超人は無垢なる者を救う
ならば超人を救うものは誰か
彼らの名は『超人課』
『コンクリート・レボルティオ~超人幻想~』とは、ボンズ制作のオリジナルテレビアニメーションである。2015年10月から12月まで第1期がTOKYO MX・BS11などで放送され、2016年4月より第2期が放送された。
概要
原作者である會川昇がシェアワールド系SF小説『ワイルドカード』に触発され、「昭和時代後半の歴史に準えた世界観の中で、あらゆる漫画・特撮・アニメなどに登場した全てのヒーローたちが同時に存在している物語を描きたい」という想いから生まれた『超人幻想』という構想が基になっており、戦後から約20年が経過した「神化」という元号を冠する時代で、宇宙人・魔法使い・妖怪・サイボーグといった多岐にわたる出自を持つ「超人」たちの、それぞれの目的のための戦いを描く物語である。
監督は『鋼の錬金術師』『UN-GO』などで度々會川と組んでいる水島精二。デザインワークスにはいとうのいぢ・氷川へきる ・海老川兼武・柳瀬敬之など様々な分野から幅広い人材が参加している。
アニメ放送に先駆け、2015年5・7月にはミステリ・マガジン(早川書房)において本作と世界観を同一にする前日譚『神化三六年のドゥマ』が掲載された。
また、ヤングエース(KADOKAWA)2015年9月号より2016年7月号まで漫画版の連載がされた。作画はナイロンが担当。
ストーリー
「神化」という架空の年代、高度経済成長によって発展する戦後20年余の「もう一つの日本」を舞台に異能の力を使う多彩な「超人たち」の饗宴が繰り広げられる。
これまで数多のフィクションで描かれてきた数多の「超人たち」がもし同時に存在していたとしたら?
登場する超人たちは、存在も特性も分類不可能な程多様である。
宇宙から飛来した巨人、ファンタジーの世界に身を置く生命体、古代から妖怪と呼ばれた存在、科学者によって改造されたサイボーグ、滅亡した超古代文明の遺産などなど……。
日本政府は、秩序確保のために様々な手を投じた。その一つが厚生省の外郭団体「超過人口審議研究所」、通称「超人課」。超人を発見・確保し、保護・管理を行うのがその目的である。
超人課に所属する者達は、やはり多くが超人であるが、一人だけ異能を持たない人間も居た。その名は「人吉爾郎」、本作の主人公である。
だが、正義・善意を信じる青年であったはずの爾朗は、ある日を堺に行動原理を異にする人物となっていた。
物語は、爾朗がかつて超人課エージェントであった神化41年前後と、その後の神化45年前後の2つの時制が断片的に進行し、その中で爾朗に、超人課に、日本に何があったのか。超人たちの真相をパズルを組み立てるように描いていく。
主な登場人物
- 人吉爾郎(ひとよし じろう) CV:石川界人
- 本作の主人公。超人課所属で、奇Χ(きかい)と称される万能マシン「エクウス」を操る20台前半の青年。一見するとクールで、不器用なところもあるものの根は熱血漢。自分の力を世のために役立てようと超人課で活躍を続ける。
神化43年、新宿擾乱以降は超人課を離脱、全ての超人の自由のための戦いに身を投じている。
- 星野輝子(ほしの きっこ) CV:上坂すみれ
- 本作のヒロイン。10台半ばの学生であり、ウェイトレスのバイトをしているが、その正体は「魔女っ子」。他の科学技術では全く説明のつかない「魔法」を操ることで難事件に立ち向かう。正体を隠して生活してきたが、ひょんなことから爾朗たちと共に超人課メンバーとなる。表情豊かで恥ずかしがり屋、爾朗にほのかな想いを寄せる。
- 鬼野笑美(きの えみ) CV:豊崎愛生
- 古来より「妖怪」と呼ばれる存在と人間の間に産まれた女性。超人課の中核メンバーであり、謎めいた雰囲気を漂わせる大人の女性。人と妖怪が幸せに暮らせる世界を望んでいる。また、爾朗の幼なじみでもある。
- 風郎太(ふうろうた) CV:中村繪里子
- 外見は少年にしか見えないが、その正体は「オバケ」。獣に姿を変えたり、空を飛んだりとなんでもあり。超人課所属以前は子どもたちとイタズラを繰り返す毎日だった。輝子には親近感を覚えている。
- 芳村兵馬(よしむら ひょうま) CV:川島得愛
- 「超人課」のベテラン職員。30代後半。長身でハンサムな、頼れる先輩キャラである。ヒョウのような獣の姿に変身したり、時間を止めたり巻き戻したりする能力を持っているがその由来は不明。
- 秋田大志(あきた だいし) CV:金尾哲夫
- 「超人課」の課長。「超人」の保護を第一として、作戦の立案や現場指揮を担う。顔が広く、各所にパイプを持ち「超人」たちの出自に関しても造詣が深い。ただ、彼自身の正体については謎に包まれている。
- 柴来人(しば らいと) CV:鈴村健一
- 警視庁機動隊の刑事であり、「超人課」には属していない。見た目は普通の人間と変わらないが、その正体はサイボーグである。「超人課」とは別に作られた超人対策班の所属で、爾朗にとってはライバル的存在。「超人」に対する考え方では爾朗と相容れない部分がある。
超人
- S遊星人(エスゆうせいじん) CV:逢坂力
- 宇宙からやってきた侵略者。体を巨大化でき、高い攻撃能力を持つ。
- メガッシン / 興梠美枝子(こおろぎ みえこ)・半田馨(はんだ かおる) CV:阿澄佳奈・小西克幸
- 生田研究所によって開発された、男女一対の人造人間。
女型乙號(興梠)と男型丁號(半田)が合体し、人造合体メガッシンとなる。
- 人間衛星(ヒューマンサテライト) アースちゃん CV:竹達彩奈
- 神化26年から活躍している古株の超人で、少女型のロボット。
「救いを求める心の動き」を電波としてキャッチする機能を持っている。
その活躍は広く知られ、「アースちゃんが味方する方が正しい」と、どこか矛盾した基準となっている。
- 音無弓彦(おとなし ゆみひこ) / 牧大鉄 CV:村瀬渉
- 「秘密探偵BL団」を率いて、超人課にも警察にも属さず活動する超人。
金属を操る能力を持ち、仲間たちの持つ武器を合体させた奇Χ「ギガンダー7」を操り悪と戦う。
かつて、天弓ナイトに誘拐された子供の唯一の生き残り「牧大鉄くん」その人である。
- 長川神(ながかわ じん) /怪剣クロード CV:長南翔太/関智一
- 体内で金属を精製し武器に変える能力を持つ超人。
ドクロを模したヘルメットはその能力を増幅させる効果がある。
普段は高校の教師をしながら、怪剣クロードとして政府や超人課の闇を暴くべく暗躍している。
- マウンテンホース
- 英国から来た超人ロックバンドの四人組との接触により、超人能力が開花した日本のコミックバンド。
通り抜けのドン(三宅健太)、体が鋼鉄化するディー(勝杏里)、電気を発するフリーズ(高橋研二)、念導力のハル(野島健児)の四人組。
どの能力も欠点が目立ち、戦えるような力は無い。
二流でもいいから「笑える」仕事に拘り、超人課の登録も帝都広告の誘いも「笑えねえ」として断った。
- 畑山・森野一家
- 悠久の時を生きる一家の超人。たとえ肉体が完全に滅んでもたちどころに再生する不死身の生命体。
戸籍調査の免除と引き換えに畑山家亭主の稔(高橋研二)が志願兵として第二次大戦に出兵していたが、米国の捕虜となり非道な人体実験を受け続けていた。
- 赤光(しゃっこう) CV:木内秀信
- 内閣府が所管する国家公共保安部の内組織・対超人部隊の部隊長。
忍者のような身のこなしで、変装も得意。 - SPR(ストレンジパワーリスクマネジメントオフィス)
- 警察庁の嘱託を受け、科学に限りなく近づいた魔術を利用し捜査に協力する超人達。
超常現象の検証や、柴刑事のメンテナンスをしている。
仕事柄、悪魔や魔女の類いに不信感を持ち、輝子を警戒している。 - マスター・ウルティマ CV:櫻井トオル
- 宇宙人と地球人のハーフと言われる米国の超人。
宇宙怪獣を軍事用に改造するなど、非道な行為も辞さないマッドサイエンティスト。 - 天弓ナイト CV:???
- 戦後日本を大いに勇気づけた正義の超人。
赤いマントに白い鎧、三日月状のバイザーを付けたフルフェイスヘルメットが特徴。 - 爾朗や柴刑事など、作中にもファンの多い人気超人であったが、牧大鉄君誘拐事件を引き起こし、
結果死亡した。
帝都広告社
放送局・配信元
放送局 | 放送開始日 | 放送時間 |
---|---|---|
TOKYO MX | 2015年10月4日 | 日曜日 23:00~ |
KBS京都 | 日曜日 23:30~ | |
サンテレビ | 日曜日 24:30~ | |
BS11 | 2015年10月6日 | 火曜日 24:30~ |
配信元 | 配信開始日 | 配信開始時間 |
---|---|---|
GYAO! | 2015年10月6日 | 火曜日 26:00~ |
バンダイチャンネル | 2015年10月10日 | 土曜日 12:00~ |
YouTube |
スタッフ
原作 | BONES・會川昇 | 監督 | 水島精二 |
---|---|---|---|
監督補佐 | 黒川智之 | 脚本 | 會川昇 辻真先 中島かずき |
キャラクターデザイン 総作画監督 |
伊藤嘉之 | キャラクター原案 コンセプトデザイン |
いとうのいぢ 氷川へきる 平尾リョウ |
SFデザインワークス | 海老川兼武 柳瀬敬之 渭原敏明 松本秀幸 |
メカニック作画監修 | 大塚健 |
美術設定 | 二嶋隆文 | 美術監修 | 松本浩樹 |
美術監督 | 平間由香 | 色彩設計 | 竹澤聡 |
撮影監督 | 林コージロー | CGI監督 | 安東容太 |
編集 | 吉武将人 | 音響監督 | 三間雅文 |
音楽 | 石濱翔(MONACA) 帆足圭吾(MONACA) 山本陽介 |
音楽制作 | ランティス I WILL |
音楽プロデューサー | 伊藤善之 斎藤滋 |
チーフプロデューサー | 藤澤宜彦 |
プロデューサー | 大薮芳広・中路亮輔・高梨実・小岐須泰世・柳村努・保坂拓也・金子広孝 | ||
アニメーション制作 | ボンズ | ||
製作 | コンクリートレボルティオ製作委員会 (バンダイビジュアル・アニメコンソーシアムジャパン・ボンズ・ 博報堂DYメディアパートナーズ・アニマティック・ランティス・TOKYO MX) |
主題歌・挿入歌
- 「ALL-WAYS」(第14話~第23話)
- 作詞 - 松井洋平 / 作曲・編曲 - 山本陽介 / 歌 - 山本陽介 feat. 玉置成実
- 「THE LAST SONG」(第24話)
- 作詞 - ZAQ / 作曲・編曲 - 山本陽介 / 歌 - 山本陽介 feat. 玉置成実
-
挿入歌
- 「あの素晴らしい愛をもう一度」(第1話)
- 作詞:北山修 / 作曲:加藤和彦 / 編曲:Shingo Suzuki / 歌:川本真琴
- 「空に星があるように」(第2話・第16話)
- 作詞・作曲 - 荒木一郎 / 編曲 - TECHNOBOYS PULCRAFT GREEN-FUND / 歌 - 宇都宮隆
- 「青年は荒野をめざす」(第3話)
- 作詞 - 五木寛之 / 作曲 - 加藤和彦 / 編曲 - 冨田謙 / 歌 - 西寺郷太
- 「風が泣いている」(第5話)
- 作詞・作曲 - 浜口庫之助 / 編曲・歌 - 日高央
- 「幻想レボリューション」(第6話)
- 作詞 - 松岡英明 / 作曲・編曲 - TECHNOBOYS PULCRAFT GREEN-FUND / 歌 - マウンテンホース(TECHNOBOYS PULCRAFT GREEN-FUND feat. 松岡英明)
- 「小さいグラス」(第6話・第11話・第13話)
- 作詞・作曲・編曲 - CMJK / 歌 - エンジェルスターズ(ささかまリス子、上花楓裏、キャンディスン、舞川みやこ、思春ももせ)
- 「Time Slipper」(第6話)
- 作詞・作曲・編曲・歌 - 石田ショーキチ
- 「バンバンバン」(第7話)
- 作詞・作曲 - かまやつひろし / 編曲・歌 - 曽我部恵一
- 「恋愛アノニマス」(第11話・第24話)
- 作詞・作曲・編曲 - 浅田祐介 / 歌 - エンジェルスターズ
- 「自由に歩いて愛して」(第13話)
- 作詞 - 安井かずみ / 作曲 - 井上堯之 / 編曲 - 佐藤洋介 / 歌 - 杏子
第13話でエンジェルスターズの歌うバージョンも使用されている。 - 「出発の歌」(第14話)
- 作詞 - 及川恒平 / 作曲 - 小室等 / 編曲 - CMJK / 歌 - CUTEMEN
- 「小さいグラス -Resentment ver.-」(第15話)
- 作詞・作曲・編曲 - CMJK / 歌 - キャンディスン
- 「ハチのムサシは死んだのさ」(第18話)
- 作詞 - 内田良平、むしふしチコ / 作曲 - 平田隆夫 / 編曲 - 2ANIMEny DJs / 歌 - 真山りか
- 「東へ西へ」(第19話)
- 作詞・作曲 - 井上陽水 / 編曲 - TECHNOBOYS PULCRAFT GREEN-FUND / 歌 - 浅岡雄也
- 「時の過ぎゆくままに」(第21話)
- 作詞 - 阿久悠 / 作曲 - 大野克夫 / 編曲 - 高野健一 / 歌 - デーモン閣下
- 「およげ!たいやきくん」(第23話)
- 作詞 - 高田ひろお / 作曲 - 佐瀬寿一 / 編曲・歌 - 寺岡呼人
- 「さよならアメリカ さよならニッポン」(第23話)
- 作詞 ・作曲 - 細野晴臣、大瀧詠一、鈴木茂、松本隆 / 編曲・歌 - 高野寛
- 「いい日旅立ち」(第24話)
- 作詞・作曲 - 谷村新司 / 編曲 - 千葉"naotyu-"直樹 / 歌 - 相川七瀬
関連動画
関連生放送
Webラジオ
2015年9月30日からWebラジオ『コンクリート・レボ“レディオ”』が音泉にて配信されている。
パーソナリティは、星野輝子役の上坂すみれと風郎太役の中村繪里子。毎週水曜日更新。
関連項目
関連サイト
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