーギンに3年待って欲しいと伝える。
この犯人は自己顕示欲が強くネットに抜け道があればサラサの映像を投稿すると予想されるためその抜け道をクロロが用意して待ち構えること、小悪党共が震え上がり決して流星街に近づかない様に流星街のシステムと自己を変革することを伝え、シーラ以外の団員は全員クロロに付いていくことを選択する。
そして3年後、クロロが14歳の時に劇団ではなく悪党としての幻影旅団が結成された。
念能力
能力名 | 読み | 説明 |
盗賊の極意 | スキルハンター | 他人の念能力を盗む |
盗んだ能力を使うときはそのページを開いた状態で持ったままにする必要がある。 ↓以下、これまでに盗んだ念能力↓ |
発言集
- (クラピカに鎖で捕らわれた際に)オレにとってこの状態は昼下がりのコーヒーブレイクと何ら変わらない平穏なものだ
- (無関係の人を殺せる理由について)なぜだろうな 関係ないからじゃないか? あらためて問われると答え難いものだな 動機の言語化か......余り好きじゃないしな しかし案外...いや やはりというべきか 自分を掴むカギはそこにあるか
- (旅団の中にユダがいると言われ)いないよそんな奴は それにオレの考えじゃユダは裏切り者じゃない
- 全部だ 地下競売(アンダーグラウンドオークション)のお宝 丸ごとかっさらう
- オレが許す 殺せ 邪魔する奴は残らずな
- 派手に殺れ!!
- ウボォーさん聞こえますか?オレ達から貴方への鎮魂歌(レクイエム)です
- ノブナガ 少し黙れ
- (シルバとゼノに)しんどー ありゃ盗めねーわ
- (ヒソカに)説明は以上だ 挑発するわけではなく100%オレが勝つ
- 人とは不思議なものだな… オレから見ると死体も人形も同じ 動かないただの塊なのだが
- 前の能力者(持ち主)の心の闇に思いを馳せながら能力を自分のものにしていく “盗賊の極意(スキルハンター)”の醍醐味だよ
- ………人とは 本当に 面白いな
- 柵(しがらみ)は…忘れるものではなく断ち切るものなので
- パーティーをしたいがケーキが無い 中央にすえる特注品 手に入れたら又集まって あのテーブルで食事をしよう ヒソカの首を獲ってこい…!
余談
- 向かうなら束がいい ←旧アニメ(1999年版)限定のクロロの台詞。正しくは「向かうなら東がいい」。ジャンプ掲載時に「東」が「束」と誤植されており、旧アニメがこれを採用したことから。
- 2018年掲載の371話(単行本36巻)では、マチの「ヒソカは…あたしが殺る」発言の後、「……早い者勝ちだ 見つけた者が殺る」「無理だね」「駄目だ」の3つの台詞がそれぞれクロロとマチどちらの発言であるのかがネットで論争になった。
関連動画
関連項目
- HUNTER×HUNTER
- 幻影旅団(通称 蜘蛛)
- ヒソカ
- クラピカ
- 団長の手刀を見逃さなかった人
- ウボォーギン
- パクノダ
- シーラ
- 動機の言語化か......余り好きじゃないしな しかし案外...いや やはりというべきか 自分を掴むカギはそこにあるか
- web
- ルシファー
- 仙水忍
- ボボボーボ・ボーボボ
- DEATH NOTE
- ただしイケメンに限る
- hyde(L'arc~en~Ciel)
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