ジョジョの奇妙な冒険とは、2017年8月4日に公開された映画作品である。
三部構成の映画作品で、2017年10月現在第一章のみ公開中で第二章が製作中。
概要
かつて週刊少年ジャンプにて80年代後半から連載され、絶大な人気を誇った漫画「ジョジョの奇妙な冒険」。
やがて第6部が完結し、現在もウルトラジャンプで第8部『ジョジョリオン』が連載中。連載30周年を迎え、ゲーム化やアニメ化など様々なメディアミックスが実現したり作者・荒木飛呂彦の出身地である宮城県仙台市で原画展が開かれたりと、不滅の人気を誇る。実現していないメディア化はもう実写作品だけ、というくらいに。
その漫画から、ほのぼのとした日常の中に潜む危機へと立ち向かう冒険劇を描いた第4部『ダイヤモンドは砕けない』が実写映画作品として製作され、公開となった。
ジャンプ漫画からだけでも『DEATH NOTE』や『るろうに剣心』など実写映画化して好評を博した作品はあるものの、そもそも国内では「漫画原作の映画=失敗」というイメージが根強いため、漫画やアニメの実写化に対して難色を示すファンが少なくないのみならず、ジョジョ界隈の場合は
- 「スタンドをどうやって再現するのか?人間が演じるか安っぽいCGがせいぜいじゃないのか」
- 「あの世界観や独特のファッション、ジョジョ立ち(ポージング)が実写で再現できるのか?できても中途半端にしかならないのでは?」
- 「あのビジュアルや台詞回しが実写で再現できるわけがない」
- 「デスノートやるろ剣ならいいけど、ジョジョが本当に好きだからこそ実写化だけは見たくない」
などといった意見が少なからず存在し、ジョジョの実写化は長らく実現しないだろうと思われていた。
しかし、三池崇史監督が作者・荒木飛呂彦を数年かけて説き伏せ、実写映画の製作が決定。
三池監督は「原作を味方に映画を作っていきたい」と述べ、原作者の荒木も「映画は全て製作サイドにお預けしましたので、監督にお任せします」と互いに最大級の敬意を払っている。
プロデューサーの平野隆氏は「第4部」を実写化に選んだ理由を「日本人キャストを迎えて実写化するうえで、日本が舞台という点が最も重要だった」「他のシリーズを選び、キャラクターたちの名前をカタカナにすることも考えたのだが、原作の世界観を壊さないためにも、日本が舞台の第4部を選んだ」とのこと。
キャスティングも山崎賢人が主人公・東方仗助を演じ、さらに脇には神木隆之介、新田真剣佑、岡田将生、山田孝之などといったベテラン俳優陣が揃っている。
また撮影場所も日本国内、それも4部の実写化なら仙台市で撮影されるだろうと当初は言われていたが、ロケ場所に選ばれたのは海外、スペインの地中海沿いの町・シッチェスであった。
こちらに関しては三池監督や美術スタッフが撮影場所をどうすべきかと吟味を重ねた結果「原作の杜王町の『大き過ぎず小さ過ぎず、歴史もあり新興住宅地もあり、それでいて不良少年が住んでいてもおかしくない町』という雰囲気を持った街並みが日本国内には見つからず、アジアやヨーロッパなど世界中から探した結果、スペインのシッチェスをキャスティングした」「その結果、国内のロケとは違い俳優たちが撮影が終わっても帰宅せず「杜王町に」滞在しているので『自分たちは杜王町の住人だ』という気持ちが24時間途切れずにいられ、それぞれの役作りに一層集中できた」と公式サイトで述べられている。
その結果、「ジョジョの奇妙な冒険」原作やアニメを見ていない人でも楽しめる内容に仕上がった。
ちなみに本作が公開された2017年夏は同じく週刊少年ジャンプから、『銀魂』が同年7月に実写化され劇場放映されており、ジャンプファンは大いに沸き立った。
なお、銀魂で出演した俳優・岡田将生と山田孝之はこちらの『ジョジョの奇妙な冒険』でも出演しており、特に「中学時代、本気でDIOや吉良吉影を演じたかった」と語っているほどの熱烈なジョジョファンである岡田は映画・銀魂の舞台挨拶で同映画主演の小栗旬から「銀魂とジョジョ、どっちが思い入れがある?」とインタビューの席で聞かれジョジョ立ちを決めながら「ジョジョですね」と答え、その後すぐに「うそうそ!『銀魂』です、『銀魂』ですよ!」と訂正していた事もあった。
あらすじ
詳細は「ダイヤモンドは砕けない」を参照。
(原作とは異なる部分もあるが、ネタバレを含む内容となるので内容の詳細は当記事では割愛。)
主要登場人物(第一部時点)
- 東方仗助 (演:山崎賢人)
- 空条承太郎 (演:伊勢谷友介)
- 広瀬康一 (演:神木隆之介)
- 東方朋子 (演:観月ありさ)
- 東方良平 (演:國村隼)
- 山岸由花子 (演:小松奈菜)
- 片桐安十郎(アンジェロ) (演:山田孝之)
- 虹村億泰 (演:新田真剣佑)
- 虹村形兆 (演:岡田将生)
余談
映画内容のネタバレを含む内容になるので、映画を見た人のみ反転してご覧ください。
- 主演・山崎賢人は第一章撮影後に、アニメ版で東方仗助を演じた小野友樹とも対談を果たしており、原作への理解度や役作りのクオリティを一層高め続けている。
- 承太郎の帽子は、左向き用と右向き用で2種類用意されており、撮影の場面に応じて被り分けていた。
- シッチェス滞在中は、億泰演じる新田は形兆役の岡田将生に対して撮影中ではない時も「兄貴」と慕い、遊びに行ったり一日の終わりに夜二人で食事に出かけたりと本当の兄弟のように振舞っていたという。
- 形兆の台詞で、原作では第6部でプッチ神父が喋っていた「出会いとは重力」という第4部に本来出てこない言葉が出てくるが、この台詞は「荒木飛呂彦から、プッチ神父のこの言葉を作中へどうしても入れて頂きたい」というリクエストがあったことから実現したもの。形兆を演じる岡田は「すごく重たい台詞を頂いてしまったな・・・」とも語っている。
- また岡田は「形兆は第一章で死亡してしまいましたが、第二章以降も噴上裕也など別のキャラの役で呼んでくれないかな?でもダメかな」とも述べており、映画への名残惜しさを表明している。
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