緑の森の中に青々とした湖があり
そして、美しい滝が流れている
そんなところに、スカーロイとレニアスという
2だいの小さな機関車が住んでいた
スカーロイ鉄道(英語:Skarloey Railway)とは、絵本「汽車のえほん」及びその映像化作品「きかんしゃトーマス」に登場する架空の狭軌軽便鉄道である。
「きかんしゃトーマス」においては「こうざん鉄道」の呼称が用いられる。「こうざん」の語に「高山」「鉱山」どちらの字を当てるか公式でも定まっていないため、「こうざんてつどう」「こうざん鉄道」と平仮名を用いて表記するのが望ましい?本項での呼称は「スカーロイ鉄道」とする。
概要
軌間686mm(2フィート3インチ)の狭軌軽便鉄道。イギリスウェールズ地方のタリスリン鉄道がモデルとなっている。
「汽車のえほん」での初出は10巻「4だいの小さな機関車」。原作者のウィルバート・オードリー牧師がスカーロイ鉄道を登場させたのは、当時世界初のボランティアによる保存鉄道となったタリスリン鉄道への援助活動としての側面が強い。映像化作品「きかんしゃトーマス」では第4期から登場した。
鉄道の持ち主はサー・ハンデル・ブラウン。経営実務はほっそりじゅうやく(本名:ピーター・サム)が取り仕切っている。「きかんしゃトーマス」では7期までトップハム・ハット卿が管理していた。9期からはミスター・パーシバルが支配人として登場している。
沿革(設定)
1806年、スレート鉱山からスレートをトロッコで運び出すために線路が敷設されたのがスカーロイ鉄道の源流である。トロッコの動力は重力であった。
1863年、スカーロイの温泉への鉄道を開通させる計画が持ち上がる。線路が客車にも転用できることが分かり、馬車鉄道がスカーロイまで開通した。1865年には動力を馬から蒸気機関車に変えることになり、スカーロイとレニアスの2台の機関車がスカーロイ鉄道へとやってきた。客扱いだけでなくスレートの運送も大きな任務であったが、後にイタリア産の安いスレートが主流となったためスレート運送の需要は落ち込んだ。
第二次大戦後、スカーロイ鉄道は廃止の危機に追い込まれ、オーナーのハンデル・ブラウン卿は鉄道の身売りも考えていた。しかし、多くのボランティアの支援や重役のピーター・サム、作業長のアイボ・ヒューの尽力などによって観光鉄道としてなんとか存続する。
1955年(10巻「4だいの小さな機関車」時)、スカーロイの不調のため、廃止となった中央ソドー鉄道よりサー・ハンデルとピーター・サムが買い上げられた。スカーロイの修理中にはラスティーとダンカンがスカーロイ鉄道へとやってきた。このころスレートの需要が盛り返し、スレート運送が本格的に復活する。
1965年(20巻「100さいの機関車」時)、スカーロイとレニアスがスカーロイ鉄道へやって来て100年が経ち、スカーロイとレニアスの誕生日プレゼントとしてスカーロイ駅からレイクサイド駅を経由しレニアス駅へと戻ってくるループ線が開通した。後に山中で発見されたデュークを受け入れ、フレッドを購入、アイボ・ヒューを新造。ソドー島の観光鉄道の一つとして今日に至る。
スカーロイ鉄道路線図 |
路線
クロヴァンズ・ゲート駅にてソドー鉄道本線と接続。レニアス駅からはスカーロイ駅、レイクサイド駅を経由して、またレニアス駅へと戻ってくるループ線となっている。スカーロイ駅からはスレート鉱山に繋がっている。
沿線はほとんどが山間、森林、高原で、のどかな軽便鉄道そのものである。
クロヴァンズ・ゲートには機関庫がある。機関庫の近くにクロヴァンズ・ゲート修理工場があり、修理のために来た別の鉄道の機関車がスカーロイ鉄道の機関庫近くに来ることが多い。
駅名 |
---|
クロヴァンズ・ゲート(Crovan's Gate) |
クロス・ニー・クーン(Cros-ny-Cuirn) |
グレンノック(Glennock) |
レニアス(Rheneas) |
スカーロイ(Skarloey) |
レイクサイド(Lakeside) |
「きかんしゃトーマス」ではステップニーがいたスクラップ置き場まで繋がってたり、港まで繋がってたり、カルディー・フェル山山頂にも線路が敷設されてたりするけどメディアの違いなのでキニシナイ。
車両
機関車
記事があるものについては当該項を参照のこと。
番号 | 名前 | 種類 | 備考 |
---|---|---|---|
1 | スカーロイ | 蒸気 | 「スカーロイ」項参照 |
2 | レニアス | 蒸気 | 「レニアス」項参照 |
3 | サー・ハンデル | 蒸気 | 「サー・ハンデル」項参照 |
4 | ピーター・サム | 蒸気 | 「ピーター・サム」項参照 |
5 | ラスティー | ディーゼル | 「ラスティー(きかんしゃトーマス)」項参照 |
6 | ダンカン | 蒸気 | 「ダンカン(きかんしゃトーマス)」項参照 |
7 | アイボ・ヒュー | 蒸気 | 原作40巻「New Little Engine」にて登場 |
8 | デューク | 蒸気 | 「デューク(きかんしゃトーマス)」項参照 |
9 | フレッド | ディーゼル | 40巻で言及されたのみで、本格的に登場したわけではない |
以下は「きかんしゃトーマス」に登場したTVオリジナルキャラクターである。すべて蒸気機関車。
番号 | 名前 | 備考 |
---|---|---|
バートラム | 通称「戦士」 | |
マイティマック | 「マイティマック」項参照 | |
7 | フレディー | 「フレディー(きかんしゃトーマス)」項参照 |
客車
11両が在籍。上半分が白、下半分が青の塗装となっている。車掌車、無蓋客車は青塗装。
名前 | 備考 |
---|---|
ルース | 「4だいの小さな機関車」項参照 |
ルーシー | |
ジェマイマ | |
アグネス | |
ビアトリス | |
コーラ | 「小さなふるい機関車」項参照 |
エイダ | |
ジェーン | |
メイブル | |
ガートルード | |
ミリセント |
関係者
- ほっそりじゅうやく
- スカーロイ鉄道の経営実務を取り仕切る重役。あだ名のとおり痩せている。本名はピーター・サムで機関車のピーター・サムの名前の由来。山高帽とステッキを用いている。スカーロイ鉄道廃線の危機の時には重役の実務の他に車掌の仕事もこなしていた。
- 後に息子のロジャー・サムへと代替わりした。
- ハンデル・ブラウン卿
- スカーロイ鉄道の持ち主。多忙なためか物語に直接登場することは少ない。機関車のサー・ハンデルの名前の由来。
こちらもサー・ハンデル・ブラウン1世からサー・ハンデル・ブラウン2世へと代替わりしている。 - アイボ・ヒュー
- 作業長。ラスティーと共に路線の保線を担当している。スカーロイ鉄道廃線の危機の時には助手なしで一人で機関車の運転をこなしていた。機関車のアイボ・ヒューの名前の由来。彼の息子もまたスカーロイ鉄道の作業長を継いだらしい。
- ナンシー
- 車掌の娘。学校が休みの日に機関車の掃除を手伝う。後に結婚し、現在は夫とマン島で暮らしているとか。
- 売店のおばさん
- ピーター・サムに置いてきぼりにされた売店のおばさん。スカーロイ駅近くで売店を経営している。乗客に人気があり、暑い日には冷たい飲み物とアイスを売っている。
- ミスター・パーシバル
- 「きかんしゃトーマス」第9期から登場したTVオリジナルキャラクター。こうざん鉄道の支配人。「汽車のえほん」でいうほっそりじゅうやくのポジションに当たる。車は使わず自転車で移動するなど庶民派。メガネを掛けている。
原作登場巻
- 10巻「4だいの小さな機関車」
- 14巻「小さなふるい機関車」
- 17巻「ゆうかんな機関車」
- 19巻「山にのぼる機関車」
- 20巻「100さいの機関車」
- 25巻「きえた機関車」
- 29巻「Great Little Engines」
- 40巻「New Little Engine」
関連動画
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関連コミュニティ
関連項目
- 4
- 0pt
- ページ番号: 4674528
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