「ナンシーより緊急連絡。」
チェイスH.Q.とは、1988年に稼働したタイトーのアーケード用レースゲームである。
概要
レースゲームとなってはいるものの、このゲームは通常のレースゲームとは異なり覆面パトカーで逃走車を追跡し、
発見後、逃走車に体当たりし逮捕するというシステムになっている。
前作「フルスロットル」から受け継がれた「ニトロ」システムでのスピード感に加え、今までレースゲーの自車がクラッシュに弱いイメージから一転、逃走車に体当たりするという豪快なゲーム性はユーザーに好評であった。続編(本記事の「シリーズ作品」の節を参照)はもちろん、他社でも「ラッキー&ワイルド」や「A.B.コップ」等このようなゲーム性を持ったゲームがいくつか作られている。
またファミコンやPCエンジンなどといった家庭用ゲーム機の他、ゲームボーイなどの携帯ゲーム機、各種パソコン、さらには携帯電話アプリと、様々な機種で移植作がリリースされた。各機種の性能がかなりバラバラであるため、移植の再現度もそれぞれで大きく異なっている。
ゲームシステム
操作方法
ハンドル、アクセル、ブレーキ、そして「ハイ・ローギア」の左側面にニトロボタンがついている。
ニトロはステージ毎に3回(初期設定)まで使うことができ、クラッシュ時の復帰の為の急加速、タイムオーバーにならない為の保険、逮捕時に使う事で短時間に複数回のダメージを与えるのにも使える。
毎ステージ補充され、また残したままクリアーをしても残した分のボーナスは付かないのでガンガン使ってみよう。
ステージ分岐
各ステージ毎の中間くらいの所で分岐があり、
正解のルートを選ばないと犯人との距離(画面右上に表示されているDISTANCE)が離れていく仕様になっている。ステージによって分岐が固定されているところとランダムになっているところがあり、そのうちランダム分岐のステージは直前に空から警察のヘリが指示を出してくれる(登場する場所から目測も可能)
クリア等のボーナス
- 走行中、一般車にぶつからずに抜かしていくと200点→400点→600点と増えていき最大で8000点まで加算される(ステージまたいで有効、)
一般車にぶつかるとリセット(ただし、逃走車にぶつかった時のよろけ時にぶつかった時のみはリセットされない) - 逮捕(クリア時)にクリアボーナス(面数×10万点)+タイムボーナス(残り秒数×5000点)
余談だが初代は後作と違い犯人発見時のボーナスはない - 全ステージクリア時に500万点のボーナス
比重が大きい為、ハイスコアを取るには全面クリアが不可欠である。
ステージ
ステージ1
犯人は切り裂き魔ラルフ、ターゲットは白のスポーツカー (1面から妙に物騒な相手と突っ込んではいけない)
ステージ1ということもあり道幅は広い上に犯人との距離も他ステージに比べて少し短い為、
多少のミス又は間違えルートを引いても大丈夫である。(それでも初見さんには厳しいかもしれない)
ステージ2
犯人は銀行強盗犯カルロス、ターゲットは黄色のスポーツカー
海岸線沿いから岩山に向かうコース
分岐がランダムとなり時間も厳しくなるため、分岐を間違えると間に合わなくなる可能性が高い為、最初の難所。
ステージ分岐はランダム
ステージ3
犯人は麻薬グループ一味、ターゲットはシルバースポーツカー
夕暮れの郊外へ向かう
ステージ分岐は固定→(左が正解)
ステージ4
犯人は連続誘拐犯、ターゲットはブルーの2シーター
夕暮れのスラムからハイウェイを抜け、砂漠地帯へ向かう
ステージ分岐はランダム
ステージ5(ネタバレ防止の為一部透明化)
犯人は東側の工作員、ターゲットは不明 (赤のスポーツカー)
薄暗い早朝から段々明るくなる演出は綺麗だが、道は狭く時間も厳しいので中々見る余裕がない
ステージ分岐はランダム
最終面ということもありターゲットは固く、また体当たり後の加速も早い為クリアは難関
なお、逃走車発見前にゲームオーバーになるといつもなら逃走車が検問を突き破るゲームオーバー画面になるが
逃走車不明の為、逃走車が出ないまま画面にゲームオーバーという状況になる
BGM
元・ゴダイゴ(注:当時、現在はゴダイゴは再始動)の浅野孝已が担当(続編のS.C.I.も氏が担当)
デモ、犯人逮捕モード時等に流れるメインテーマの「This is Chase H.Q.!」は軽快なサウンドに仕上がっている。
また「Your name」というボイスをサンプリングとして使用したネームエントリーBGM「My name & Your name」は他の曲と比べるとダークな曲調も相まって妙な中毒性があり、流れると某タイトー直営店生放送では軽いヨネ、ヨネ弾幕がつくことも。
シリーズ作品
- S.C.I.(1989年)
ハンドル内側の左右に1つずつ赤いボタンが増えており、これを押すことで銃撃を行う事が可能になっている
ナンシーのグラフィックが初めて出た。
演出もよりダイナミックになっており、オープンカーにも関わらず滝に突っ込む、土砂降りの中建設途中のハイウェイを爆走&ジャンプしたり、果てにショットガンの乱射やバズーカーまで持ち出す始末 お前らは西部警察かw - クライムシティ(1989年)
シリーズではあるもののレースゲーではなくアクションゲーとなっている
ナムコから出た『ローリングサンダー』を強く影響を受けており、同じくらいシビアなゲームとなっている。
しゃがみ状態+ジャンプで出る前転が攻守ともに強力で、一部ではゴロゴロ刑事の名で愛されている
後のタイトーでこんな奴いたような・・・。 - クイズH.Q.(1990年)
やっぱりシリーズではあるがレースゲーではなく何故かクイズゲーになってしまっている。
だが追跡パート→逮捕パートといった基本的なことは抑えてある。 - スーパーチェイスクリミナルターミネーション(1993年)
S.C.I.以降レースゲーから離れていたシリーズであったが久しぶりのレースゲーとなった。
S.C.I.時は濃い洋画調で描かれていたナンシー嬢が当時のアニメ調な可愛い顔になっている(CVも冬馬由美に)
(幕中の掛け合いで化粧が濃いんじゃないかと突っ込まれるが、むしろ前作のほうが濃かっ・・・ゲフンゲフン) - チェイスH.Q.2.(2007年)
14年ぶりの新作、そしてナンバリング化
21世紀ということもあり、背景、車共にポリゴンになり、ナンシーも実写化(かわいい)
また自車を3種類から選ぶようになった。
名称について
本ゲームのタイトルは本記事名のように「チェイスHQ」と表記されることもあるが、本記事冒頭のように「チェイスH.Q.」とピリオドがついた表記がなされる 場合もある。筐体表面やゲーム内タイトル画面や移植作パッケージなどで使用される公式ロゴでは「H.Q.」の方が使用されているが、タイトーの公式ウェブ サイト上などで「HQ」の方で表記されている例などもあり、公式表記からして一貫していない。ニコニコ動画に投稿された動画についているタグも「チェイス HQ」と「チェイスH.Q.」が混在している。
また、移植作などではタイトー製であることをアピールするためか、「タイトーチェイスH.Q.」と頭に「タイトー」を付けたいうタイトルで販売されたものが多い。
なお「チェイス」とは、「カーチェイス(car chase)」という組み合わせでよく聞くと思われる「追跡」の意味の英単語「chase」で、「H.Q.」は連絡を出しているナンシーが居る場所と思わ れる司令部(本部)を表す英単語「headquarters」の略と思われる。
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「了解!」
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