スッポンモドキとは、爬虫綱カメ目スッポンモドキ科スッポンモドキ属に分類されるカメである。
吻端の形状からブタバナガメ、ブタハナガメ、ピッグノーズタートルの他にフライリバータートルとも呼ばれる。
概要
学名 Carettochelys insculpta
分布 インドネシア、パプアニューギニア、オーストラリア
全長 甲長 約50~60cm(最大70cm以上)
食性 雑食(水面に落ちた葉や果実、水草、昆虫、魚など)
ウミガメのような四肢を動かし、河川や湖中を泳ぐ、完全水棲のカメ。
その頭部や甲羅からはスッポンを連想させるが、本種は一科一属一種を形成しており、スッポンとは分類上大きく異なる。背甲や腹甲には甲板が無く、丸く盛り上がった背甲の表面は皺のある皮膚に覆われている。乾期の終わりになると、砂や泥の中に4~39個程の卵を二回に分けて産む。卵の中の幼体は完全に成長してもすぐには孵化せず、雨期まで休眠する。
現在このカメは、環境悪化や食用・ペット用としての乱獲により、野生個体数が激減している。
日本でもスッポンとウミガメの特徴を併せ持ったような姿が人気を呼び、過去に多くのスッポンモドキがペットとして輸入されたが、2005年に本種がサイテスⅡへと分類されたのを切っ掛けに流通量が減り、価格もそれなりに高騰した。
そもそも、本種を終生飼育するには大変な手間や資金が必要不可欠となる。
甲長60cmのカメがどのくらい巨大かを想像し、そのカメが自由に泳ぎまわるにはどのくらいの大きさの水槽が必要なのかを想像してほしい。さらに水の汚し方も熱帯魚の比ではない為、その大きな水槽の水を頻繁に交換する必要がある。寿命もそれなりに長く、20年は生きるとされる。また、気が荒く協調性も低い為、多頭での飼育には向かない。
以上の理由から、スッポンモドキはグリーンイグアナなどと並んで「入手は容易でも飼育は困難な種」と言われている。
実際、かつて熱帯魚店などで大量に売られていたベビー個体の殆どは、数年で死んでしまったか、飼い主によって手放されてしまったと予測される。
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