シャドウとは、TRPG『ソード・ワールド2.0』に登場する架空種族である。
概要
ソード・ワールド2.0の舞台であるラクシアに、ルールブックⅠ改訂版およびカルディアグレイスにおいて追加のPC用人族として登場した、影のような灰褐色の肌と暗闇を見通せる猫のような瞳の三つの目を持つ種族である。生涯のほとんどを戦いの中で生きる種族であり、人間とほぼ同じ100年の寿命を持つが、それをまっとうできるものはほとんどおらず戦場でその命を散らすため、極めて短命な種族といわれている。
元々は(SW2.0の主な冒険の舞台である)テラスティア大陸の北方にある大陸、レーゼルドーン大陸に住んでいた種族で、テラスティア大陸にいるのはそちらから活躍の場を求めて渡って来た傭兵や密偵たちである。
(元々別の地方に普通にいた種族であるゆえ、他のカルディアグレイス追加種族よりはたいした理由付けなしでも継続中のキャンペーン参加させることが出来るというメリットが存在する。)
基本的に独自のコミュニティを形成し、成人するまで訓練の日々を送り隠密と戦いの術を叩き込まれる。
非常に忍耐強い種族でもあり、また、主に傭兵として生計を立てて来たせいか契約は必ず守るという不文律を持っているため、義侠心にあふれ義理堅く、約束を守り、一度友となったものを決して裏切らないといわれている。
戦場を離れると陽気な性分が表れ今を全力で楽しむ点なども、死と隣り合わせの生涯をおくる生粋の戦士であるゆえとも考えられる(つまり、「明日死ぬかもしれないから、今のうちに楽しんでおくか」という感じ)。
伝承では神紀文明時に「月神シーン」の加護によって誕生した種族と言われている。
(どう見ても戦闘種族なんですが、それでいいんですかシーン様)
強靭かつしなやかで機敏な肉体を持ち、戦士としての十二分な素質を持つ。反面、知力と精神力には劣り、魔法使いとしての素養は低いが、種族特性である[月光の守り]により魔法に対する抵抗が高い為、魔法への耐性は一際高い適性を示す。
公式は「特に密偵に優れた素養を示す種族」と紹介されているが……
種族の特性
器用度 | 敏捷度 | 筋力 | 生命力 | 知力 | 精神力 |
A- | A- | B | B | C | C |
(全「生まれ」の平均+ダイスの期待値が基準。生まれによって±1ランク程度の誤差が発生)
器用度、敏捷度の最低値保障が非常に高く、筋力生命力も高めになりやすい為、基本的に戦士系技能との相性が非常に良い。反面、知力・精神力ボーナスは下手すると0になる危険性もある程であり、魔法使いとしての素養には欠ける。
また、魔法に対する高い耐性はどのような場面でも活躍できる要素だろう。
そして公式が推している密偵(スカウト)との相性であるが、先制判定など敏捷度や器用度を基準にした判定には強いが、前述のように知力が低い為割と重要である探索判定、危険感知判定など知力を基準にした判定に弱く、また、MPが低くなりやすい為、ラック以外の、フェアリーウィッシュやWT追加の探索強化系の魔法が使いづらく、スカウトにおける判定失敗のリスクの軽減がしづらいという側面もある。
(知力を基準にした判定には足跡追跡判定や聞き耳判定も含まれる為、「隠密は完璧だったがターゲットを見失った」「上手く忍び込めたが何を話しているか聞き取れなかった」などマヌケな状況に陥る可能性も……)
ニコニコの卓動画のコメントでも「どう見てもファイター向きの能力値なんだが……」「メインスカウトにはちょっと……」と公式の考えには否定的な意見も多い。非常にファイター向きのステータスであるゆえ、スカウトにするのが『もったいない』という意見もちらほら。
もちろんスカウトの適性が低いわけでは決して無いが、高い器用度を薬草による回復にもまわせるレンジャー、敏捷度を先制判定用と割り切って味方の強化用にウォーリーダーなど、スカウト以外の選択肢も十二分にありえると思われる。
長所
身体能力に優れ、とにかく戦士系技能との相性が良い。必要な能力値が全て高ランクでまとまっており、精神力を捨てても精神抵抗が確保できる為、ファイター、グラップラー、フェンサー、シューターの全てに高い適性を示す。
また、知力関連以外ではスカウトやレンジャーへの適性は高く、また、ウォーリーダーやライダーとの相性も悪くはない。
暗視を持つ事も上記の技能などを有効に運用する点で助けとなる。
短所
ダイスの出目次第では下手すると知力・精神力ボーナス「0」がありえる種族であるゆえ、魔法系技能、魔法戦士(マギシュー含む)への適正が低い。MPの関係で、魔晶石が確保できるまではエンハンサー技能も使いづらいだろう。
また、ミスティック技能はロッド使用の占瞳へは優れた素養を示すが、それ以外のものは達成値が低くなりやすい上に、MPが低くなりやすい分HPを持っていかれやすくなる為、命取りになりかねないという側面も持つ。
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関連項目
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