ダウンタウンのごっつええ感じとは、1991年から1997年までフジテレビ系で放送された伝説のお笑い番組である。
通称「ごっつ」。
概要
1991年正月に放送された「ダウンタウンのごっつええ感じ マジでマジでアカンめっちゃ腹痛い」という特番から始まり、「火曜ワイドスペシャル」で2回トライアル版が製作されて好評を得たため、同年12月よりレギュラー放送がスタート。
「結婚前提戦士ラブラブファイヤー」「世紀末戦隊ゴレンジャイ」「アホアホマン」「放課後電磁波クラブ」「リアルポンキッキ」「MR.BATER」「キャシィ塚本」などの名作コント、「オジャパメン」「エキセントリック少年ボウイ」などの名作企画を生んだ番組として知られる。
「ダウンタウンのガキの使いやあらへんで!!」(日本テレビ)と並ぶダウンタウンの代表的番組であり、「ガキ使」と共にダウンタウンの全国的人気を不動のものとした。
裏番組に「大河ドラマ」(NHK)と「天才・たけしの元気が出るテレビ!!」(日本テレビ)が放送され、フジテレビでは「オールスター家族対抗歌合戦」(1973年~1986年)の終了以降なかなか人気番組が生まれなかった「鬼門枠」であったが、「大河ドラマ」にこそ叶わないものの「元気が出るテレビ」と互角に渡り合う人気番組に成長する(視聴率は西高東低傾向であり、ダウンタウンの地元関西地区では20%を超えるほどの人気であった)。1994年にビートたけしのバイク事故により「元気~」が精彩を欠くようになってからは関東地区でも突き放すようになり、結果的に1996年に「元気~」を終了に追い込んでいる。
主要メンバー
初期はメンバーの入れ代わりが多かったが、中期以降から絶頂期のメンバーがもっともよく知られている。
特に、今田、東野、板尾、ほんこんらはこの番組の出演を機に全国区の人気を得ることとなる。
また、女性レギュラーであるYOUは歌手、篠原はアイドルであったが、この番組を機にタレント・女優としての活動がメインとなる。
- ダウンタウン
- 今田耕司
- 東野幸治
パイロット版の特番に出演したものの、レギュラー化当初は参加が見送られた。1994年10月からようやく参加。 - 130R
- YOU
1997年4月に番組降板。 - 篠原涼子
1997年3月に番組降板。
突然の最終回
1990年代を代表するバラエティー番組の一つであり、一時代を築いた番組だったが、過激な内容から抗議も絶えなかった。
松本人志が横山やすしを演じて徹底的にコケにする「やすしくん」というコントがあり、この放送中(1996年1月21日)に横山やすしが急逝したため、松本バッシングが巻き起こるという事態も引き起こしている。
また、ダウンタウンとスタッフの間に意思疎通ができずにトラブルが起こったため急遽総集編でつなぐ事態が起こるなど、フジテレビ上層部からダウンタウンの存在が疎まれ始めていた。
そして1997年11月、放送予定だった「ごっつええ感じスペシャル」を、急遽プロ野球セリーグ優勝のかかったヤクルトスワローズ戦にフジテレビが連絡無しに差し替えたことに対して松本が激怒。相方の浜田も同調して、フジテレビの出演番組の収録全ボイコットという異常事態に発展する。その後、フジテレビ、ダウンタウン、吉本興業(所属事務所)の間で話し合いが持たれ、きっかけとなった「ごっつ」の打ち切りで手打ちとなった。そのため、事件の2週後にダウンタウン不在のまま最終回となった。
2001年に1回だけ特番で復活したが、視聴率は一桁と振るわなかったこともあり、以降は一切続編等は放送されていない。[1]
また、フジテレビ側とのトラブルで終わった番組であるためか、2009年にフジテレビ開局50周年記念番組で過去の人気番組を紹介した際にもほぼスルー扱いされたなど、やや冷遇気味の傾向が未だに残っている。
エピソード
- ごっつ番組初期から全盛期に出演していたYOUが番組終了後にごっつの収録現場を回想し、「元々歌手であった自分に笑いに関して何も教えてくれることもなく、毎回緊張で吐きそうになっていた」「急にアドリブでコントの展開が変わることもよくあり、笑いの起こった模様を撮り逃してしまったカメラマンが次の回の収録から外されていなくなっていた」というかなり緊張感のある現場であったと語っている。
- 突然の番組打ち切りはダウンタウン以外の出演者にとっても青天の霹靂であり、今田耕司や東野幸治は「毎週ごっつを収録していた曜日のスケジュールがある日突然白紙になった」「ごっつの騒動の行方をスポーツ新聞の記事で知った」と後に語っている。
- 「ごっつ」のスピンアウト番組として、松本人志のみが出演する深夜番組「一人ごっつ」「新・一人ごっつ」「松ごっつ」[2]が1996年~1998年に放送された。
- 「ごっつ」終了からしばらく後、1999年に「笑う犬の生活」が「笑う犬の冒険」に改題して日曜20時に移動した際には「笑う犬」に出演しダウンタウンと親交のあった内村光良が「ごっつをやっていた枠で笑う犬をやる」という旨をわざわざ松本人志に直接電話して許可を取ったという。
関連動画
格好の素材ネタ
現在でもコントの収録されたDVDが売れ続けるなど、根強い人気を保っている番組である。
そのおかげか、この番組で放送されたコントの音声や映像を利用したMADが多く製作されている。
もはやひとつの定番といっても過言ではない。
関連動画
「エキセントリック少年ボウイ」「ゴレンジャイ」「世界一位」に関しては該当記事も参照。
関連商品
関連項目
- テレビ番組の一覧
- アホアホマン
- エキセントリック少年ボウイ
- きょうふのキョーちゃん
- ゴレンジャイ
- 世界一位
- 夢で逢えたら(この番組の源流番組)
- お笑いマンガ道場(松本人志自身がこの番組のファンでごっつの番組中に一度だけ復活させた)
- 関西弁標準語化計画
脚注
- *なおこの特番の制作担当はフジテレビではなく、読売テレビ系の番組制作会社であるワイズビジョンであり、「ダウンタウンDX」の演出・制作スタッフが中心となって制作されたものであった。
- *「松ごっつ」のみ松本人志の他に板尾創路と木村祐一も参加している。
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