ゲオルク・カントール(1845-1918)はドイツの数学者である。
フーリエ級数の研究をするうち実数の持つ無限性に踏み込み、やがて最初期の集合論を提唱した人物。
概要
無限大の間の大小を論じた対角線論法や、さらに発展形である連続体仮説を提唱した偉大なパイオニアである。集合論は20世紀以降の数学に大きな影響を与えると同時に、古典的論理学の限界をも突きつけ、数学界にとどまらない様々な論争を生むこととなる。その影響の大きさは、集合論について述べた次のヒルベルトの言葉が言い表しているだろう。
しかし集合論は無限をまるで普通の数のように扱う大胆な理論故に否定論者も多く(特に有限の立場以外信じられないとしたクロネッカー)、またあまりに無限の世界に踏み込み過ぎたためか、カントールは次第に精神を病み、40代以降の後半生をほとんどサナトリウムで過ごしたという。数学の持つ自由と狂気を代表する一人といえるだろう。
カントール以後、集合論はより厳密で完全なものへと発展していき、現代数学の基盤的存在となるに至る。
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