シロイワヤギとは、ウシ科シロイワヤギ属に分類される動物のことである。別名、シロカモシカ、マウンテンゴートとも呼ばれる。シロイワヤギのみでシロイワヤギ属を形成する。
概要
名前にヤギとついているが、いわゆるヤギ(ヤギ属)ではなく、ヤギよりもカモシカに近い。とはいえ、シロイワヤギよりもヒツジの方がまだカモシカには近いが。北アメリカ大陸の山岳地帯に生息しており、森林限界に近い場所にも生息している。雪深い森林や崖に生息しているので、姿は白い。全身が白い毛で覆われているために寒さには強いが、逆に暑さにはめっぽう弱い。夏になると標高の高い場所へ避暑しにいく。
体長はオスの方が大きく、オスが140㎝から190㎝ほど、メスが110㎝から150㎝ほど。切り立った崖を軽々と登れる、かなり器用な動物で、少しでも足を踏み外したら谷底へ真っ逆さまというような断崖絶壁を勢いよく駆け下りたり駆け上がったりすることができる。これは、蹄の形がV字のように大きく開いて岩の角を挟み込み、踏ん張ることができるからこその芸当である。また、敏捷で1回のジャンプで3mほど飛ぶこともできる。
昼行性で、主に枝葉や草、コケ植物などを食べる。生息地の山のふもとには大型草食動物が跋扈しており、シロイワヤギがつけいる場所はない。また、断崖絶壁にいれば天敵となるクマやコヨーテなどは行くことはできない。まさに、彼らにとっては理想の安全地帯なのである。オスは単独で暮らすことが多いが、メスは年間を通して20頭前後の群れを形成して行動する。
日本においては横浜市の金沢動物園で飼育されている。しかし、暑さには弱いので夏場は屋内で飼育されている。冬には切り立った崖の展示場に移されるので、動物園では珍しく冬の方が活発な姿をみることができる動物なのである。
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