『スーパーロボット大戦α外伝』とは、バンプレソフト開発、バンプレストが発売したプレイステーション用ソフトである。ジャンルはシミュレーションRPG。『αシリーズ』と呼ばれる作品の2作目。
概要
元々スパロボαは当初から3部作構想で開発が始まっていた。
だがαの好セールスによって、バンプレスト上層部から「ファンディスク的なソフトを作ってはどうか」とという声が上がり、本作の開発がスタートした。しかし開発していくにつれ、ファンディスクではなく一つの作品として作りたいというスタッフの声により、最終的には全45話(イージーとノーマルは43話)というボリュームに仕上がった。
αからの使いまわしが多かったのもありスタッフの意向により「第2次」αではなくα「外伝」と名付けられた。
外伝と銘打たれているが、ちゃんと第2次スーパーロボット大戦αに話が続いている。
参戦作品一覧
赤太字はスパロボ初参戦 ●は機体のみの参戦 カッコ付きは機体が参戦しているが参戦リストにはクレジットされていない作品
今作が初参戦となったのは、『機動戦士ガンダム 逆襲のシャア ベルトーチカ・チルドレン』『機動新世紀ガンダムX』、『∀ガンダム』、『戦闘メカ ザブングル』、『銀河旋風ブライガー』の5作品(『ベルトーチカ・チルドレン』は機体のみの参戦であり、参戦作品としてはクレジットされておらず作品名は『逆襲のシャア』名義となっている)。
本作はα後の懸案であった「イージス計画」が失敗し壊滅的な被害を受けた未来の地球が舞台となっており、荒廃した世界観に合った作品が起用されている。
『α』からの比較では、『グレンダイザー ゲッターロボG グレートマジンガー 決戦!大海獣』、『機動戦士ガンダム』、『MSV』、『機動戦士ガンダム0080 ポケットの中の戦争』、『機動戦士ガンダムF91』、『新機動戦記ガンダムW』、『聖戦士ダンバイン』、『新世紀エヴァンゲリオン(THE END OF EVANGELION)』、『トップをねらえ!』、『ジャイアントロボ THE ANIMATION~地球が静止する日~』の10作品が抜けた。
このうち『F91』『エヴァ』『トップ』の3作品は後のシリーズで復活を果たしている。
ただし、『ガンダムW』に関しては劇場版(EW版)として参戦している。
前作からの変更点
- それまでのシリーズでは恒例の、二回行動が廃止された。
- 前作まで採用されていたパラメータ「反応」が廃止され、「防御」という値に置き換わった。
- 技能ポイントの仕様が変更。
- 熟練度の仕様が変更。
- 武器改造が、武器ごとの改造から全武器一括改造へと変更された。
- 『第4次』では採用されていた、マップ上で強化パーツや資金が手に入るシステムが、コンテナ及びマウンテンサイクルという形で復活した。
- 『第2次』で採用されていたバザーシステムが復活している。ブルーストーン(BC)とユニット・強化パーツを交換することが出来る。BCを使ったバザーシステムは『Z』で復活するほか、BCは出てこないものの資金を使って強化パーツを売買できるシステムが採用された作品もある。
以下雑多な内容
- 『第2次OG』が出るまでは4魔装機神が揃ったスパロボ最後の作品だった。以後『LOE』のリメイクが発表されるまで『OG』でも一堂に会することはなかった。ちなみにこの作品は2001年作で、第2次OGは2012年である。11年ごしの奇跡。
- 魔装機神4機、操者の4人以外に一部の魔装機や、プレシアやウェンディなどのキャラも登場している。
- プレシアが大変使えるキャラである。プレシアの待遇は唯一の武器1つにつきカットイン2回から始まり専用曲「春風のプレシア」(初出は魔装機神)まで貰うほど破格のものだった。
精神コマンドも祝福・期待といった強支援系コマンドと必中・ひらめき・熱血という戦闘系の王道を押さえている。ぅゎょぅι゛ょっょぃ
更にディアブロは武器の改造費が安く伸びがいいタイプである。緑の墓標で援護をこなし、くるみ割り人形・剣の舞で火力も申し分ない。ただし防御面は流石に一線級のユニットに見劣りするので注意。移動面での補強は必須。 - ネオ・グランゾンが序盤から登場して度肝を抜く作品でもある。シュウ自重しろ。
流石に9話という序盤と言っていいタイミングであるためブラックホールクラスターと縮退砲は自重しているが、HPはそれでも35000あるしHP回復もちゃんと持っている。 - ハードでは全開モードのグランゾン、ネオ・グランゾンと連戦で相手する。勿論ボス仕様のため延命の精神コマンドやHP回復大、射程にスキのない縮退砲等全く自重なしである。
ただし縮退砲の燃費は悪いためガス欠は早いのが弱点である。 - ちなみにこの次にスパロボでネオ・グランゾンが出てくるのは『OG外伝』まで待つことになる。
- 『α』で中心的な役割だった『超機大戦SRX』の連中は開発凍結のためSRXに合体できないどころか、R-2は解体され本編に一切出てこない。ハードでなければ出ない連中すらいる。参戦期間も短いことも相まって超空気。
- 新規参戦となった『ガンダムX』のサテライトシステムに対応して、今回は夜間ステージが存在し、更に月が出ているかどうかを判定するシステムがある。当然ながら月が出ていなければサテライトキャノンは使えない。
- 同じく新規参戦となった『ザブングル』勢は、アニメーションが非常に独特でかなり動く。ICBM投げとか特に。
- 「うぉぉぉぉぉっ!死なばもろともぉ!」
- この作品にはプレイヤーの分身となるオリジナル主人公は存在しない。上記の通りSRX勢も空気。
- これはαでは主人公の存在がストーリー上かなり重要で、その結果目立ち過ぎと批判されたことを踏まえてのものだった。しかし外伝とCOMPACT1で主人公を外したところ、予想以上に主人公がいないことを残念がる意見が多かったため(寺田P談)、以降のスパロボではスクコマを除けばオリジナル主人公が必ず一人はいるようになった。
- ただし、最も出番が多い版権キャラは戦闘のプロこと剣鉄也。一行がバラバラになった未来編でも1ステージ目から活躍する上、グレートマジンガーの性能もいい(全武器に気力制限が無い割に武器攻撃力が高い、おまけにマジンパワーで更に火力が上がる)。
- 一応シナリオ上のリーダー格は破嵐財閥というパトロン的な意味もあり万丈である。
- 逆に甲児は参戦が若干遅れ、マジンガーZもグレートより性能が劣るため、熾烈な枠争いに参加できないこともしばしば。しかしマジンカイザーの性能が異常で、単騎突破も可能な化け物。甲児には鉄也にはない加速があるため、マジンカイザーが来てからが彼の本領発揮となるだろう。
- 現代からはるか未来の地球をメイン舞台とするため、ほとんどのマップが地上戦となっている。そのためスパロボシリーズでは珍しく宇宙マップが3ステージと異例の少なさ。しかも分岐で宇宙を選ばない場合は全部地上戦となる。
- シナリオの半分はザブングル関連、残りを∀とXで分け合う展開。後はゲッターとマジンガーの敵がちょくちょく出るくらいで、ほとんどは新規参戦作品に割かれている。
- 故に「いるだけ参戦」の作品が多い。まあ、ほとんどの作品は前作でやってしまったので仕方ないと言えばそうなのだが。
- TV版ゲッターロボの恐竜帝国との戦いが初めてまともに再現された。
なお、本来は第2次αで再現する予定だったのが前倒しになった形である。第2次αでもまた再現があり、外伝で一度戦っているため敵の秘密兵器を知っており見切るメタ表現が発生する。 - ブライガーは今回が初参戦。未来で宿敵カーメン・カーメンを倒す。しかしあくまで未来でなので現代での決着はついていない。そしてαシリーズでブライガーが出たのはこれだけのためどうなったのかは投げっぱなしで終わった。登場ユニットもブライガーとカーメン旗艦と雑魚メカバンブルビだけという節約っぷりである。
ただし性能面では初登場だけに優遇されており、耐久面にやや不安がある以外は充実している。 - 『マクロスプラス』のゴーストX-9の回避に悩まされる作品。また敵でもHPが少なくなると防御してきたり、回避を選んだりしてくるため、命中面では何かと苦労する作品である。
- おまけに、相手によっては集中や鉄壁など精神コマンドまで使ってくる。この結果、通常の作品よりも必中を持つキャラのアドバンテージが大きい。これもスーパー系優遇の一環と言えるだろう。
- 逆に必中持ちが少ないリアル系は集中程度では命中率が不足しセーブロードゲーになりがちである。
- 尤も以前から、特定条件で精神コマンドを使用してくる敵はいる。が大体はそのターンのみの使用で次ターンは使用してこないが、今作では複数ターン使用してくることもあるので余計に厄介である。
- αではド根性のみ使用する大ボスが二人だけいたが、味方の火力インフレにより一撃撃破が可能であり、ほとんど無意味と化していた。α外伝は計算式変更により一気に撃破は難しく、結果的に精神コマンドを複数回使われることになってしまう。よって大ボス級の耐久力は異様に高くなっている。
- 今作のスーパー系は武器威力が高い、合体機が多く期待の恩恵を受けやすい、命中率の計算式変更とシステム的な恩恵を全面に受けているためどれもかなり強い。一方一番割を食ったのがダンクーガ。
- ダンクーガに関してだが、最強武器の断空光牙剣の威力が気力制限140で3900と相当低い。同じくグレートマジンガーの最強武器グレートブースターが気力制限なしで4200、弾数1という弱点を差し引いても低すぎる。どちらも気力130でダメージ1.25倍になる技能を持っている。
- そればかりかEN消費が劣悪で、初期ENが110なのに断空光牙剣の消費は90。なめてんのか。更に追い討ちで武器の適性に空Bが多すぎるため、その是正に貴重な強化パーツ枠を割かねばならない。
- 更に獣戦機隊の精神コマンドにも変更があり、熱血と気合が減ってしまったのも痛い。
- トドメにアランが乗ってくるブラックウィングとダンクーガをフル改造した時の最強武器の威力差、僅か400。これは武器改造の仕様変更のせいだが…
- 武器改造についてはダンクーガは改造コストが最大で伸びが最低の設定をされている。ちなみにグレートも伸びは同じだが改造コストはそれより安い。…もはやダンクーガが何をしたのかレベルの酷い仕打ちである。
- 現在のスパロボでは当たり前となったオープニングとエンディングテーマが初めてついた作品。スパロボの主題歌は大体はJAM Projectが担当するが今作品もそうである。
- バグの多さに定評のある作品である。おまけにロード時間も激増したためロード地獄を引き起こしてしまった。
- 同じ強化パーツを9個持っている状態になると発生、更にそのパーツを入手した場合更に様々なバグが起きる。メモリがはみ出すのが原因らしい。
これが起きると致命的なバグが発生し最終的に強制出撃のマップで進行不能になる。 - 機体・パイロットの地形適応は表示はされているが実はすべてAで計算されている(つまりパイロット・機体の地形適応は事実上全機体がオールA)。ただし武器のほうは適用されているため、その意味で防塵装置等を装備する意味はある。
- 何故か撃墜したはずの敵機体が自軍として参戦している。改造は出来るが乗り替えできないので無意味。
- 本作のニュータイプ・強化人間・念動力は前作と比較して各キャラの習得レベルがかなり遅くなっており結果的に効果量が抑えられているのだが、よりにもよって回避の効果量が本来の設定量の倍になっており、結果的に格差を生んでしまった。カテゴリーFも同様のためフロスト兄弟は予想以上に避ける難敵である。
- 特定ステージで特定の行動をするとフリーズ。即時のものから後のステージで確実にフリーズする始末の悪いものまで存在。
- マクロスの一部機体は形態で弾数が独立している武器があり、変形を駆使すれば補給要らずになる。
- 万能系大器晩成型のパイロットは他の晩成型パイロットとは異なりSPだけ伸びて他は微増という成長形式になっており、何とロランがこのタイプである。他のガンダム主役キャラと比べると能力がどうしても見劣りしてしまうのはこれのため。他にも該当するキャラはいるがロランは∀で強制出撃が多いため問題になりやすい。まあSP最大値が高いので精神コマンドでの補強がしやすいと言えるが…
- ロラン自体は特に特殊能力もなく、最も一般人に近いガンダム主人公であるため、ある意味原作再現と言えなくもない…かも。
- ちなみに他にも該当するキャラがおり、リュウセイとミオもこのタイプである。両者ともガッツ持ちのため調整すれば命中回避は問題ないが、格闘射撃値の伸びの悪さによる火力の低さはいかんともしがたい。
- 同じ強化パーツを9個持っている状態になると発生、更にそのパーツを入手した場合更に様々なバグが起きる。メモリがはみ出すのが原因らしい。
致命的バグに関しては後日発売された廉価版でいくつか修正された(全部ではない)。
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関連項目
αシリーズ
- スーパーロボット大戦α
- スーパーロボット大戦α外伝(これ)
- 第2次スーパーロボット大戦α
- 第3次スーパーロボット大戦α 終焉の銀河へ
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