チャオ・フォンとは、「銀河英雄伝説」の登場人物である。
概要
地球時代末期(西暦2686ないし2687年生)にシリウスに生まれた民間人で、かの「ラグラン・グループ」の一人チャオ・ユイルンの甥(ユイルンの兄の息子)。
ラグラン市事件
いまだ3歳であった西暦2690年、シリウスの主星ロンドリーナのラグラン市において、進駐してきた地球軍10個師団によって125万の市民が虐殺された「ラグラン市事件」が発生。当時ラグラン市に両親・叔父とともに居住していたフォンも巻き込まれ、無差別射撃により両親を失い、叔父ユイルンの腕に抱えられて市を脱出した。
以後、自身の成長のさなかに翌年の「ラグラン・グループ」結成、叔父による反地球派の旧指導部の粛清、黒旗軍によるヴェガ星域会戦の勝利と2703年の地球滅亡を見届けることになる。地球滅亡後にユイルンが隠遁して故郷ラグラン市に小さな音楽学校を開くと、20歳ごろになっていたフォンは学業を全うしつつ叔父を手伝うようになった。
叔父の死と失踪
しかし、2706年のカーレ・パルムグレンの死によって「ラグラン・グループ」が瓦解を始め、ジョリオ・フランクール国防相との権力闘争に勝利したウインスロー・ケネス・タウンゼント首相は残ったユイルンに危険を感じて公安局員を送った。叔父への逮捕状を知ったフォンはユイルンに脱出を勧めたが、ユイルンはそれを固辞。自室である校長室で睡眠薬を飲んで(あるいは公安局員の手によって)急死した。フォンはその後公安に監視されていたが、ある時監視の目を逃れて姿を消す。
その一ヶ月後、タウンゼントは地上車に極低周波ロケット弾を打ち込まれて殺された。フォンがこの暗殺の実行者であると言われているが、身を隠したのか殺されたのか、フォンが以後姿を見せることはなく、真相は迷宮のまま終わった。同時に「ラグラン・グループ」を失ったシリウスによる宇宙秩序も崩壊し、銀河連邦が成立する2801年までの間、90余年の混乱が続くこととなる。
関連動画
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関連項目
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