サーヴァント(聖杯戦争)とは、Fate/stay nightおよびその関連作品に登場する、聖杯戦争のために召喚された7騎の英霊の事である。
以下、この記事ではサーヴァントと表記。
概要
サーヴァントは“人型(カタチ)”与えられることで元の人間性を取り戻した英霊で、分類的には使い魔になる。
このサーヴァントを魔術師がそれぞれ召喚して契約を結ぶことで“マスター”となり、七人のマスターと七騎のサーヴァントが聖杯を得るために競い合い戦い合う儀式が冬木の聖杯戦争。このような聖杯戦争は世界でも類を見ないとされる。
サーヴァントの召喚には一応決められた手順はあるものの、基本的に聖杯戦争の大元である聖杯が英霊を召喚してくれるので、魔術師が行う召喚は補助的な物で必須ではない。
ただし、決められた手順で行ったり、英霊と縁の強い物質を召喚の際に触媒とすることで、狙った英霊を召喚したり、狙ったクラスとしてサーヴァントに出来る可能性が上がるというメリットもあるので、無意味ではない。
触媒がない場合は、召喚するマスターに性質が似た英霊が呼び出される。
マスターにとっては強力な英霊を呼び出した方が当然聖杯戦争を勝ち抜く上で有利となるが、強力な英霊は知名度も高く、能力から弱点まで他のマスターやサーヴァントに知れ渡りやすいと言う弱点もある。そのため少しでも英霊の発覚を遅らせるために、英霊の“英雄としての名”である真名は隠し、この世での仮の名称であるクラス名で呼ぶのが基本。
聖杯に召喚され、サーヴァントとしての形を得る際に、英霊には『現界のための絶対条件』として命令権が刻まれる。この命令権を行使するための魔術が令呪と呼ばれる使い捨て魔術刻印であり、マスターの証でもある。
本来人間に御することが出来ないサーヴァントを制御するための命令権はサーヴァントに取って厄介な物であるが、他にこの世で聖杯戦争を円滑に行うために聖杯戦争の仕組みやその土地の歴史や言語などの知識、クラスに応じた能力などが聖杯から与えられるため、英霊にとってデメリットだけではない。
サーヴァントは霊体であるが、依代と魔力さえあれば実体化が可能。逆に、何らかの方法で魔力を得ないとわずかな時間で消滅する。通常はマスターが依代と魔力供給の役割を行う。霊体であるサーヴァントは生き物でないため自分での魔力生成がほとんどできず、依代がない状態だと特に魔力の減少や能力の低下が激しい。そのためサーヴァントは契約を結んだ魔術師から魔力の供給を受けるか、霊体である彼らの食料である精神、あるいは魂を食らうことで魔力を得る必要がある。
実体化を解いて霊体となれば魔力の薄い無機物をすり抜けるため通常干渉を受け付けなくなる(ただし霊体状態では現世への干渉力も落ちる)。実体化していてもカテゴリー的には霊体であるため、通常武器の攻撃なら無効化することも可能。
ちなみに
英霊にはその存在がどのようなものであるかを表す「属性」が存在する。
例えばセイバーを例に挙げれば、「秩序・善」のように、秩序にあたる「社会的な方針」と善にあたる「個人的な方針」で分けられる。社会的な方針が秩序であれば、現代のルールや一般常識に肯定的であり、個人的な方針が善であるならば、自分なりの正義やルールを持ち、それを遵守する。
逆に混沌や悪を持ち合わせる英雄も存在し、自身が現代のルールに否定的である(逆に現代社会がその存在を否定することもある)ならば混沌、目的のためには手段を選ばないならば悪となる。
混沌の場合は討伐されたことによって名を馳せた英雄に多く、束縛からの解放や自由を肯定することであり、社会的なルールによらない感情的な部分においては、必ずしも邪悪であるということではない。
属性善を併せ持っているならば、英雄王ギルガメッシュのようにその価値観は現代社会と大きな隔たりがあるが、その器と力量を認めた相手には敬意を持って戦う(自分なりのルールを持つ)し、ライダー(Fate/stay night)のようにそれが社会秩序に合致せずとも、自身にとって大切な存在(間桐桜)を大切にするといった姿勢で表れる。
属性が悪の場合、その手段は往々にして血生臭いものになりがちである。
中立と中庸は、そもそも現代のルールなどどうでもよいと思っている者や、都合の良い部分は肯定し、悪い部分は否定するなどの方針に積極性のないサーヴァントに多い。
何かを受け入れる代わりに、何かを切り捨てることを肯定する性格。(例:アーチャー(Fate/stay night))
個人的な方針に「狂」があるのはバーサーカーのクラスのみであり、理性を失っているため人格による行動原理が存在しないことを指す。
英霊
人々の信仰を受けるなどした“英雄”の魂が、死後生前のカテゴリーから除外されて別の存在に押し上げられたモノ。確かな知名度と信仰心さえあれば実在したかや真偽は問わず、英霊として世界に登録される。
大まかに分けて、実在した英霊、伝説上の英霊、観測されなかった英霊の三つが存在する。
“人間を守る力”としては最高位に位置する最高純度の魂で、時間軸などのこの世の法則から外れた“座”と呼ばれる領域に存在し、降霊魔術で力の一端を人間に借したり、人類の集合無意識が人類を存続させるために発動させる『抑止の守護者(カウンターガーディアン)』として行使される。
いずれにせよ、通常現界するのは英霊本体ではなくその分身であり、英霊としての役目を終えると消滅し、「こんなことがあった」という曖昧な記録を“座”の本体に届けるだけの存在。
守護者は英霊の分類の中でも大きな分類の一つで、信仰の薄い英霊や、英雄になるために事前に世界と契約した英霊などがこれに含まれる。
守護者はサーヴァントのように自由意志を持たず、人間の世界が“人間の手による破滅”を起こしそうになった時に人類の集合無意識によりその土地に召喚、世界の力をバックアップとして受けた“戦うだけの現象”として誰にも認識されずにその場の人間を皆殺しにして事態を収拾させて消え去る殲滅兵器として扱われる。
サーヴァントシステムは降霊魔術を用いて英霊に呼びかけ、『守護者』のシステムを応用してこの世に英霊を召喚するというものだが、前述のように意志の有無や能力の点でサーヴァントと英霊(守護者)には大きな隔たりがあり、殻を被ることで人間性を取り戻したサーヴァントより、意思を持たない殲滅兵器としての純粋な英霊(抑止の守護者)の方がより強力。
余談だが、冬木の聖杯戦争で呼ばれるサーヴァントが七騎なのは、“ガイアの怪物”を御するために守護者が七騎必要なところから来ているとされる。
クラス
クラスは聖杯によりあらかじめ用意された「役割」あるいは「殻」や「器」であり、これに憑依させることで英霊の実体化を助けている。
いわば現代へのパスポートのようなもので、これに憑依させ「サーヴァント」として形を成させることで、本来“座”の本体の触覚でしか無い「現世に現れる英霊」に本体そのものを映し出し、形や人格を取り戻させるともに、実体化させたり現代に繋ぎ止めたりすることが出来る。
それぞれのクラスに憑依するには『一定のステータス』や『そのクラスに分類される伝説・逸話』など、英霊にそのクラスに該当する属性があることが必要となり(時に本来該当しないクラスに無理やり当て嵌ることもあるが)、また、それぞれのクラスには特有のスキルが割り当てられおり、憑依した英霊をその能力を持ったサーヴァントとして形成する。
基本的なラインナップである7つのクラスとその特徴・条件・特性は以下の通り。絶対枠は三騎士の三つだけで、聖杯戦争のたびに一つや二つはクラスの変更はあるとされる。また、これにそれぞれの英霊が持つ固有スキルが加わる。
- セイバー
- 剣の騎士。『三騎士』の一角。最高の『対魔力』を誇る。最優の英霊。
- 条件:魔力以外のステータスが最高ランク。
- クラススキル:『対魔力』『騎乗』
- ランサー
- 槍の騎士。『三騎士』の一角。華やかさはないが、堅実。最速の英霊。
- 条件:敏捷のパラメータが最高値。それ以外のステータスもセイバーに次ぐもの。
- クラススキル:『対魔力』
- アーチャー
- 弓の騎士。『三騎士』の一角。宝具の強大さを特徴とする。
- 条件:射撃に関する特殊能力や、強力な射撃武器の所持。
- クラススキル:『対魔力』『単独行動』
- ライダー
- 騎乗兵。高い機動性と強力な宝具。非常に高いレベルの『騎乗』スキルが与えられる。
- 条件:何らかの乗り物と深い関係のある伝説を持つこと。
- クラススキル:『対魔力』『騎乗』
- バーサーカー
- 狂戦士。能力を本来のもの以上に強化する代わりに理性を失う『狂化』による破壊に特化したクラス。召喚の際に狙ってこのクラスを召喚する方法も存在する。
- 条件:戦いにおいて猛り狂った伝説を持つこと。
クラススキル:『狂化』 - キャスター
- 魔術師。魔力に特化。他のクラスに「対魔力」スキルが多く用意されているため、サーヴァント中最弱とされる。
- 条件:魔術の能力値が最高ランク。
- クラススキル:『陣地作成』『道具作成』
- アサシン
- 暗殺者。アサシンのクラス自体が触媒となり、アサシンの語源となったイスラム教伝説の暗殺集団の歴代の長たちの中から選ばれる。能力は低めで、正面勝負ではキャスターにも劣るがマスター殺しに長ける。
- 条件:歴代ハサンの誰かであること(ただし、ハサンでなくともアサシンの属性を持った英霊自体は存在する)
- クラススキル:『気配遮断』
ただし、これはあくまで基本であり、これを大きく逸脱するサーヴァントも存在している。
宝具
人間の幻想を骨子にして作り上げられた武装のこと。簡単に言えば強力なマジックアイテム。
奇跡を願う人々の想いの結晶、『貴い幻想』(ノウブル・ファンタズム)とも呼ばれる固体化した神秘。
宝具は英霊にとってトレードマークにしてシンボルであり、彼らの半身とも言える。
多くの英霊が一つ以上自らの宝具を持ち、自らを英雄たらしめる『伝説』を宝具により再現する。
その力は「魔法」の域に近く、精霊などの英霊より格上の存在さえも時に打ち倒すほどの力を秘める。
宝具は英雄が生前使っていた剣や槍や弓などの武器や、指輪や盾といった補助的な武装が基本だが、中には生前の英雄が用いた魔術・奥義・技などが宝具扱いされている物、生前の伝説が具現化した物、生前打ち立てた伝説や絆が英霊の能力として宝具化したものなどもあり、非常に多種多様の宝具が存在する。
能力も当然宝具によって大きく異なるが、殆どの宝具は全力を開放するには魔力を注ぎ真名(しんめい)の詠唱による覚醒が必要なこと、その威力・効果範囲などによって、対人・対軍・対城の三つに大きく分けられることは共通している。
ただし、中には真名開放を必要としない常時発動タイプの宝具や、結界宝具・対魔術宝具・対界宝具のように上記の三つの分類に当てはまらない宝具などの例外はある。
令呪
本来なら人には力で御することなど到底できないサーヴァントを使役するために作り出されたシステム。同時にマスターであることを示す証でもある。
マスターに選ばれた人間には腕のどこかに三画の令呪が刻まれ、それがマスターであることを示すと同時に一画一画がサーヴァントに対する絶対命令権となる。サーヴァントは令呪を使って命令されたことに関して逆らうことはできず、時には自害を命じられ、自ら命を絶つこともある。
また、令呪はサーヴァントに対する絶対命令権であると同時にサーヴァントの能力を一時的に強化することにも使用できる。令呪を使って『ここに来い』と命令すれば空間を越えてサーヴァントをその場に呼び出すことなども可能であり、聖杯戦争の切り札のひとつとなっている。
余談であるが、使用されないままサーヴァントを失ったマスターの令呪は監督役によって回収され、保管されている。
EXTRAにおけるサーヴァント
1980年代で分岐した後、50年ほど経過した未来世界(2030年代)を舞台にしたFate/EXTRAでは、月の存在する太陽系最古の物体である自動書記装置「ムーンセル・オートマトン」によって、冬木の聖杯戦争の形式を模した聖杯戦争が霊子虚構世界で行われており、そちらの聖杯戦争でもサーヴァントが登場する。
大まかな形式である「英霊をクラスという役割に納めてサーヴァントにする」「サーヴァントはマスターを依代にし、マスターの魔力で存在を保つ」「三画の令呪がマスターの証でサーヴァントのブースターになる」などは共通しているが、相違点もある。
以下幾つか相違点を挙げる。
- 英霊は基本的にムーンセルが観測・記録した「人類史」のデータベースから選抜された偉人・英雄の霊子情報であり、“英霊の座”とは直接関係ない。また、中には記録の元になった大本の人物がムーンセルと契約を結んだことで英霊としてムーンセルに使役される霊子情報も存在する。
- 元からこの世の干渉できる性質のある本来の英霊とは異なるためか、霊子をサーヴァント(霊子生命体)化するにあたり「第三法(魂の物質化)」が使用されている(詳しい言及は避けるが、冬木の聖杯戦争の本来の目的を考えればトンデモ行為である)。
- 触媒やマスターやクラスなどの物質的・霊的な縁が必要であった冬木の聖杯戦争と異なり、別に縁がなくてもサーヴァントがマスターの呼び声に応じれば召喚される。(そのため冬木の聖杯戦争よりも「召喚するマスターに性質の似た、相性のいい英霊を呼び出す」確率が比較的上がっている様子)
- 英霊のカテゴリーにかすりもしない存在を、本人の願いから英霊カテゴリとして押し通して出すなどかなり融通が利いている模様。また、サーヴァント化していなくてもある程度自由があるらしく、他の英霊(といって良いか微妙な人外ではあるが)と「メル友」であるとの発言がある。
- 基本的にマスターの願いを叶えるためにムーンセルはサーヴァントには自由にさせているが、どのサーヴァントも「マスターがムーンセルに仇なす時はマスターを討つ」という制約が課せられている。
- サーヴァントとマスターは一蓮托生であり、サーヴァントが何らかの理由で死亡した場合、基本的にマスターも同じく死亡、消滅する。冬木の聖杯戦争のように、戦いの放棄やサーヴァントの譲渡などは認められない。
- 令呪を3回全て使い切った場合、マスターは資格を失い死亡、消滅する。(ただし作中で令呪を全て使い切る描写は無い)
サーヴァントの一覧(大百科内に記事があるもの)
| 第四次聖杯戦争 | 第五次聖杯戦争 | Fate/EXTRA |
関連商品
関連項目
http://dic.nicomoba.jp/k/a/%E3%82%B5%E3%83%BC%E3%83%B4%E3%82%A1%E3%83%B3%E3%83%88%28%E8%81%96%E6%9D%AF%E6%88%A6%E4%BA%89%29


ページ番号: 2796888
リビジョン番号: 1515768
読み:サーヴァント
初版作成日: 09/04/14 20:28 ◆ 最終更新日: 12/05/01 02:35
編集内容についての説明/コメント: 属性について
記事編集 / 編集履歴を閲覧 / Twitterで紹介





JASRAC許諾番号: 9011622001Y31015
ヘッダー:固定
ヘッダー:追従