サボテンとは、サボテン科に属する植物の総称である。漢字表記は「仙人掌」または「覇王樹」。
曖昧さ回避
- サボテン(楽曲) - 2000年にリリースされたポルノグラフィティの5thシングル
- サボテン
- サボテン(生主)
- サボテン(花騎士)
- サボテン(co579116)
- サボテン@早苗
- さぼてん
- さぼてんP
- saboten
概要
南北アメリカ原産の常緑多年草。海岸から高原まで幅広く分布し、見た目も多種多様である。一般的に表面に葉の変形した棘や毛があり、観賞用としても人気が高い。また、品種によっては食用にもなる。
乾燥地帯に多い、葉や茎、根っこなどの肉厚な柔組織に水を蓄えている「多肉植物」の多くを占めるグループである。
砂漠に生えているイメージが強いが、元々は熱帯多雨林などに生息している「杢(もく)キリン」などのコノハサボテンの仲間の植物が乾燥に適応したもの。サボテンは水をあげなくていいと誤解する人も多いが、実際は水が大好きである。しかし成長が遅いため、普通の植物の感覚で水をやっていると、根腐れを起こして枯れてしまうので注意が必要。
コノハサボテンは熱帯雨林によくあるような大きな葉をつける広葉樹だが、葉の付け根の部分(脇芽)に「刺座」というサボテン特有の綿毛を被った短枝を持ち、ここから葉を変異させた刺を生やしている。この時点で、「月の砂漠(ツキノサバク)」のように乾季には大きな葉を落として緑色の茎で光合成を維持し、雨季になると刺座から再び葉を生やすなど、乾燥に耐える生態を持つグループが存在していた。
更なる乾燥に適応するため、葉を小さい棒状で落ちやすくしつつ茎を厚身の板状にして水を溜めた、平べったいウチワサボテンに進化した。更にここから茎に稜という縦襞を設けて刺座を稜の尾根に沿って整列させたハシラサボテンになり、体表面積を減らして水分の蒸散を防ぐ球状のサボテンへと進化していった。ハシラサボテンや球状のサボテンでは葉は顕微鏡サイズまで退化して刺座の綿毛の中に埋没しており、これも水分の蒸散を防ぐ一つの方法である。
刺は動物に食べられないためのガードでもあるが、刺を退化させたため代わりに体内に毒を作ってガードする種類もある。また乾燥地帯に生える種類ばかりではなく、熱帯雨林などのジャングルを好んで適応した森林性サボテンも存在する。
なお、サボテンの自然分布はほぼ全てが南北アメリカ大陸に限られる。移入の結果、砂漠地帯で大繁殖することがあり、例えばセンニンサボテンはオーストラリアに定着、日本では要注意外来生物に指定されている。
乾燥に対する対策をとった結果、全く別種の植物がサボテンに似た形状になったり、体内に毒を持ったりすることがよくある。これは「起源が違うけど、同じ適応をすると似た形になる」という収束進化(収斂)の好例である。
サボテンの種類
利用
育てやすく、特異な見た目をしているため、観賞用として親しまれている。育てる時は、日光を好むため日なたに置くことを推奨する。前述したように、水は適度に与えなければならない。一方で根腐れを起こしやすいため、鉢は小さい方が望ましい。土はサボテン用の土を購入すると楽だろう。条件が揃えば花を咲かすこともある。
メキシコなど一部の地域では食用になる。棘を取り除いた上で加熱調理される。豊富なビタミンとミネラルを含むため、近年は富裕層にも人気がある。
関連動画
関連静画
関連項目
サボテンをモチーフにしたキャラクター・作品
生放送・動画
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