「ジム・ダンフォース」とは、とは、「ウィリス・オブライエン」「レイ・ハリーハウゼン」に続くストップモーションアニメ界第三の男と呼ばれた才人であり、トップクラスの実力者ながらも職人気質が災いして特殊効果の仕事が減った後は、視覚効果用のマットペインティング・アートを中心に手掛けているクリエイターである。
概要
独学で人形を使用したストップモーションアニメとライブアクションの合成方法を開発した、ウィリス・オブライエンの「キングコング(1933)」に衝撃を受けて映画制作の道に憧れ、16歳の時にストップモーションアニメを使用して映画の自主制作をはじめ、「シンバッド七回目の航海」を製作中のレイ・ハリーハウゼンのもとを訪れて直接ストップモーションアニメについて教えを受け、高校卒業と同時に映画界に入り、「ガンビー」のストップモーションアニメ製作を行った。
その後、「S.F.第7惑星の謎(1961)」にて一つ目のモンスターのストップモーションアニメを担当し(シーン自体は非常に短い)、レイ・ハリーハウゼンの「シンドバッド7回目の冒険」の二番煎じでイギリスの民話「巨人退治のジャック」をモチーフにした映画「ジャックと悪魔の国」に二番煎じ企画なのにレイ・ハリーハウゼンに特撮部分を依頼したところものの見事に断られた為参加し、二番煎じ企画らしいストーリーやキャラクター造型の問題を抱えながらも、映画後半に登場する双頭の巨人「ガルガンチュア」と「シーモンスター」の格闘シーン等のストップモーションアニメ部分を担当した。
「ラオ博士の7つの顔(1964)」では、終盤に登場するモンスターの造型とストップモーションアニメの製作を担当し、同年のアカデミー特殊効果賞にノミネートされた事から映画界にその名を知られる存在となり、レイ・ハリーハウゼンが手掛けた「恐竜100万年」の続編となる「恐竜時代(1970)」」の製作に参加し、
- 1コマずつ画面にブレをつけて、ストップモーションアニメ独特のカクカク感を押さえる
と言う途方も無い作業を(「恐竜100万年」の続編ながら特撮部分は少なかったという事もあるが)9ヶ月の間行い、レイ・ハリーハウゼンの映像に見劣りしない驚異の映像をつくりあげた。
1973年には、映画界に興味を持つきっかけとなった「キングコング」のリメイクに参加する話を打診されたものの、先にリメイクを製作していたイタリアの製作者に訴えられた版権問題で製作が中止となってしまい、ジム・ダンフォース自身には、イタリアの製作側からオファーが来たもののシナリオの問題を指摘して参加を断った。
※1976年に公開されたリメイク「キングコング」は、ライバルキャラが恐竜から大蛇になっており、ジム・ダンフォースの不参加が惜しまれるが、シナリオや出来がびみょ(ry
その後は、モンスター映画の予算縮小や、職人気質で単独行動を好むジム・ダンフォースの性格もあって、ストップモーションアニメの仕事のオファーが減り、リック・ベイカーが特撮を担当した「コナン・ザ・グレート」やリンゴ・スター主演の「おかしなおかしな石器人(1981)」などでマットペインティングを担当してジャンル問わず映画製作を行っていたところ、レイ・ハリーハウゼンの「タイタンの戦い(1981)」に参加することになり、ペガサス等のストップモーションアニメ部分を担当し、レイ・ハリーハウゼンと互角の腕前を持つ事を証明して見せた。
1980年代中盤以降は、ジョン・カーペンターの「パラダイム(1987)」「ゼイリブ(1988)」に参加し、ストップモーションアニメの他、マットペインティングや光学合成を担当した。
1990年代に入るとマットペインティングがメインとなり、現在はロサンゼルスにてファンタジーアート等を描くアーティストとして活動している。
主な作品
関連動画
関連商品
関連コミュニティ
関連項目
- ストップモーションアニメ
- マットペインティング
- ウィリス・オブライエン
- レイ・ハリーハウゼン
- 恐竜時代
- タイタンの戦い
- フレッシュ・ゴードン
- おかしなおかしな石器人
- ゼイリブ
- 特撮
関連リンク
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