スカルキラー邪鬼王とは、1990年から1991年にかけて少年キャプテンに連載された石川賢のロボット漫画である。
概要
進化・同化・増殖・機械か生き物か分からんようなやつ・いつもの結末と、いかにも石川賢らしい漫画である。
それ以外の本作の特徴としては石川賢にしては珍しく、日常の描写が多いことである。直前作「虚無戦史MIROKU」が時代劇で、壮大なSF作品であったこともあり、ホームドラマを描きたかったらしい。そんな訳で主役ロボのジャキオーも島本家の愛犬・番犬のような扱いをされているのである。近所を散歩したり、空き缶を拾い食いするなと言われる巨大ロボットは前代未聞であっただろう。もっとも、ジャキオーの制御には、第1話で殺されてしまった島本家の飼い犬・ジャッキが使われているかのような描写があるので、それも当たり前なのかもしれない。
ゲッターロボ號と打ち切り
元々、石川賢は少年キャプテンの編集者に「オリジナルで新作のゲッターロボをやりましょう」と持ちかけられていた。しかし、「今更ゲッターでもないだろう」と思っており、ダイナミックプロ側も「テレビアニメやるんだったら……」と乗り気ではなかった。しかし、またロボット漫画は描きたいと思っていた石川は、「進化するロボット」をコンセプトに全く新しいロボット漫画を生み出す。それが「スカルキラー邪鬼王」である。
……が、それからしばらくして、ゲッターロボのリメイク版アニメ(=ゲッターロボ號)の放映が決まり、キャプテンで漫画版を平行して連載することも決定。「邪鬼王」はあっさりと打ち切られてしまった。
虚無戦記への編入
その後、1999年から2000年にかけて発刊された「虚無戦記」シリーズに加えられる予定だったが、だいぶん書き足しが必要であることなどからその時点では挿入されなかったが、最終巻の最後の最後で爆烈王に呼び出され、ジャキオーだけは登場した。そして2002年に「虚無戦記」の文庫版発刊にあわせて、スカルキラー邪鬼王は正式に虚無戦記に組み込まれた。
ちなみに「邪鬼王」とタイトルに付く石川賢作品はこれ以外に「邪鬼王学園」(1985年)と「邪鬼王爆烈」(1987年)があるが、特に思い入れはなく、語呂 が良いので使っているだけらしい(ただし前述の通り、爆烈とは深く関係している)。スカルキラーというのも編集者が勝手に付けたらしい。とほほ。
あらすじ
数千年の眠りから目覚めたムー帝国が活動を開始した。彼らはもともとムー帝国の領土だった日本の奪還を、地上進出の第一歩とした。しかし、その日本にはセルフ・オーガナイズ・チップ(略してS・O・C。生きた機械)によって自ら身体を作り上げたロボット・ジャキオーがいた!
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関連項目
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