テクニック(Technic)とは、スピンタスティクスが販売するヨーヨーの名である。
ハイパーヨーヨーの偽物ではない。
概要
1995年発売。
本機のリリースから2年後にスピンタスティクス社が設立され、結果的にスピンタスティクスのヨーヨー第1号となった。
木製軸機種だが、金属製の軸に木製のスリーブが通してある構造(いわゆる「木製ベアリング」)。
それ以前にも「プレイマックス・プロヨー」で使われている構造であり、使い込んでも軸が折れる心配がない。
それに加えて、本機はひねって分解することができた。分解できる固定軸ヨーヨーは当時珍しく、他には「トムクーン・3in1ノージャイヴ」ぐらいしかない。
「プレイマックス・プロヨーⅡ」も、これを受けたのか分解できるようになった。
戻りのよい木製軸に加え、ストリングが絡まっても分解してほどけばよいので、初心者に最適な機種であった。
日本では(株)ディップスによって1997年頃に輸入されたのだが、時期が悪かった。
当時は空前のハイパーヨーヨーブームで、ヨメガのナイロンベアリング機やボールベアリング機が入手困難になるほど売れていた時代である。
そんな中、素朴すぎる見た目の固定軸ヨーヨーが置いてあったところで見向きもされず、ヨメガヨーヨーが売り切れていたため仕方なく買った子どもがいたぐらいであった。
ひどいときには、他のパチモノヨーヨーと共に偽物呼ばわりされることまであった。
個人のおもちゃ屋さんやサーフ用具店ではいまだに在庫が置いてある。
しかし、スピンタスティクスはJYYA公認ヨーヨーであったため、一部大会で使用できたし、「ハイパーヨーヨーコレクション」にもラインナップが載っていた。
また、レスポンスシステムにスターバーストを採用。木製ベアリングがレスポンスも兼ねる構造だった「ハイパーループ(プレイマックス・プロヨーⅡ)」に比べてすり減りにくく、コンディションが変わりにくいとされていた。
何より、1997年、ビル・デ・ボイスブランクが、本機を用いて世界チャンピオンに輝いたのである。
ボイスブランクは木製ヨーヨーでのルーピングにこだわりを持つ人物であり、そのようなプレイヤーに評価をされるほどのヨーヨーであった。
本機は、世界チャンピオンを輩出した最後の固定軸機種という栄誉を受け、現在も在庫の販売が続いている。
また、固定軸部門では現在でも選択肢に上る機種であり、浜松ヨーヨーコンテストでは、固定軸部門ルーピングトリックでテクニックを使用するプレイヤーが1人は現れる。
スピンギアでの扱い
木製アクセルを搭載したスタンダードなモデル。パッケージなし品となります。
1997年の世界チャンピオン「ビル・デ・ボイスブランク」もその世界大会で使用したというコンペティションにも耐えられるモデルです。
木製軸によるルーピングは、手の微妙なコントロールもヨーヨーに伝わるため、金属ボールベアリングでは得られない独特のフィーリングの柔らかさがあります。ルーピングを練習し始めるには最適の機種です。
木製軸で上げ下げのヨーヨー遊びもやりやすいので小さなお子様でも安心! ループザループを練習したいという方にもテクニックはオススメです。
本機は、スピンギアでのプッシュぶりが有名であった。
スピンギアでは、元が(株)ディップスのヨーヨー部門であった関係から、テクニックの在庫が残っている。
そのためなのか、他に有用なルーピング機種が出ても、木製固定軸であるテクニックを長いこと「ループ初心者におすすめの機種」と宣伝している点が半ばネタにされていた。
ただし、当時のルーピング機種は改造や注油、フリクションステッカーの張り替えが必要であり、ノーメンテで使えるルーピング機種が本当にテクニックぐらいしかなかったことは特筆すべきである。
現在は、スピンギア自身が「スピンギア・Step1」をリリースしたこともあり、テクニックを前面に出して宣伝することはなくなった。しかし、「テクニック」のページを開くと、今でも上記の通り「初心者にお勧め」と書かれている。また、木製軸独特のフィーリングが強調されている。
オーナーの長谷川貴彦にとっては、デイル・オリバーと共に、ハイパーヨーヨーに負けじと宣伝活動を展開した思い出の機種である。木製軸の性能を最大限発揮できる機種であることは間違いなく、固定軸であるということさえ考慮に入れれば、宣伝文句に違わぬ働きをしてくれる。
古典機種というだけで、決して悪いヨーヨーではない。
固定軸に挑戦してみようと思うなら、セール品のついでにカートに入れてみるのもいいだろう。
OEM
KLUTZ・ロケットヨーヨー
アメリカの出版社・KLUTZのヨーヨートリックブックに、おまけでついてくるヨーヨー。
ブリジットヨーヨー
「ギルティギア」のブリジットの絵柄のヨーヨー。スピンギアがかつて販売していた。
スピンギア店長の長谷川貴彦が、ブリジットのヨーヨーの動きを監修していた縁で制作されたものである。
派生機種
マンタレイ
バタフライ機種。「タイガーシャーク」のボディに木製スプールを搭載したもの。
すなわち、「タイガーシャーク」の金属リムを仕込むことができるため、固定軸ストリング部門で使用するプレイヤーがたまにいる。
関連機種
関連動画
関連項目
関連Twitter
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