グレイプニルとは、
- 北欧神話に登場する魔法の紐(足枷とも)。
- 1.に由来する名を持つ「エースコンバットX スカイズ・オブ・デセプション」に登場する空中要塞。
- 武田すんによる漫画作品、及びそれを原作としたテレビアニメ。「グレイプニル(漫画)」を参照。
この記事では2.について扱う。
概要
グレイプニルは、レサス民主共和国が開発した同国の技術の結晶、国軍の象徴たる超大型戦略飛行艇である。
レサス軍の最高司令官ディエゴ・ギャスパー・ナバロが牛耳る軍産複合体の広告塔的な機体でもあり、商品の一つとして量産化も計画されていたが、サンタエルバにてオーレリア空軍機「グリフィス1」と交戦、レナル河に墜落した。
グレイプニルに採用された数々の新技術は次世代攻撃機「フェンリア」の開発に応用されることになった。
機体
- グレイプニルはその黒褐色の巨体を流線形に整えており、一見鯨っぽい。主翼は高翼配置で分厚く、翼上面に対空機銃を2基、対空ミサイルランチャーも2基備え、少なくとも6基のエンジンが主翼に内蔵されている。垂直尾翼はE-2ホークアイのように4枚ある。
- 本機は飛行艇であり、陸上への着陸機能はない。
- 乗員は千数百名も乗っており、機長ではなく艦長が指揮をとる。
- 見た目の巨体とは裏腹にコブラや背面飛行を行うなど高い運動性を持っており、乗員も驚いている。
特色
光学迷彩(Optical Camouflage)
機体表面が映像パネルで覆われていてCCDカメラで取り込んだ映像を映すことで姿を隠すことが出来る。また、隠れている間はレーダーにも映らなくなりロックオン出来なくなる。しかし、機体が多少被弾しただけで使用不能になったり、電力を大量に使うのでショックカノン使用時は解除せざるをえない等、弱点も多い。
S.W.B.M(Shock Wave Blastic Missile)
衝撃波弾道弾とも。燃料気化爆弾と巡航ミサイルを合体させた様な兵器であり、射程は約半径1600kmにもなる。発生する衝撃波は横方向に数十kmにもなるが爆発に指向性があるので一定高度より下は安全である。そのため本兵器は敵機を堕とすことにしか使えない。
戦歴
レサスがオーレリアを瞬く間に制圧した原動力であり、オーレリア首都グリスウォールはグレイプニルとSWBMの脅威に無血開城した程であったという。最後の仕上げにオーブリー基地の航空機を多数撃墜するも、取り逃がした機がもたらしたデータがSWBMの弱点を暴く結果になった。
ショックカノン(Shock Cannon)
衝撃波砲とも。某宇宙戦艦とは関係ない。これも燃料気化爆弾の一種で機体下部から噴霧した燃料をビームで着火して爆発させる。ビーム自体は攻撃に使えない。「機体下部から」とあるように本来下方向にしか攻撃出来ない代物だが…
戦歴
オーレリアの反攻が始まるまでその存在が知られていなかった。
ターミナス島にオーレリア第1・2・3艦隊(総勢21隻)が出撃した場合、第2艦隊の上空に現れ弾幕を物ともせず発射、第2艦隊(戦艦8隻)を一瞬で消滅させる。その後グリフィス1の戦い方次第では第3艦隊も粉砕される。
サンタエルバではオーレリア陸軍デイビス隊に所属する偵察隊の一部も破砕した。
空中要塞「ガンド」
iPhone/iPod Touch/iPad用ゲーム「エースコンバットXi スカイズ・オブ・インカージョン」では、時系列的にはXの前日譚的位置づけとなっているが、その中に「ガンド」と呼ばれるレサス軍の空中要塞がある。
ファルコ隊の活躍により、焦ったレサス軍上層部がオーレリア海軍艦隊殲滅の為未完成の状態のまま出撃させた。この際難易度EASYでは単機での出撃だが、NORMAL以上だとSu-37に搭乗したキマイラ隊のキマイラ1とキマイラ2を、HARDではNORMALの2機に加えてネームドではないSu-37を2機引き連れている。艦隊はSWBMを低空で爆発させると言う方法により壊滅させたものの、直後に護衛をしていたファルコ01により撃墜された。これによりオーレリアは反撃の機会を失い、緒戦においてレサスに大敗する事となる。
試作空中要塞とされており確かに光学迷彩、ショックカノンは非搭載だが、出撃時に同様に未完成の同型機が存在する事が明言されており、その後極短期間でグレイプニルが完成している事から、実際には未完成に終わっただけでグレイプニルと完全な同型であったと思われる。もし強引な出撃が無く完成していればグレイプニルが2機暴れまわる事となったと思われるが、それは同時にガンドが潰したオーレリアの反攻作戦が開始している事を意味しており、オーレリア・レサス戦争の様相は大きく違う物となっていただろう。
だがこの機体の真価はそんな所にはない。DLCとして配信されていたExtra MissionのAIR COMBAT CHALLENGEにて、この機体難易度HARDのオマケとして登場する。だがその実態はエースコンバット史上最も異常かつ手強いかもしれない、Xi最強の敵であった。
- 強過ぎる点その1 当たり判定がそのまま
空中要塞や大型機には半ば当たり前な当たり判定は勿論完備。これだけなら一見普通だが、この後の要素と合わさる事で地獄と化す。 - 強過ぎる点その2 弱点以外に攻撃を受け付けない。
これも当たり前な事ではある。これが普通のガンドならばだが。 - 強過ぎる点その3 広範囲攻撃
まず異常なのが全方位と思える程広範囲にミサイルと機銃弾を飛ばす点である。そしてここまで苛烈な攻撃を仕掛ける敵はXiでは他にない。この非常に広い攻撃範囲とミサイルの高い誘導性は、Xiの操作性の悪さとも合わさり、近づくのも離れるのも困難にする。 - 強過ぎる点その4 空中要塞なのにドッグファイトを挑んでくる
このガンドの異常さを支える最大の特徴が、この挙動である。空中要塞は本来、大型機故に機動性は無く豊富な武装で敵を退ける物である。しかしガンドにそんな常識は通用しない。戦闘機の思考ルーチンを応用し、最高性能の戦闘機並みの機動性で接近しドッグファイトを仕掛けるのだ。先述した様に当たり判定そのままで。
つまり纏めると、弱点以外に攻撃を受け付けない巨大航空機が尋常ではない機動性でこちらに追随し、逃げればミサイルで落とし、近付けば衝突や攻撃で落とされる上巨体そのものが盾となってミサイルが当たらない。オマケとは言え撃墜されればミッション失敗が待つ、全方位に隙のない航空機なのだ。お前の様なオマケがあってたまるか!
ニコニコ動画での扱い
グレイプニルはSWBMを破壊されるとショックカノンを発射しようとするが、あるルートではグレイプニルが裏返しになると共に乗組員の「ウ…ウワーッ!」という気の抜けた叫び声が聞こえる。この声はあまりにも印象的であり、MADの格好の素材になっている。
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関連項目
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