ジェムズガン(RGM-119)とは、TVアニメ『機動戦士Vガンダム』に登場するモビルスーツ(MS)である。
ヘビーガンの陸戦用後継機
RGM-109「ヘビーガン」の後継機としてアナハイム社が開発したGM系の小型MS。
U.C.110年代、地球連邦軍はヘビーガンの後継機の開発をAE社に委託していた。要求は「ヘビーガンと同程度のスペックとメンテナンス性を備えたMS」で、さほど性能は重視してなかったようである。
実際、ジェムズガンの開発初期段階ではヘビーガンのメンテナンス性を上げた「汎用機」に過ぎなかったが、当時のアナハイム社はフォーミュラシリーズの一機であるF71「G・キャノン」のOEM生産を請け負っており、サナリィのシェア拡大を無視できる状況ではなかった。
アナハイム社は同時期に裏で進行していた技術盗用計画「シルエットフォーミュラプロジェクト(SFP)」で非合法に獲得したサナリィの技術を使用し、基礎設計からの再構築を図った。
再設計段階でヘビーガンの後継機は従来機のようにどこでも活動出来る汎用機ではなく、「共通した基本フレームを持つ宇宙用MSと地上用MS」に分かれた特化型MSになった。
しかし、ジャベリンに出力や推力で劣るためか先に生産が終了し、ザンスカール戦争期には多くのジェムズガンが第一線から退いている(本来宇宙用だったジャベリンは汎用MSへと路線変更している)。
尚、小説版Vガンダムでは「ジェイブス」というジェムズガンよりも大型の次期制式量産機が登場する。
ジェムズガン
JAMESGUN ジェムズガン |
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型番 | RGM-119 |
頭頂高 | 14.7m |
重量 | 7.1t / 18.6t(全備) |
出力 | 3,860kw |
推力 | 66,810kg |
装甲 | ガンダリウム合金スーパーセ ラミック複合材 |
兵装 | バルカン砲×2 |
ビーム・シールド | |
ビーム・サーベル×2 | |
ビーム・ライフル |
ヘビーガンから大幅な性能向上を遂げており、カタログスペック上は(当時の)フォーミュラシリーズにも見劣りしない。
開発当時の水準は満たしていたが、大きな戦乱もなかったため一向に新型機が開発されない状況が続いた。30年後のザンスカール戦争期にも残存機が配備されていたが、べスパの新型MSに敵う筈もなく一蹴されている。
後年の搭乗者からジェネレーターの出力不足が指摘されており、中には「ジェムズガンはモビルスーツではなくモビルワーカー(作業用機械)だ」と主張する者もいた(一部機は既に前線から退き、運搬作業にあたっている)。
脚部はジェガンのように膨らんだ形状が採られ、最も重厚な部位となった。脚以外にもジェガンを踏襲したと思われる部位が多い。これはジェガンに対する信頼性の高さが顕れた結果とされる。
相変わらず保守的な設計だが、故障が少なく、砂漠や北極などでも多少の改修で運用できるというメリットもある。30年にも渡って各所から重宝される「稼働率の高さ」こそ何よりの長所かもしれない。
初期量産タイプ
制式採用はU.C.0119と意外に早い。
もっとも生産の遅れからU.C.0123のコスモ・バビロニア紛争時、月面のグラナダ守備隊が受領した7機しか投入できなかった。また当時はコンセプトも定まっておらず、戦闘も少なかったため、満足な評価を下せずにいたらしい。
初期量産型はヘビーガンと同じライトグリーンカラー。腕部ビームシールド発生器を装備してないのも特徴。
砂漠用ジェムズガン/AAAA隊所属機
型式番号:RGM-119D。サンドイエローカラーのジェムズガン。
現地仕様・改修機の砂漠戦用ジェムズガンでD型のコードを持つ。隊長機と思われるD型は細部の形状が異なり、背部パックにアンテナとサブスラスターが付いている。
AAAA(フォーアベンジャー/4人の復讐者)は、後にリガ・ミリティアに加勢したロベルト・ゴメス大尉が在籍していた猛者揃いの部隊で、べスパのアフリカ地区制圧部隊と交戦にあたっていた。リガミリティア夜襲戦闘部隊「ブルーバード」と協力してべスパの進軍をキリマンジャロ付近で喰い止めている。
宇宙艦隊所属機
ジャベリン配備までの繋ぎ、暫定的な仕様。スラスターとアポジモーターを宇宙用に換装したという説もある。
コロニー守備隊機
コロニー内警備用。
130年まではライトグリーンだったが、ジムコマンドっぽいクリーム色に塗り替えられた。
ヨーロッパ地区配備機
153年に地球上に配備されたジェムズガンは、一部の熱帯地域の機体以外この色に統一されている。
インド地区配備機
地球連邦軍の重要施設があったチベット/ラサ地区周辺のガード用。スタンダードなグリーンカラー。
アマゾン地区守備隊
ジャブロー周辺の警戒用。任務は資材や核燃料の盗難を防ぐ程度のもの。
リギルド・センチュリー時代の展示機
『Gのレコンギスタ』に登場。
宇宙世紀の次の時代「リギルド・センチュリー」では、発掘されたジェムズガンがキャピタルガードの学術研究ライブラリーに展示されている。ジェムズガンだけでなく他の宇宙世紀のMSも有り、殆どが未塗装の状態だった。
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関連項目
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