その男は──信念を貫く
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概要
Splinter Cell: Conviction (スプリンターセルコンヴィクション)とは、アサシンクリードシリーズで有名なUbisoft Montrealが開発、Ubisoftから発売された、ステルスアクションゲーム「スプリンターセルシリーズ」の5作目である。
本作ではシングルプレイにおけるサム・フィッシャーの物語とマルチプレイCo-opにおけるアーチャー・ケストレルの物語をプレイヤーが追っていくことになる。
シングルプレイではプレイヤーはサム・フィッシャーとなり、前作においての一人娘であるサラの死の真相を突き止める。マルチプレイではプレイヤーはサードエシュロンのエージェントであるアーチャーかロシアの諜報機関のエージェントであるケストレルとなり、サム・フィッシャーの物語の前日談を追っていくことになる。
国内においては海外でのショップ特典やDLCを予めアンロック・搭載された状態で、なおかつ音声字幕ともに日本語化を施したローカライズで2010年4月28日にXbox360専用として発売された。なおレーティングはCERO:Cである。また本作ではゲームエンジンにUnreal Engineが採用されている。
ストーリー
アメリカ国家安全保障局、通称NSAの秘密部隊「サードエシュロン」のエージェントであったサム・フィッシャーは、事故で一人娘のサラを亡くし、JBAへの二重スパイ任務において親友であり上官でもあったアーヴィング・ランバートを亡くした。
しかしサムはサラの死亡原因に疑問を抱き、真実を求めて、組織を離れてただ一人で娘の死の真相を探っていた。そして容疑者の手がかりがマルタ島にあることをつかみ、現地で調査を開始する。アンドリー・コビンが娘の事故にかかわっていることを知ったサムは、コビンの屋敷に潜入する。しかし、サードエシュロンの部隊に拘束され、ワシントンD.C.に連行されてしまう。連行された先で、かつての同僚であるアンナ・グリムスドッティアから驚くべき情報と、倒すべき相手を聞く。そして・・・
サム・フィッシャーは過去の真相を突き止めるため
ただ一人の男として
かつての組織と対峙する……。
登場人物
- サム・フィッシャー/SAM FISHER(CV.玄田哲章)
- サードエシュロンの元エージェントで、本作の主人公。娘の事故の原因を探っていくうちに新たなる巨大な陰謀に巻き込まれる……。
- アンナ・グリムスドッティア/ANNA GRIMSDOTTIR(CV.田中敦子)
- サムの元同僚。現在でもサードエシュロンに所属している。グリム自身は前任のサードエシュロンのトップであるアーヴィング・ランバートのスカウトで初期のスプリンターセルプログラムに入る。
- ヴィクター・コステ/VICTOR COSTE(CV.若本規夫)
- サムがサードエシュロンに入る前、つまり軍の特殊部隊「SEALS」に所属してた頃の戦友。現在では海軍を退役しており、ワシントンD.C.でセキュリティコンサルティング会社を設立した。
- トーマス・ジェフリー・リード/THOMAS JEFFREY REED(CV.小山力也)
- 前任のアーヴィング・ランバートの死後、新たにサードエシュロンのトップになった男。サードエシュロンに入るは空軍士官学校へ入るが、そこでは戦闘機の操縦を学ばず、空軍における最新の分野であるサイバー戦争について専門に学んだ。その後空軍で地位を固め、サードエシュロンへ入る。
- アンドリー・コビン/ANDRIY KOBIN(CV.江川央生)
- マルタ島で武器の密輸などを行っているケチなギャング。サムの娘であるサラの死に関わっているようだが……。
- ルーシャス・ガリアード/LUCIUS GALLIARD(CV.小形満)
- アメリカ人実業家で、非常に知的で分析力があり、手段を選ばず大きな儲けを追及する男。リードとは友人関係にある。非常に攻撃的な投資を行っており、民間軍事会社のブラックアローや軍事研究開発機関ホワイトボックスを含む複数の企業へ投資を行っている。
新要素
本作では今までよりもさらにアクティブなアクションが追加され、隠れるステルスから攻めるステルスへと変貌を遂げた。以下ではその要素について説明する。
- マーク&キル(日本語版ではマーク&アクション)
- 敵を一人格闘攻撃で倒すと使えるようになるマーク&キルは、文字通り敵をマークして確実に殺す。再び使うには、また敵を一人格闘攻撃で倒さなければならない。発動時においてマークが赤い時の敵は射程距離内で適応されるが、マークが白い時の敵は射程距離外で適応されないので注意が必要。どの敵に、どのトラップに、どの場所で、どのタイミングで発動するかはプレイヤー次第である。
- ラスト・ノウン・ポジション
- 敵がサムを最後に見た地点には、白いサムの影が残る。この影がラスト・ノウン・ポジションである。ラスト・ノウン・ポジションの影があると、敵はそこに向かって銃を撃ち、近づく。その隙を突いて背後から襲うもよし、通り抜けるもよし。この影をどのように利用するかはプレイヤー次第である。
- ソーシャルステルス2.0
- アサシンクリードで話題となったソーシャルステルスが本作にも搭載されている。本作では敵の目を欺くために群集に紛れる作戦も可能だが、銃を出しっぱなしにしていると人々の注目を引き、パニックを起こす危険性がある。サムの行動次第で人々に影響を及ぼす……どのように利用するかはプレイヤー次第である。
- ヴィジュアルメッセージ
- 次の目標やストーリーの推移がステージの壁面に映画のスクリーンのように映像や文字で映し出される。これによりゲームのテンポを損なわず、リアルタイムに情報を知ることができる。
- P.E.C.チャレンジ
- ゲーム中では本編のミッションだけでなく、ポイントを得られるP.E.C.チャレンジが用意されている。P.E.C.チャレンジは3つの分野で合計40種に及び、簡単なチャレンジから難しいチャレンジまで豊富に揃っている。チャレンジをクリアすると得られるポイントは後述のアップグレードで使える。なお、このP.E.C.チャレンジはシングルプレイ・マルチプレイ共通なのでどちらのモードでクリアしても両方のモードに適用される。(ただし、一部にはマルチプレイ専用のP.E.C.チャレンジも入っている)
- アップグレード
- 前述のP.E.C.チャレンジをこなして入手したポイントを消費することで、銃やガジェット、マルチプレイ用のコスチュームのアップグレードが可能になる。これをうまく活用して、ミッションを有利に進めよう。
- 武器庫
- 武器庫はステージ中においてあり、そこでは装備の変更や前述のアップグレードを行うことが出来る。またガジェットの補充もここで行われる。
マルチプレイ
本作におけるマルチプレイでは、本編の前日談である協力ストーリーモードのほか、4つのモードがある。本作のマルチプレイではXboxLIVEでのオンライン協力だけでなくスプリット画面によるオフライン協力も可能。
ストーリー
これは陰謀の序章に過ぎない……。
その数日前、ロシアにてEMP兵器が何者かによって盗まれた。EMP兵器がブラックマーケットに流れる前に、何としてでも奪還するためアメリカの「サードエシュロン」に所属するアーチャーと、ロシアの「ヴォロン」に所属するケストレルは、協力して奪還任務を開始する。これはサム・フィッシャーの物語の10日前から始まった『もうひとつの事件』である。
登場人物
- アーチャー/ARCHER
- サードエシュロンのエージェントでコードネームは「アーチャー」。ハーバード大学で経済学を学んだ後、情報分析官としてNSAに入る。極めて優秀な分析官として多くの成果を挙げたアーチャーは、その実力をサードエシュロンに買われ、過酷な訓練プログラムに参加することになった。性格は快活でよくしゃべるが、うぬぼれ屋の一面もあったりする。
- ケストレル/KESTREL
- ロシアの諜報機関であるヴォロンのエージェントでコードネームは「ケストレル」。18歳で軍に入隊し、チェチェンの首都グロズヌイで捕虜となり、壮絶な拷問を受けた。後にスペツナズに救出される。その後に提出した報告書がSVRの士官の目にとまり、ケストレルは新設される特殊部隊への参加を打診された。幼い頃に両親をなくして荒れた生活を送っていたが、軍に徴兵されてからは、優れた適応能力を見せている。
マルチプレイにおけるアクション
- ダブルマーク&キル(日本語版ではダブルマーク&アクション)
- 基本的なシステムはシングルプレイと同じだが、どちらかのプレイヤーが格闘攻撃で倒したとき、両方のプレイヤーが発動できるようになる。 また、発動時においても二人でそれぞれ敵を倒すことが出来る。極端な話、別々の部屋でそれぞれ2人の敵をマークしてプレイヤーAが発動したとき、両者それぞれがマークした敵に向かって発砲することになるというわけだ。
- 戦闘不能
- マルチプレイではダメージが一定以上になったとき、即ゲームオーバーにならず、その場に倒れこみ、ヘルスバーが表示される。ヘルスバーは少しずつ減少していくので、その前に味方に助けてもらう必要がある。
- 上体を起こす
- 戦闘不能状態になったときAボタンを長押しすると上体を起こして銃で攻撃する等のことが出来る。しかし上体を起こすと、敵が攻撃してくるようになり、攻撃を受けるとヘルスバーが減る。
- レスキュー
- 前述の戦闘不能に陥ったプレイヤーに近づいてAボタンを長押しするとヘルスバーが白くなっていく。全て白くなったら、戦闘不能に陥ったプレイヤーが復活する。ただし両者とも戦闘不能状態になったら即刻ゲームオーバーになるので、レスキューの際は迅速だけでなく周りの状況を確認することも忘れないようにする必要がある。
- 羽交い絞め
- シングルプレイとは違い、マルチプレイでは敵に近づくと羽交い絞めにされる危険性もある。もし羽交い絞めにされると戦闘不能と同じようにヘルスバーが表示されるので味方に助けてもらわないといけなくなる。羽交い絞めにされたプレイヤーがいた場合は、羽交い絞めをしている敵を倒すことで開放する事ができる。
各種モード
フェイスオフ以外の各種モードでは協力してミッションクリアを目指します。どちらかのプレイヤーのヘルスバーが無くなるor両者共に戦闘不能になったらゲームオーバーになります。以下はそれぞれのモードについて
- 協力ストーリー
- 協力ストーリーでは二人で協力して進める本編の前日談を追うモード。本編よりも前の時間軸の話なので本編をやっていなくてもストーリーはわかる。
- ハンター
- ハンターはゾーンごとに決められた敵を倒していくモード。残りの敵の数が0になるとゾーンがクリアとなり、次のゾーンへ進む。これを繰り返していき全てのゾーンをクリアするとステージクリアとなります。ただし敵に存在を発覚されると応援を呼ばれるので注意が必要。
- ラストスタンド
- ラストスタンドはEMPを敵から守りながら出現する敵を全て倒すモード。敵はプレイヤーを見かけるとプレイヤーに攻撃をするが、プレイヤーを見失うとEMPに攻撃を開始する。EMPの耐久力がなくなるとゲームオーバーとなる。
- インフィルトレーション
- インフィルトレーションは基本的なルールはハンターと同じだが、敵に発覚されてはいけないモード。つまり敵に発見されてはいけない、監視カメラに捉えられてもいけない。ステルスキルをうまく活用しなければいけない難易度が上がったモードである。
- フェイスオフ
- フェイスオフは、相手プレイヤーや敵を倒してポイントを稼ぐ唯一の対戦モードである。なお、このときに限って相手プレイヤーに攻撃が可能となっている。制限時間がなくなった時点でもっとも多くのポイントを稼いだほうが勝者となる。
関連動画
プレイ動画
関連項目
関連リンク
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