デューター・ミューラーとは、キャプテン翼の登場人物である。
「鋼鉄の巨人」と呼ばれる、作中でも最強クラスのゴールキーパー。
カール・ハインツ・シュナイダーと並ぶジュニアユース編のラスボスである。
概要
ジュニアユース編
西ドイツのゴールキーパー。並外れた巨体とワイルドな出で立ち、左頬の(控えめな)十字傷が特徴的。
山奥の村で師匠と二人で修行を重ねていたというプロレスラーや格闘家のような前歴を持つ。その村を慰問に訪れたプロサッカーチームとの親善試合でプロ選手のシュートをことごとく封じ、その場でスカウトを受けるが「修行を完成させていないから」と断った。この逸話のため、ドイツサッカー界では「幻のゴールキーパー」と噂されていた。
その後、崖の上から岩石と共に投げ落とされたボールを全てキャッチするという最終試験に、行く手を阻む巨大な岩石をパンチで木っ端微塵に粉砕するという超人的なパワーを見せて合格。ゴールキーパーの弱体に悩む西ドイツの秘密兵器としてチームに合流する。
試合では準決勝のウルグアイJrユース戦から途中出場で本格的に姿を現す。ウルグアイのペナルティエリア目前からのビクトリーノによるFK、という状況でGK交代という形で登場。普通はこの状況であればディフェンス側は壁を設けるが、あろうことかシュートしたボールが見づらい理由からなんと「壁は不要」とのこと。ほぼPKかつ追加点を与えたのも同然な状況でビクトリーノはシュートするが、そのシュートを片手でキャッチして防ぐという、ビクトリーノの自信を打ち砕く驚異的なGKの能力で読者を驚愕させた。
全日本との決勝では、全日本の誇る必殺シュートをことごとく防ぎ、左右の揺さぶり、ゴールの隅、股の下といった普通のゴールキーパーなら弱点であるはずの場所へのシュートも全て封じる。至近距離で放った日向のタイガーショットをなんと片手で押さえ込み、観戦していた吉良監督を「まさか、あの小次郎が……」と驚愕させる。挙句の果てには、当時の劇中で考えられうる最強の必殺技と言えるドライブタイガーツインシュート(しかも初使用)さえワンハンドキャッチで防いでしまい、多くの読者に絶望感をもたらした。この場面は「みんなのトラウマ」の話題にも名が挙がる。
このミューラーに対して、全日本は意表を突く若林からのロングパス、からの日向と沢田のツインシュート……を囮に使っての岬のダイビングヘッドで攻めかかるが、ミューラーはそれすら反応して片手で岬の全体重を防ぐ。しかし、そこに翼がドロップキックで岬の両足を蹴って体を押し込むという荒業を繰り出し、ようやく待望の1点をもぎ取った。
なお、これはスカイラブハリケーンが合法である世界の中では当然反則にならない。そこまでしなければ得点できなかったという点では、これもミューラーの凄さを物語る逸話のひとつと言えるだろう。
その後は日向の会心のネオタイガーショットでキャッチに行った手を弾かれて失点、最後は翼のドライブオーバーヘッドで失点して試合に敗れた。全てのゴールが名場面であるという、素晴らしい強敵だった。
ワールドユース編以降
「最強クラスのゴールキーパーは怪我でもしないと失点しないため、展開の都合上大怪我をさせられる」「それまで最強だったドイツが新ライバルのかませに使われる」という悲劇の煽りをもろに受け、レヴィンに両腕を破壊されたり、ブラジルに5-0で大敗したり、後にその試合ではシュナイダーとミューラーが出場していなかった事になったり、凋落が著しい。特にサンターナとナトゥレーザの合体シュート「フルメタルファンタム」を防ぎきれずに失点・負傷し、翼と岬の合体シュート「ハイスピードトルネードスカイアルファ」に全く反応できずに失点を喫する姿は、もはや「インフレに取り残されたかつての強敵」という描写になってしまった。
オリンピックでの日本戦ではやはり負傷が響いて失点を重ねるが、それでも負傷を押して次から次へとシュートを防ぎ続ける姿は往年の活躍を偲ばせるものがある。
テクモ版
特徴的な必殺技を持っていないが、実はそのために「ゴールキーパーと一対一に持ち込めば必殺技を封じる事ができるが、もともと必殺技を持たないミューラーにはその手が使えない」「必殺技を使うとガッツを消耗するが、ミューラーにはそれが無い」という事で、必殺技を持つゴールキーパーよりもかえって手強いという性能になっている。
基本的には若林と並んで最強クラスのゴールキーパー。
舞台がプロサッカーになった4以降は翼やシュナイダーよりも凄いベテラン選手たちが多数現れたが、ゴールキーパーにはそのような人物はおらず、若林とミューラーが世界最強の座を守っている。
わずかな例外は、超能力GKゲルティス(2のラスボス。3以降はミューラーの方が強くなる)、
前半は無敵だが後半は力尽きるラムカーネ(特殊な例外。強いのは前半だけ)、
超人的性能を持つサビチェビッチ(5のラスボス。シリーズ全体の最後の敵「カンピオーネ」のGK)、
伝説の名選手ジウマール(5のクリア後に戦える隠しチーム「カナリアスターズ」のGK)、
などの特殊な人物、ラスボス、隠しボスしかいない。
ミューラー自身がラスボスである3ではもちろん彼が最強のゴールキーパーである。
関連項目
- キャプテン翼
- ゴールキーパー
- みんなのトラウマ
- カール・ハインツ・シュナイダー
- ヘルマン・カルツ
- フランツ・シェスター
- マンフレート・マーガス
- シュバイル・タイガーボラン
- カペロマン
- ポブルセン
- フライハイト
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