概要
黒笛探窟家で、白笛探窟家である黎明卿ボンドルドの探窟隊「祈手(アンブラハンズ)」の一員である。劇中では常に仮面を被っているため素顔は不明。ボンドルドを「旦那」と呼ぶ。深界五層最下部の前線基地(イドフロント)ではボンドルドの娘プルシュカの世話をしていた。
テレビアニメ(1期、2017年)
メイドインアビスのテレビアニメ(1期)はナナチがリコとレグとともに深界五層へ出発する場面で終わっているため、グェイラに目立った出番はなかった(声優の川田紳司は名もなき黒笛を演じている)。しかし、『劇場版メイドインアビス 深き魂の黎明』とほぼ時を同じくして発売された鈍器のような『図説 メイドインアビス 探窟記録』のうちの一冊『メイドインアビス 探窟家図録』にはグェイラらしき線画が小さく収録されている(P30)。ただし、この衣装は『深き魂の黎明』のそれとは大きく異なる。グェイラとともに収録されている他の二人の祈手の線画も同様である。
『劇場版メイドインアビス 深き魂の黎明』(2020年)
作中後半でようやくグェイラはセリフを与えられる。彼の声の調子は、原作既読者の持つイメージや、初見鑑賞者が彼の見た目から抱いていた第一印象と大きくかけ離れた軽い調子だったため、他のセリフ有の祈手とは異質の存在感を放っている。なお、この演技指導は原作者つくしあきひと氏によるものである(要出典)。
本作では、原作単行本3巻から5巻までの内容を映像化しているが、尺の都合で一部はカットされ、一部は原作にないシーンが追加されている。そのうちグェイラに関連するのはカットされた部分である。
以下はネタバレ成分を含んでいます。 ここから下は自己責任で突っ走ってください。 |
つくしあきひと氏は度々コメンタリーなどで、祈手のなり損ない(通称:さおはぶ)の出演シーンがカットされた話をしており、『深き魂の黎明』限定盤付録の絵コンテ集からも読み取れる。しかしこれはレグがさおはぶと遭遇するシーンであり、プルシュカの回想に出てくるさおはぶシーンではない。つまり、脚本前の段階からグェイラの登場シーンは一部削られていたことが伺える。
原作5巻のプルシュカの回想では、グェイラとともに基地を歩くプルシュカが、さおはぶに贈り物をするシーンがある。そのシーンには、プルシュカの優しさや、自分の運命を薄々と知りつつボンドルドの「特別」になりたかった彼女の心情が描かれている。そして、グェイラはそんなプルシュカの言葉を受け止めている。
「祈手は全て私ですよ」というボンドルドの言葉通り、グェイラの一部は確実にボンドルドである。特級遺物『精神隷属機(ゾアホリック)』によるボンドルドの「複製」が祈手に植え付けられているのは本編で語られているところであるが、オート(同期)中に犠牲になった祈手たちにも最後まで自我があったとつくしあきひと氏は語っている(要出典)。このことから、映画化されなかったこの場面はグェイラの心情を推測するのにとても有用であり、「グェイラ」という登場人物に興味を持った読者には原作第5巻の購読を強く勧める。
余談
祈手で一番背が高いのは誰か
原作のグェイラは、居並ぶ祈手の中でも飛び抜けて背が高かった。しかし、『深き魂の黎明』では、同じシーンの祈手の中で一番高いのは変わりないものの、二番目との身長差が縮まっていた。多数のアニメーターが参加する映像作品の都合上、グェイラの身長設定が練り直された結果だと推測することもできる。
このように、多少の変更はあれど、「グェイラは祈手の中で背が高い」という共通認識が原作既読者の間にはあった。2020年9月25日にBlu-ray・DVDが発売されるのだが、その前にTwitter公式アカウントから限定盤付録の早バレツイートがあった。
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https://twitter.com/miabyss_anime/status/1305132875134631936
この画像により、グェイラより別格に大きな祈手の存在が確認された。なお、『深き魂の黎明』公開後に設定資料集は発売されておらず(前述の資料集はテレビアニメ1期と総集編映画前後編の内容)、本記事執筆現在も祈手の資料は限定盤付録のスペシャルブックレットのみである。
祈手の名前
長い間、名前が判明している祈手はグェイラのみだった(原作では「ペイジン」と呼ばれる人物が花園の祈手とともに任務に当たっていたことが判明しているが、彼は月笛探窟家のため、黒笛で構成されている祈手ではないという考察がある)。しかし、Blu-ray・DVD発売直前に、つくしあきひと氏がTwitterで一部の祈手の名を明らかにした。
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https://twitter.com/tukushiA/status/1304433696267624451
このツイートにより、名前とセリフがある祈手に、新たにギャリケー(花園の白装束)が加わった。なお、グェイラは短いセリフから為人(ひととなり)がある程度わかっているものの、一人称は不明である。その一方で、ギャリケーは一人称が「おれ」であることが判明している。
作画資料
仮面の構造はとても複雑なため、悩める読者のためにつくし卿自ら設定資料をツイートしている。
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https://twitter.com/tukushiA/status/981990865840164864
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