″モナドか─── いつかあの力の秘密、解き明かしてみたいな″
シュルクとは、任天堂より発売されたWii用RPG『ゼノブレイド』 (Xenoblade) の登場人物である。
概要
本作の主人公。
剣を振るってはいるが本職はコロニー9防衛隊兵器開発局に所属する研究員である。
未知の技術に対する興味・探究心を強く持つ根っからの学者肌の人間であり、機械いじりを趣味としている。普段は研究棟に篭ってモナドの秘密を解明する為に研究しており、傍らでラインのバンカーなどの武器開発も行っている。性格は精励恪勤、誠実で礼儀正しい。他人に優しく、損得顧みず人助けをする好青年である。
14年前のモナド捜索隊唯一の生き残りで、その時助けて貰ったディクソンを親の様に慕っている。ラインやフィオルンとは幼馴染で仲が良く、気兼ね無く話せる間柄。フィオルンの兄であるダンバンを自らも兄の様に思っており、シュルクの研究者らしからぬ剣の腕は彼の指南の賜物らしい。
物語の展開上選択を迫られてモナドを握る事になるが、ダンバンの様な拒否反応は起こらず、それどころか更なるモナドの力やビジョン<未来視>といった未知の力までも発現させる。しかしそれはシュルクに課せられた大きな運命の片鱗に過ぎず、やがてその宿命と幾度となく対峙する事になる。それでもシュルクは仲間と共に自分なりの答えを模索してゆく。
普段は温和な青年だが、どんな敵にも恐れず立ち向かう勇敢さを秘めており、バトル時には若干ハイになって熱いセリフを吐く。ちょっと力むと発音全てに濁音がつく中の人の熱演っぷりもあり、「ダンダンノッテキタヨ-!」「ヤ"ッ"タ"ネ"ェ"!!」「ミンナノキモチガツタワッテキタヨー」「( ゚∀゚)アハハハ八八八ノ ヽノ ヽノ ヽ/ \/ \/ \」などの名言を多く産んだ。
戦闘能力
攻撃・防御・回復・サポート、全てこなせるオールマイティなキャラ。とは言えカルナ程の回復力は無く、リキやメリアの様な高性能なデバフ・バフも無いので、その高い基礎攻撃力を活かしたアタックと未来視・モナドアーツによる補助を主に担当する事になる。
側面や背後から攻撃すると効果的という主人公らしからぬアーツを多く持つが、素の火力の高さもありすぐに敵にタゲられてしまうので、ヘイトを稼いでくれるダンバンやラインなどの盾役とセットで扱うと効果的に動かす事ができる。通常時の防御力に関しては心許ない部分もあるため、ジェムや「弱気」スキル、アーツ「シャドーアイ」などでもヘイトを下げつつ、とにかくターゲッティングされないように装備やメンバーを組む事が肝要。
突出した部分がない性能という事もありストーリー途中には対機神兵用というポジションにしてしまうプレイヤーも少なくないが、敵が強くなっていくにつれシュルクのモナドアーツの重要度は増してくる。格上や100Lv越えのユニークと戦う場合は「鎧(アーマー)」や「盾(シールド)」や「破(ブレイカー)」などが大活躍。特に「鎧」は最大レベルにすると一定時間ダメージ75%カットという高性能なため、最後にはやはり頼りになる存在になってくれる。さすが主人公。
尚、2周目で扱う事が出来るモナドⅢはクリティカル率75%というほぼチート性能。「ダブルアタック」と「会心」のジェムを装備しておけばパーティーゲージもすぐに溜まる上に「栄光の未来」のスキルでモナドアーツも連発できてしまうため、正に鬼に金棒。シュルクさん穏やかじゃないですね。
モナドについて
シュルクの扱う武器。全ての根源元素である<エーテル>に干渉する力を持つ神剣。正当な資格無しに扱う事はまず不可能であり、天性のセンスを持つダンバンでさえも、モナドに体がついていかず後遺症を患う程の深いダメージを受けた。
元はとある遺跡に封印されていたものだが、シュルクとその両親を含むコロニー9の調査隊が14年前に発見、回収した。しかし、その際調査隊は寒波に遭い、幼いシュルクを残して全滅してしまっている。1年前には大剣の渓谷の戦いでダンバンが振るい、機神兵の軍から巨神界を守る活躍をした。物語冒頭では、通常の攻撃がほとんど通用しない機神兵に対抗できる貴重な戦力として、コロニー9の防衛隊施設で厳重に保管および研究がなされていた。
赤い機械的なデザインの刀身が印象的だが、戦闘の際は刀身が展開し、所謂ビーム剣の類のような光の刃が現れもっぱらそちらで斬撃を行う。もっとも、実体部分で攻撃を受け止めたりするシーンもあるので、そちらの強度も相当なようだ。
柄の中空になっているように見える部分には、多層構造の透明なガラス状のプレートがはめ込まれており、状況に応じて様々な漢字が表示されるのが最大の特徴。プレート内に浮かぶ文字によって様々な力を発揮する事ができる。「疾」で素早さ上昇、「鎧」で防御上昇、「斬」で複数敵に大ダメージ攻撃など。使用者の成長により発動できる文字の種類は増える。なおこの浮かぶ漢字は作中では未知の文字として扱われている。
また、この漢字は斬ることの出来る対象を指している場合もある模様。当初、モナドは機神兵はいともたやすく両断できるのに人間は斬ることが出来ないという特徴があったが、その際はプレートには「機」という文字が浮かんでいた。だが、物語中盤ある経緯でこの制限が解除され人を斬ることが出来るようになったときにはプレートには「人」の文字が現れた。そしてラスボスに止めを刺す際には「神」という文字が。
因みに、このゲーム全体を通して純粋な人間と戦闘する機会はほぼないのだが、中盤のイベントで二度ほどハイエンターの暗殺者と戦闘を行うことがある。この時はまだ、『人を斬れない』枷がモナドにかかったままなので、シュルクで戦闘に参加すると攻撃が弾かれてしまいまともにダメージを与えられない。ここまで散々モンスターとの戦闘を繰り返して来ているので、すっかりモナドの設定を忘れていて、初見で「!?」となったプレイヤーもいたのではなかろうか?
シュルクが使用した場合は未来の予知映像を見る事ができる「未来視(ビジョン)」という能力も発揮する。シナリオ的に重大な意味を持つ能力だが、バトル面では敵が即死・致命級の技を使おうとした時に発動。「未来視」で見た映像は基本的に行動で変えられるので、カウントがゼロになる前に防御力をバフしたり敵を気絶させたりすると「死」の未来を回避できる。
最終的に、モナドに現れた文字は『機』『斬』『盾』『疾』『破』『人』『喰』『鎧』『轟』『神』
後述にもあるが、スマブラでは原作では登場しない『翔』と『撃』も現れる。
シナリオ上も、戦闘での能力も非常に重要なアイテムではあるが、ノポンのモブにモナカと美味しそうな名前に間違えられたり、同じくとあるノポンがモナポという偽物を作って売り出そうとしていたりと、ネタ方面にも事欠かない。このモナポ、リキの武器として実際に入手可能だが、案の定というか攻撃力1とかいう素敵性能だも。(一応クリティカルが高いのと攻撃間隔が短い取り柄はあるけども)ついでに、グラフィックもリキの基本武器の使い回しだも。思わず「最強の剣じゃないのかー!」と叫んで投げ出したいくらい見事な偽物っぷりだけど、このゲームには武器を投げるシステムはないも。
また、シナリオや世界観に繋がりはないと明言されているので、カメオ出演の類だが、続編『ゼノブレイドクロス』に登場する少女リンは、このモナドを模した髪飾りを2つ頭に付けている。
本編以外での出演
大乱闘スマッシュブラザーズシリーズ
『大乱闘スマッシュブラザーズ for Nintendo 3DS / Wii U』ではめでたくプレイアブルキャラクターとして参戦。ディレクターの桜井政博曰く「本来なら『スマブラ』に出られるキャラクターではないのだけど、超頑張って達成しました」とのこと。続編の『大乱闘スマッシュブラザーズSPECIAL』でもしっかり続投している。
ファイターとしては、モナドを展開して出すビーム斬撃により全キャラ中トップクラスのリーチを誇るのが最大の長所。
しかし、それと引き換えに全体的に技が大振りで後隙も大きい物が殆どであるが故、技を繰り出す前後で反撃を貰いやすく、地上・空中共に所謂”暴れ”に使える技が皆無に等しい所が難点。
下必殺技「未来視(ビジョン)」によるカウンターは強力だが、他の手数で押すタイプのキャラと違い、確実に決まる有用なコンボ等を持っていないので、接近戦は不利になりがち。その為、自分に有利な間合いを保ちつつ、いかに相手の行動を読み、隙を見つけて斬り込んでいくかが鍵となる。特に1on1のタイマン戦では比較的隙が小さく攻撃範囲も広い空中N、空中前攻撃が軸となるか。
素の機動力や攻撃力については突出した部分が無く平凡だが、後述する必殺ワザ「モナドアーツ」により、戦況に応じて自身の性能を変化させられるという他のキャラには無いアドバンテージを持つ。使い方一つでその後の展開に大きく影響する為、場面によってどれが一番効果的かをよく見極めるべし。
シュルクが使う必殺ワザは以下の通り。
- 通常必殺ワザ:モナドアーツ Bでアーツを切り替えて発動させると、シュルクがそれぞれに対応したオーラを纏い性能を変化させる。効果は15秒間持続し、効果が切れるか自ら効果を消すと10秒間そのアーツを使えない
- 上必殺ワザ:エアスラッシュ 切り上げながら上昇。一定のタイミングでボタンを再度押すと二撃目が発動
- 横必殺ワザ:バックスラッシュ 前方に飛び込みながら斬撃を叩き込む。背後から当てると強力になる
- 下必殺ワザ:未来視(ビジョン) 当て身カウンター技。ただし使用し過ぎるとカウンター受付時間が短くなる
- 最後の切りふだ:チェインアタック ダンバンさん・リキと息を合わせてチェインアタックを叩き込む
ちなみに原作で使えるアーツの一部である「スリットエッジ」は横スマッシュ攻撃、「ストリームエッジ」はビジョン攻撃のモーションとしてそれぞれ再現されている。さらに原作でのフィールド操作時の変なジャンプモーションも完全再現されている上に、カラーバリエーションの一つとして装備を全て外した時の海パン姿が採用されている。穏やかじゃないですね。
なお、「穏やかじゃないですね」「よかった、これで解決ですね」はシュルクを代表する二大名台詞とも言えるが、前者は参戦PVやアピール動作で、後者は勝利時の台詞として遂にボイス付きで聞けるようになった。
ゼノブレイド2
有料DLC「エキスパンション・パス」を導入後に挑戦可能となるチャレンジバトルモードの助っ人としてフィオルンと共に登場。外見は『2』の世界観に合わせてゼノシリーズとの縁が深い田中久仁彦が再デザインしている。
レックス達と同じタイミングで挑戦の地に足を踏み入れ、同じ境遇でその場にいた彼らともすぐに打ち解ける。その後現れたノポン・ダイセンニンから話を聞かされ、レックス達をブレイドのようにサポートする形でチャレンジバトルに挑む事となる。彼らがどこから挑戦の地に迷い込んだのかは不明だが、シュルクの台詞の中でカルナやメリアの名前が出る事、フィオルンがハナとの会話で機械の体についての話題を出す事から原作本編終了後の時間軸から来ている模様。
最初は挑戦の地でしかシュルク達と共に戦う事は出来ないが、チャレンジバトルを攻略していく内に貰えるとある報酬によってアルストにも連れていけるようになる。ゲーム内ではフィオルンやエルマ共々完全にブレイドと同じような扱いをされているものの、設定上はブレイドとは異なる霊体のような存在であり、トラを除くパーティキャラの誰とでもエンゲージが可能で、エルピス霊洞で通常ブレイドが受ける制限には掛からなかったりする。
前作主人公なだけあって戦闘時の性能も一級品。属性は光。敵の覚醒状態を消去する「モナドブレイカー」、ガードを無効化する「モナドバスター」などの必殺技を持ち、バトルスキルもパーティ全体の与ダメージをアップさせる「モナドエンチャント」、命中・回避率を大きくアップさせる「モナドスピード」など強力な物を取り揃えている。
最大の長所は前作でも遺憾なく発揮していた彼専用のバトルスキルである「未来視」。シュルクが場に出ている時に発動し、ボタンアクションを成功させることで特定ドライバーへの大ダメージ攻撃、リアクション付きの攻撃、状態異常を付与する攻撃を全て確定回避するというまさしく主人公特権のチート技である。当然クールタイムはあるが、レベル的に格上の敵と戦う場合は重い一撃一回一回が命取りとなるので、パーティに入れておけばそれだけで頼りになってくれる事だろう。
関連動画
関連静画
関連商品
関連コミュニティ
サムネを拝借した動画
関連項目
- 13
- 0pt