ダークスパイナーとは、『ZOIDS』シリーズに登場するスピノサウルス型電子戦用ゾイドである。
機体解説
ダークスパイナー DARK SPINER |
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基本情報 | |
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型式 | EZ-60 |
所属 | ガイロス帝国 ネオゼネバス帝国 |
モチーフ | スピノサウルス型 |
スペック | |
全長 | 22.3m |
全高 | 13.6m |
全幅 | 不明 |
重量 | 118.8t |
最高速度 | 240.0km/h |
武装 | |
ゾイドテンプレート |
ガイロス帝国が開発したスピノサウルス型電子戦用ゾイド。
ただし、こちらもEZ-49バーサークフューラーと同じくガイロス帝国内に潜むゼネバス系派閥が密かに制作した機体であり、実質的にはネオゼネバス帝国のゾイドとなっている。
今までの“電子戦ゾイド=索敵・通信用ゾイド”という概念を打ち破り、電波自体を武器として使用するとてもユニークなゾイドで、EZ-51グランチャーに搭載されていた敵ゾイドの行動を阻害する妨害電波システムをより洗練させた非常に強力な電波攻撃を可能としている。
背部にあるジャミングブレードを前に倒し、そこから“ジャミングウェーブ”と呼ばれる強力な電磁波動を放射、これを浴びたゾイドはまず機体に組み込まれた各電子機器がダウンして機能停止同然の状況に追いやられ、この後すかさず偽の制御データを送り込まれて制御権を完全に奪われ、最後にはこのダークスパイナーに遠隔操縦されて同士討ちさせられる事になってしまうのである。
一度このダークスパイナーに操られてしまうとパイロットは機体を捨てるしか無くなってしまい、しかもこの電磁波攻撃を防ぐ手立ては当時は全く存在せず、グランチャーの時のように超電磁シールドで中和する事も出来なければ本能のままに動けるはずの完全野生型ゾイドであってもこの呪縛から逃れる事はほとんど出来ないため、敵軍は強力なゾイドをこのダークスパイナーの前に繰り出せば繰り出すほど自分の首を絞める事になり、もはや戦わずして勝利を得る事ができるという非常に画期的なゾイドであった。
スピノサウルス型完全野生体ゾイドのコアをベースにしていると推測され、RZ-8ゴルドスやEZ-65ディメトロドンといった純電子戦ゾイドと違って素体の基本性能も高く、このままでもEZ-26ジェノザウラーとほぼ同等の戦闘能力を有し、装備の条件が同じならばバーサークフューラーとも互角に張り合えるという極めて優れた白兵戦能力も兼ね備えている。
火力にはやや乏しいが、これはSSゾイドであるEZ-61キラードームと合体する事で得られる全方位レーザーやガトリング砲などの追加装備で補う事が可能。
鉄竜騎兵団の中央大陸侵攻に使用され、この機能を持って共和国本土防衛隊ゾイドを次々と無力化してはその防衛線を瞬く間に壊滅に追いやり、最終的には鉄竜騎兵団の勝利からネオゼネバス帝国の建国まで大いに貢献した。
その後も抵抗を続ける共和国軍残党であったが、これから約4年近くもの間同軍はこのジャミングウェーブを防ぐ手立てを見いだす事が出来ず、隠れて活動せざるを得なくなっている。
しかし、遂にジャミングウェーブが効かないRZ-64ゴジュラスギガの登場と、さらにジャミングウェーブの完全中和を可能としたRZ-66ゴルヘックスの復活によりその優位性は失われ、これ以降使われる事はなくなっている。
劇中での活躍
バトルストーリー
ZAC2101年ロールアウト。共和国本隊が暗黒大陸に出払っている不備を突き中央大陸に侵攻した“鉄竜騎兵団”(アイゼンドラグーン)の主力ゾイドとして初登場。
そのジャミングウェーブ戦法を用いて共和国軍本土守備隊を尽く撃破し、僅か7週間で共和国軍の防衛ラインを崩壊させて共和国首都しいては中央大陸を鉄竜騎兵団が占領する大きな原動力となった。
ネオゼネバス帝国成立後も共和国残党に対して圧倒的優位性を保っていたが、ある時発見した共和国軍基地襲撃作戦ではその基地に配備されていたパイロットとの精神リンクのみで動くゴジュラス・ジ・オーガにはジャミングウェーブが通用せずに最終的には全滅に追いやられ、さらにその直後には対ジャミングウェーブ技術が確立されたゴジュラスギガも登場したため、遂に共和国軍の反撃を許すようになってしまう。
それでもゴジュラスギガ以外のゾイドにはいまだ効果的かと思われたが、相反する電波をぶつけてジャミングウェーブを相殺できるというゴルヘックスの登場により完全にジャミングウェーブは無力化出来るようにもなった事からその存在意義は一気に失われる事となり、新たな帝国軍の主力であるキメラブロックスゾイドやセイスモサウルスの登場以降の出番はなくなってしまった。
アニメ
『ゾイドフューザーズ』に登場。
『フューザーズ』ではゾイドバトル選手機として登場。
本作ではゾイド同士の合体を主眼としているため、最大の特徴であるジャミングウェーブ攻撃は一切行われていない。
他にもアニメ独自の機能として、全方位のEシールド展開機能やジャイアントグラブを用いたロケットアンカー攻撃能力などが追加されている。
グリーンシティからやってきたという双子のZiファイターであるマロイ&ラトルのドラールス兄弟の乗機。
兄のマロイがこのダークスパイナーに乗り、弟のラトルが僚機のキラードームに乗り込む。
ブルーシティ最強チームのチーム・ブラックインパクトに挑み、キラードームと合体してキラースパイナーとなってその圧倒的な力でブレードライガーを全機撃破してみせ、この事によりブルーシティ中にZiユニゾンの事実と威力が知れ渡る事となる。
その後、チーム・サベージハンマーの差金でRD等チーム・マッハストームと対戦する事となり、この時の戦いでもユニゾンから来る高い戦闘能力でチームを追い詰めたが、RDの奮闘とユニゾンの制限時間という欠点を突かれて最終的に引き分けに持ち込まれた。
これ以降もドラールス兄弟ともどもブルーシティに滞在していたが、突如乱入してきたセイバータイガーホロテックに為す術なく敗れ去ったり、アルファ・リヒターのZiファイター強制摘発に巻き込まれて接収されたりと散々な目に遭っている。
なお、その後にもキメラブロックスゾイドの攻撃演習の標的にされて破壊されたダークスパイナーが居たが、これがこのドラールス兄弟のものだったかは不明。
漫画
塩崎雄二の『ZOIDS惑星Zi』において登場。
物語前半のボスであるプラチの愛機で、その力は本人曰く「倒したければデスザウラーでも持ってこい」とのこと。
コミックス第1巻でグゥのライガーゼロイクスと交戦、これにジャミングブレードを使い戦わずして勝利する。
その後再びグゥと戦闘、今度はジャミングブレードを使わずに素の状態で圧倒してみせた。
が、その途中でクーゴのケーニッヒウルフが乱入。
止む無くジャミングブレードを使用するものの、ケーニッヒはそれを気合で耐え抜き、逆に特攻。
電磁波を逆流させられ、ダークスパイナーは身動きが取れない状態になってしまう。
そこへパッカーが持ってきたケーニッヒ用のライフルを装備したイクスの一撃をくらい、腹を撃ち抜かれて倒された。
なおプラチは脱出し一命を取り留めているが、その後出番もなく終わってしまった。
主な機体バリエーション
キラースパイナー
キラースパイナー KILLER SPINER |
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基本情報 | |
---|---|
型式 | FZ-011 |
所属 | ネオゼネバス帝国 チーム・ドラールス |
モチーフ | スピノサウルス・カニ型 |
スペック | |
全長 | 22.3m |
全高 | 12.6m |
重量 | 148.0t |
最高速度 | 180.0km/h |
武装 | |
ゾイドテンプレート |
ダークスパイナーの背部に小型のカニ型ゾイドのキラードームが合体した形態。
キラードームに搭載された回転式全方位レーザーとガトリング砲によりその火力は大幅に増強されている。
さらにコア同士の共振により、武装の出力そのものも単機の時よりずっとアップしている。
スラストスパイナー
ロードゲイルとダークスパイナーがユニゾンした形態。
関連動画
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関連項目
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