タラ戦争とは、アイスランドと英国との間に発生した国際漁業紛争である。紛争となった海域ではタラが主たる漁獲物であったことから、「冷戦」(Cold War)の英語名をもじって「タラ戦争」(Cod War)と呼ばれるようになった。
概要
1958年から1976年にかけて発生した国際漁業紛争である。一般的には第1次(1958-1961年)、第2次(1972-1973年)、第3次(1975-1976年)の3回に分けて言及される。
それまでは「公海自由の原則」が一般的であったが、アイスランドは漁業資源の減少などを理由に自国周辺の海域を「漁業専管水域」に指定し、英国漁船などを排除するようになったため、英国側との対立が発生した。実際に戦争状態になったわけではないが、軍艦や海上保安艦が出動するなど緊迫した漁業紛争であったことは間違いない。排他的経済水域(EEZ)の概念が国際的に成立するまでの過渡期を象徴する出来事の一つである。
関連動画
関連項目
- 4
- 0pt