ゼアノートとは、「キングダムハーツ」シリーズに登場するキャラクターであり、ある意味、すべての物語の始まりを作った人物である。非常にややこしい経緯があり、シリーズ中、ゼアノートと呼ばれるキャラクターは複数存在するが、根幹はただ一人である。
また、キングダム ハーツIIIまでの作品はゼアノートを中心とした作品で、前述したややこしさ故に大体この人の行動や設定が理解できれば話の半分以上は理解できる程度には重要度が高い。
「KH3」で決着がついて、消滅したものの、その後のキングダムハーツの作品でも彼の補完が多く行われており、引き続き重要キャラクターであることには違いないようだ。
彼の出生
赤ん坊の時は「スカラ・アド・カエルム」と思われる街にいたことが判明しており、母親らしき人物が謎のローブの人物に託し、物心ついたころにはデスティニーアイランドにいたということになっている。
また、「KHχ」、「KHUX」等に登場する、「エフェメラ」の子孫であることがわかっており、同じ銀髪である。
また、他人の感情を機敏に感じ取り、他者の心と重ねられるというような特徴があるようで、それが下記する謎の夢と関わってくる。
この特徴からローブの人物から「運命の子」と信じられていた。
マスター・ゼアノート
キーブレードマスターの一人。イェンシッド、エラクゥスらと共に修行を積み、「キーブレード使いの役目は光の守護者として、世界を陰ながら見守ること」という教えに疑問を抱き、師に黙って一人で世界を巡っているような人物であった。その過程で闇の力を体得し、光と闇の均衡あってこそ世界は保たれるという思想を抱く。
その結果、エラクゥスと意見を対立させて流浪の身となるが、そこで少年の頃より夢見た世界の果て、いまだ何者もたどり着けていない世界に到達するという原点を思い出し、キーブレード戦争の再来によってキングダムハーツを生み出し、それによって自ら新しい世界を創造しようと志す。
そのために老いて脆弱な自らの肉体を捨て、若く強い他者の肉体を手に入れようと行動を始める。そこでヴェントゥスと運命的な出会いを果たして弟子にしたが、あまりにも優しすぎたために自らの肉体とはせず、別の目的のために活用しようとしたが失敗し、強引に闇を切り離したことで、ヴェントゥスの心を壊してしまう結果に終わる。
また、この時にヴェントゥスから分離して誕生した「ヴァニタス」がヴェントゥス自身の闇ではないことに気づいていたようである。
その後、自分の故郷である「デスティニーアイランド」に放置しようとしていたが、完全に光の心が消えていないことを知るとエラクゥスの元を訪れ、ヴェントゥスを預けた。その際、エラクゥスの弟子テラの闇の資質に気づき、彼の肉体を奪うことを計画するようになり、更にヴェントゥスとヴァニタスをぶつけて「χブレード」なるものを作ろうとする。
テラの肉体を奪うことには成功し、「マスター・ゼアノート」としての肉体は消滅したが、「χブレード」の作成は失敗することになる。
復活
真XIII機関を統べるリーダーとなり、「KH3」で決着をつけることになる。
「光の守護者」と「闇の探究者」をぶつけることで「χブレード」をもう1度生み出すのが彼の狙いであり、ソラたちはそれを避けようとするが、最終的にカイリの心を砕くことで、ソラを怒らせることで成功する。
最終目的は、結局闇が生まれてしまうこの世界を「失敗」と捉えており、世界をリセットすることであった。
ソラに負けた後、討論の末にテラの中から具現化した、エラクゥスにも止められてようやく敗北を認めた。
最終的に、ソラに「χブレード」を継承し、エラクゥスと共に若い頃の姿に戻って消滅した。
その後、カイリの記憶の中で幻影として登場するが、この一連のこともあったからかカイリにヒントを与えてまた消えていった。
テラ=ゼアノート
シリーズ上で最初に「ゼアノート」と呼ばれたキャラクター。
上記の「マスター・ゼアノート」の項目にあったテラの肉体を奪った後の姿である。
絶対ではないが「ゼアノート」というとこのキャラを指すことが多いが、マスター・ゼアノートを区別をして「テラノート」と呼ばれる事も多い。
レイディアントガーデンでアクアと戦闘になった結果、記憶喪失状態に陥ってしまい、倒れていたところを賢者アンセムに救われ、その後は弟子として研究者となった。
人を超えたほどに優秀であると賢者アンセムは評しており、六人の弟子の中で一番最後に弟子になったにもかかわらず、一番弟子として扱われるほどであった。心の闇を探る実験の被験者に立候補し、賢者アンセムも記憶を取り戻す一助となればいいと実験の対象とした。
しかし、それがキッカケとなってゼアノートは心の研究に魅了されていき、賢者アンセム以上に心の闇の研究にのめり込んでいき、他の五人の弟子たちと共に人体実験すら行うことをためらわなくなっていき、賢者アンセムに研究を禁止されると、ゼアノートは賢者アンセムを異世界に追放し、師の名を奪ってまで研究を続行した。この実験の過程で彼は記憶を取り戻しかけた。
この禁止されたものの中に「被験者X」と呼ばれる少女についての研究があり、更に研究対象が行方不明になったことで、より賢者アンセムに対して疑念を抱くようになっている。
心を解き放つ
ある時、「レイディアントガーデン」を「ホロウバスティオン」に変えるほどの事件を起こし、その時にカイリを古の時代に存在した「箱舟」を模倣したものに乗せて、大海の海に放り出してしまい、この時にカイリの記憶は失われてしまった。
やがて、心の闇の深淵を解き明かすためには体はもろすぎるものと考え、自ら心を解き放ち、ハートレスとなる。しかしハートレスになったにもかかわらず、他のハートレスと異なり、人型を保ち以前の記憶も保持していたことは彼自身にも謎であった。
このハートレスになった存在が「闇の探求者アンセム」であり、残された肉体がノーバディとしての自我を持って「ゼムナス」として名乗り独自に行動をするようになる。
「KH3」では、抜け殻となったテラにこの頃のゼアノートの心が時を超えて移されて登場しており、テラの真の復活を果たしたのと同時にこの心は消滅した。
ヤング・ゼアノート
テラ=ゼアノート同様、マスター・ゼアノートとの区別から、「若ノート」と呼ばれる事も。
また、回想で出ている若きエラクゥスと共にいる時代のゼアノートのことをソラ達と出会う眼が金色で闇に堕ちているような状態の「若ノート」と区別するために「チェスノート」と呼ばれることもある。
この時はまだ髪が生えており、ある事件をきっかけに「髪を剃った」結果、スキンヘッドになり、「マスター・ゼアノート」になるようだ。
真XIII機関のヤング・ゼアノート
通称「若ノート」と呼ばれてた方。
未来のゼアノート(闇の探究者アンセム)から時を超える力を授かり、時間旅行しているときのゼアノート。
闇の力を使いこなし、継承の儀をしていないにもかかわらずキーブレードも操る。
時間移動によって一番先の時代をも見てきているためか、常に落ち着き払っている描写が多かったが、「KH3」では、その影響で知識もあるためか、ソラの行動からその末路が見えていたようであり、それに対してあざ笑うかのような描写がある。
故郷にいた時のゼアノート
デスティニーアイランドに居た頃は何故か何度も知らない世界と知らない人物の夢(KHUXの場面)を見ており、それが外の世界への憧れのきっかけになっていたようだ。
未来から来た別のローブの男(闇の探究者アンセム)によって時を超える力を授かり、上記の通りになる。
その後、時間旅行していた時の記憶は失われ、ゼアノートは「スカラ・アド・カエルム」に辿り着き、「マスター・ウォーデン」に弟子入りする。
修行時代のゼアノート
通称「チェスノート」と呼ばれていた時期。
そう呼ばれている理由はこの時期によく、エラクゥスと謎ルールのチェスで遊んでいたためである。
同じクラスの仲間も多く、人間関係には恵まれていた模様。
上級クラスの生徒全員が失踪する事件が起き、彼らの捜索のために外の世界を調査することになる。
対局の先や先を見据えた発言も多く、勘の鋭い少年だったようで、事件の犯人の目星をいち早くつけたりしている。
一連の事件の犯人であった、闇に堕ちた同じクラスの「バルドル」に「他者の感情を感じやすい同類」、「闇を探求しろ」と言われた後に、「バルドル」にトドメを刺した。
この時にエラクゥス以外の仲間を全員失ってしまい、気持ちの整理をつけて墓参りに行くまで1か月かかった模様。
その後、「マスター・オブ・マスター」との出会い、「バルドル」の影響を受けてか、闇に関心を見せるようになり、キーブレードマスターになった後にエラクゥスと対立することになった。
また、この時代の頃から「人生は一度では短すぎる」と考えており、エラクゥスに「人生何回必要なんだ?」と尋ねられた際に「世界を造り変えるのに13回」と回答している。おそらくこれが「真XIII機関」に繋がってくるのだろう。
また、「出来ることならその後の新しい世界でもう1回・・・」と発言している。この14回目の人生が訪れるということは今後の「ゼアノート」の復活を意味するが果たして・・・。
真XIII機関
キーブレード戦争を再来させるためには13人の闇の探求者が必要があるとして、ヤング・ゼアノートが時を回りながらそれぞれの時代から一番先のマスター・ゼアノートの時代に集結させた13人のゼアノートたち。
といっても、ここでいうゼアノートとは「ゼアノートから強い心の影響を受けた」という意味であり、本当の意味で同一人物と言えるのは半数弱で、しかも旧XIII機関のメンバーも多い(元々ゼムナスが自分の器候補として集めたのだから当然だが)。
-マスター・ゼアノート(一番先の時代のゼアノート。オリジナル)
-闇の探求者アンセム(ゼアノートのハートレス)
-ゼムナス(ゼアノートのノーバディ)
-ヤング・ゼアノート(マスター・ゼアノートの若い頃)
-テラ=ゼアノート(テラの体を乗っ取ったゼアノート)
-ヴァニタス(ゼアノートの弟子ヴェントゥスの闇)
-ダーク・リク(闇の探求者アンセムに乗っ取られていた頃のリクのレブリカ)
-シグバール(旧XIII機関のメンバー2,ゼアノートとは一番付き合いが長い)
-サイクス(旧XIII機関のメンバー7,元ゼムナスの副官)
-ルクソード(旧XIII機関のメンバー10)
-マールーシャ(旧XIII機関のメンバー11)
-ラクシーヌ(旧XIII機関のメンバー12)
-シオン(旧XIII機関のメンバー14)
補欠
-ヴィクセン(旧XIII機関のメンバー4)
-デミックス(旧XIII機関のメンバー9)
関連静画
関連項目
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