テドロス・アダノム・ゲブレイエスス(アムハラ語: ቴዎድሮስ አድሓኖም ገብረኢየሱስ(Tewdərosə Ädəhänomə Gäbəräiyäsusə) ラテン文字表記: Tedros Adhanom Ghebreyesus)とは、古代ギリシャの武将エチオピアの微生物学者、WHO(世界保健機関)第8代事務総長である。
決して、準伝説のポケモン、中国の手先ではない。いや最後はどうかな?
概要
※ Tedros Adhanom のアムハラ語での発音はテウドロス・アドハノムに近いが、他言語ではラテン文字表記からテドロスおよびアダノムと呼ばれることが多い。またWHOのプロフィール等では便宜上 Adhanom Ghebreyesus が姓として登録されているが、そもそもエチオピアの習慣として姓は無く、第1名は個人名、第2名は父の名(父称)、第3名は祖父の名(祖父称)である。このため、彼個人を指す場合はテドロス等と呼称するのが妥当である。
1965年、旧エチオピア帝国領(現エリトリア首都)アスマラ生まれ。名門オックスフォード/ケンブリッジではなく残念ながらノッティンガム大学で博士号を取得。エチオピア保健省に入庁し、保健行政を改革し、乳幼児死亡率を下げたことからその才能を買われ、エチオピアの保健大臣、外務大臣を歴任し、2017年からはWHOの理事長も務める。このため、エチオピア国民からはドクター・テディの愛称で広く敬愛されている。
しかし、2019年末から中国武漢が発祥とされる新型コロナウイルスに対する対応では終始毅然とした対応ができず、結果的に新型コロナウイルスが世界的パンデミックになることを阻止できなかったという批判を受けている。
また、テドロス及びWHO自体が中国に忖度した態度(例:台湾のWHOへの参加を拒否したり存在の無視)をとったとする意見がある。これについては、中国がテドロス氏の故郷エチオピアに金銭的援助をしていることや、WHOやテドロス氏自身中国から何か金銭でも受け取っているのではないかという疑いから、中国に忖度し中国人の移動禁止など強い措置ができなかったのではないか、と言われている。
このことから、テドロス氏の事務総長辞任を求める声やWHOの廃止を求める声も出てきている。アメリカのトランプ大統領やイギリスのジョンソン首相がWHOへの協力金をもう出さない、と表明したり、事務総長の辞任を求める署名も100万人を超えたが、テドロス氏は任期である2022年まで辞任しないとのこと。
テドロス語録
- (新型コロナウイルスの対応で)不必要な渡航・貿易制限を行う理由はない[1]
- 中国の対応も過去にないほど素晴らしい[2]
- 中国の尽力がなければ中国国外の死者はさらに増えていただろう[2]
- 中国の対応は感染症対策の新しい基準をつくったといえる[2]
- 緊急事態を宣言する。中国への不信感を示したわけではない[2]
- 習近平国家主席のリーダーシップを目の当たりにした。他の国も見習うべきだ。中国国外の感染者数が少ないことについて、中国に感謝しなければならない[2]
- 中国が新型ウイルスの発生地で高レベルの強力な対応措置を講じている[3]
- (新型コロナウイルスは)世界全体にも非常に重大な脅威をもたらす[4]
- 重症急性呼吸器症候群(SARS)や中東呼吸器症候群(MERS)ほど致命的ではない[5]
- これまで得たデータからみると、インフルエンザほど効率よく感染しない[6]
- パンデミックの脅威が非常に現実味を帯びてきた[7]
- これは制御可能なパンデミック[8]
- 一部の国々が、この脅威の制御に必要となる政治的関与のレベルでの対応に当たっていないことを、我々は深く憂慮している[8]
- 我々は(新型コロナウイルスの感染拡大を阻止する)最初の機会を無駄にした[9]
- 行動するべき時期は実際、1ヵ月余りまたは2ヵ月前だった[9]
- パンデミックは非常に急激なペースで加速している[10]
- すべての国で積極的な行動がなければ、数百万人が死亡する可能性がある[10]
- ウイルスとの闘いに焦点を当てるべきだ。ウイルスを政治化しないでほしい[11]
- WHOは当初からできうるすべてのことをやってきた。WHOはすべての国と近い関係にあり、人種差別はしない[11]
- Forgive. (邦訳:許し(の精神を)。)[12]
- Honesty. (邦訳:正直。)[13]
- 大半の国はまだ流行の初期段階にある[12]
- 振り返れば我々は適切な時期に(緊急事態を)宣言したと思う。世界が対応するのに十分な時間があった[14]
- 世界はあの時、WHO(が発した緊急事態宣言)に注意深く耳を貸すべきだった[15]
- Solidarity. Solidarity. Solidarity. (邦訳:連帯。連帯。連帯。)[16]
- The only way is together. (邦訳:唯一の道は一緒に)[17]
関連リンク
関連動画
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関連項目
脚注
- 時事通信2020年2月3日付
- 日本経済新聞2020年1月31日付
- BBC2020年2月5日付
- ロイター通信2020年2月12日付
- 日本経済新聞2020年2月18日付
- 朝日新聞2020年3月4日付
- 日本経済新聞2020年3月10日付
- AFP通信2020年3月12日付
- ブルームバーグ2020年3月26日付
- 産経新聞2020年3月27日付
- NHKニュース2020年4月9日付
- 本人のツイッターの魚拓2020年4月22日付
- 本人のツイッターの魚拓2020年4月22日付
- 日本経済新聞2020年4月23日付
- AFP通信2020年4月28日付
- 本人のツイッターの魚拓2020年4月28日付
- 本人のツイッターの魚拓2020年5月18日付
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