5年くらいかかれッ
トクサツガガガとは丹羽庭(たんばにわ)による漫画作品である。
概要
仲村さんは26歳のOLさん。
職場では女子力が高いと見られているけど、実は“女死力”たぎる「特オタ(特撮オタク)」!
オタバレが怖くて、一人ぼっちでコソコソしながら生きてるよ。
人目につかないフィールドのカプセルトイを求めて街をさすらったり、
一人カラオケで“特ソン(特撮ソング)”歌いまくったり…
ヒーローの言葉を胸に、今日も進むよ「特オタ」道!
週刊ビッグコミックスピリッツに2014年37・38合併号から2020年24・25合併号(5月11日発売)まで連載された。単行本は全20巻。
ありそうでなかった「特撮」オタクのあるある系コメディ。全国の特オタの共感を集め、話題作となっている。タイトルは特撮に英語の「gaga(夢中の、熱狂的な)」に一音足したもの。
基本はいわゆる「ニチアサ」に放映されている特撮作品が題材となっているが、まれに他の分野に関わる話もある。(大きなお友達にも人気な女児向けアニメ、特撮出身の男性アイドル…など)
2019年1月よりNHKにてTVドラマ版が放送開始。製作はNHK名古屋放送局で、ロケ地には市営地下鉄や大須、岡崎総合公園など地元のスポットが多数用いられた。脚本は「団地ともお」の田辺茂範が担当する。
予告PVでは東映やレインボー造形らエキスパート協力の元、例の採石場での本格的な特撮ヒーローアクションシーンが観られ、本家顔負けな正にNHKの本気といった出来である。事前紹介番組でも特撮OBが多数所属するユニット、純烈によるナビゲートで放送するなど、本家顔負けなNHKの本気を垣間見ることができる。
登場人物
- 仲村叶 (なかむら かの) 【演:小芝風花】
「かっこよすぎか!!」
主人公。26歳のOL。職場では女子力の高い素敵な女性で通っているが、実は隠れ特撮オタク。
母親の影響で一度は引退したものの、一人暮らしを機に復帰。
極度にオタバレを恐れるあまり内心は卑屈かつ自意識過剰で挙動不審。
孤独な特オタライフを送っていたが、吉田さんや任侠さんを始めゆかいな追加戦士達と幸運な出会いを果たす。
人の名前を覚えるのが苦手で、勝手な仇名をつけてよぶクセがある。
ネタバレは超イヤ派で、CMの予告関連も見ないようにしている程。そのためかネットを始めとした情報源をあまり活用できない事がある。 - 吉田さん 【演:倉科カナ】
「え?高校って何年前かって?血を見たいようですね」
仲村さんの特オタ仲間。
普段は穏やかだが年齢について触れると途端に凶暴になる。正確な実年齢は不明だが、仲村さんがリアタイ世代(3~6歳)であるエマージェイソンの時点で中1だった事などからある程度は絞り込むことは可能。
当然特オタ歴も仲村さんより長いため、ヒーローショーでの写真撮影のスキルや、特撮沼に人を引きずり込む手腕などは一枚上手。
サザンクラウザーがヒドい作品である事を教えないまま円盤を貸してくれたり、惑星Oが打ち切り作品であることを教えないままオススメしたりと、けっこう意地悪な一面も。あとクソ映画マニア。 - 任侠さん / 松本まさあき 【演:竹内まなぶ (カミナリ)】
「あの…ヤバイっスよね自分… 首くくります!」
会社の近くにある駄菓子屋さんの息子。顔がすごく怖い。ちなみに二十歳そこらと顔よりも若い。
その見た目とは裏腹に気弱で臆病だが義理堅く誠実なお兄さん。
特撮の30分後の世界の女児向けアニメ「ラブキュート」シリーズが好き。
職業柄グッズの展開には詳しく、新製品の取り置きなど融通を利かせてくれている。 - ダミアン / 田宮拓(たみや たく) 【演:寺田心】
「僕の気持ちを勝手に持ってかないで」
「ジュウショウワン」(作中での現行シリーズ)が大好きな小学生。
真面目ないい子なのだが初対面時の仲村さんの印象によりこの仇名で呼ばれている。
子供なりの悩みから、思わず大人(仲村さん)の心に突き刺さる名言を放つ。 - カナちゃん
「あの人がかわいくないって言った"の"!!」
任侠さんのお店の常連客である幼女。世代間の落差や、大人と子供の視点の違い、普通の「かわいいもの」好きである事などから、仲村さんにとってはやりづらい相手。 - 北代さん 【演:木南晴夏】
「目障りなのよ」
仲村さんの会社の別の課にに新しく入ってきた人。年は32,3歳らしい。
人付き合いが悪く人を寄せ付けないオーラを放っている。
異様にオタクを嫌っているようだが・・・。実は男性アイドルグループ「Bee Boys」の大ファン。
仲村さんをオープンなオタクと勘違いし、一緒にいることで周りにばれないよう遠ざけていた。
互いに誤解が解けて以降は趣味は合わないながらも理解ある友人として接している。 - 小野田くん 【演:本田剛文 (BOYS AND MEN)】
「たぶん寂しいんですよね。」
仲村さんの本性を知らず、密かに思いを寄せる後輩。
押しが弱く、先輩や上司に損な役回りを押し付けられたり不憫なところもあるが、おおらかで優しい性格で、
周りをうならせるような意外な視点の持ち主。 - チャラ彦 / 川島くん 【演:森永悠希】
「せっかく会ったんだからさ~」
仲村さんの同僚のチャラ男。社交性が高く気のいい青年だが、若干無神経。
メンタルが強く、ちっともめげずに反省も無いウザキャラ。
どんなに冷たい人にも恐れず切り込んで仲良くしようと切り込む豪胆さは目を見張るものがある。
だがやはり仲村さんは内心どうしてもなじめず、北代さんにはもうどうしようもない程嫌われている。 - ユキちゃん 【演:武田玲奈】
仲村さんの後輩。
イケメン俳優が大好きで、気になった俳優が特撮に出演していた場合は仲村さんからDVDを借りてまで鑑賞しているが、「顔が映らないから」という理由で戦闘パートはすっ飛ばしている。
"若干見込みあり"として仲村さんから特撮沼に引きずりこまれようとしているものの、本人はあくまでマイペースに生きている模様。
- マイちゃん 【演:内山命 (SKE48)】
仲村さんの同僚で、「イケメンでハイスペックの彼氏」がいるリア充女子。普通の付き合いの範囲内で仲村さんとショッピングをしたりカラオケに行ったりする。 - インド人(仮)
「心カライヨクナイ」
仲村さんの会社近くに店を構えるカレー屋さん。仲村さんに思いもよらぬ助言を与えてくれる事がけっこうある。
実はインド人ではなくネパール人である。 - つぶやきさん / 野村さん
「まず…お話をしてみるところから始めないと…」
仲村さんと吉田さんが、模型屋のレンタルスペースで出会ったモデラーさん。
自分の世界に入り込みやすい性格で、ブツブツと独り言をこぼしながら作業する、傍から見ると若干不気味な人。
「汚し」などの加工技術を仲村さん達に教えてくれた人だが、難解な表現でしか伝えられず、初心者の仲村さん達が理解するには通訳(店員さん)が必要だった。 - 窪田さん
「すごくブキミですよね」
カラオケ店の店員さん。任侠さんと同じラブキュートの隠れファンであり、彼とは密かに親交を深めている。 - 吉田さんの彼氏
「年を取るのもチャンには武器なんですよ」
吉田さんの彼氏。変な人。チャン(後述)に似ている。 - 仲村望(なかむら のぞむ)
「持っとるんかい!!」
仲村さんの兄。インディーズのメタルバンドを趣味でやっている。下品さを売りにしたバンドだが、チケットノルマはいつもギリギリらしい。
仲村さんの趣味にも理解があり、子供の頃から厳しい母と板挟みになりながらも協力してくれていた良き兄。
既婚者で4歳の娘さんもいる。
彼が少年時代にテレビで学んだギタリスト「スラッシィ池田」のギター教則番組は、何度も仲村さんの特撮録画テープに上書きされる事故を起こした。 - 仲村母 【演:松下由樹】
「また古雑誌たまったら、焼きイモしよな。」
仲村さんの最大の宿敵。
幼女時代の仲村さんが男児向け特撮にハマるのを毛嫌いし、「女の子らしい」趣味や装いを半ば強いてきた。
おまけにそれが正しいことであり娘の為なのだと信じて疑わないやっかいな価値観の持ち主。
現在の仲村さんの、異様に人目を気にするスタンスとなった最大の元凶。
現在もその態度は軟化せず、結婚を急かしており、未だに悩みの種になっている。
幼い頃には仲村さんが隠れて読んでいた「てれびくん」で焚書焚火をしたというとんでもない親。
離婚して母一人で兄妹を育てた苦労人であり、同情できる背景はあるのだが、特撮好き読者からするとやはり悪夢のような存在。
劇中劇
作中にはニチアサのオマージュをはじめとして、様々な作中作が登場する。
現在のところ、ライダー枠となる作品は未登場。
獅風怒闘 獣将王(ジュウショウワン)
我々の世界で言うところのスーパー戦隊シリーズ現行作。ネコ科肉食獣がモチーフで、オリエンタルな作風が持ち味。仲村さんにとっては円盤購入不可避の当たり年であり、毎週の大きな楽しみである。
スタートはシシレオー、トライガー、チェルダの3人体制で、追加戦士のセロトルが登場している。
救急機エマージェイソン
仲村さんがリアルタイム世代だった頃の作品で、一時期は離れていた特撮視聴復帰のキッカケにもなった作品。
兵器として生まれたロボット・エマージェイソンが平和のため、生みの親でもある博士や悪のロボット兵器と戦う、重厚なストーリー(吉田さん談)が魅力。
メタルヒーローシリーズの一作といった雰囲気が強い。
デカコッパ―
エマ―ジェイソンの前作(3巻)で次回作(11巻)。バディ警察物で後年にVシネやらでスピンオフが作られたり、おそらくエマージェイソン以上に人気がある。が仲村は嫌いではないがイマイチ乗り切れ無かった。
南十字軍サザンクラウザー
吉田さんがリアタイ世代であり、一番のお気に入りでもある作品。
南十字星の力を持つ騎士サザンクラウザーが、ベルゼブブ率いる魔十字軍と戦うという、西洋の騎士道物語やファンタジーを思わせる作品。
・・・なのだが、不人気で『てれびくん』の表紙を飾ったのは一回だけ。路線転向を強いられたであろう、重要な設定をぶん投げた唐突かつ強引な展開など、吉田さんも認めるヒドい作品。そのためか長らく円盤化もされていなかった。
後のオールスター映画では世代じゃない子供に「バケツマン」呼ばわりされるお世辞にもカッコよくは無いスーツなども含めて世間的に評価されてはいないものの、リアタイゆえの思い入れから吉田さんには愛されている。
異星探査ストレンジャーV(ファイブ)
ジュウショウワンから2年前の作品。追加戦士以外全員が宇宙人という設定で、昆虫が主食のブルー、発光体質のピンク、迷子になったり家出したりする巨大ロボなど、インパクトのある登場人物が特徴。
コメディ色の強い中にも社会問題を盛り込んだ意欲作。
ストレンブルーを演じた泰風良太くんは、イケメン俳優としてリア充の皆さんからも人気を博している。
探求探索シラベルーパー
マジカライザー
仲村が小学生ぐらいの時にやっていた作品。マジシャンモチーフの四人組で、敵のピエロットが寝返って追加戦士のシルバージョーカーになる。
ディフェンダー
仲村が高1の頃にやっていた作品。警備員のような姿の5人組。
4(フォー)フォース
シリーズで初めて巨大ロボが登場し、現在のスタイルを確立した記念碑的作品。ようするにバトルフィーバーJ。
現在も動画サイトでの配信や復刻版の玩具なども登場しており、根強い人気を持つ事がうかがえる。
ファイブレイバー
ジュウショウワンの次回作でネタバレ画像が出回っていて、踏んでしまった吉田さんはブチギレた。
幻獣モチーフの五人組で捏造追加戦士にツチノコスケルトンがいる。
現代妖怪血風録 白狐丸
深夜帯に放送された特撮作品。妖怪退治人・白狐丸が活躍(?)する作品。
血やゲロがドバドバでるわ主人公は金に汚いスケベだわと、いかにも「子供向けヒーローものではできない表現を!」な特撮作品が観たい人向けな一作。
絡繰忍者 雷伝
最近仲村さんが観た特撮時代劇映画。姫君の護衛のために作られたカラクリ忍者・雷伝が相棒の大ガマガエル(雌)と共に、主君・クジル姫を守るべく戦う。
仲村さん的にはとても良い作品だったのだが、実は40年近く昔のテレビシリーズのリメイクであり、大幅な設定変更により旧作のファンからは賛否両論に。
カラクリ忍者帖 雷伝見参!
上述の雷伝のリメイク元である、40年ほど前のTVシリーズ。「蛇鬼党」の悪事を阻止するべく闘うカラクリ使いの忍者・雷伝の旅を描く。
「主役の雷伝はあくまで生身の人間でカラクリ使い」「クジル姫は主君ではなく共に闘う妹分」「大ガマは雄」など、様々な設定がリメイクに伴って変更・抹消されてしまう。
ウラノガッコウ
「学校の怪談」を題材にした、子供向けホラー映画シリーズ。
仲村さんが子供の頃の作品であり、任侠さんには想い出のトラウマ(矛盾)。当時4作が制作された。近年でもTV再放送・ブルーレイボックス発売など忘れ去られずに愛されている模様。
惑星O
40年ほど前のSFドラマ作品。
突如謎の惑星「O(オー)」に迷い込んだ人々の冒険と、Oに住む異星人たちとの交流を描く。
当時としては破格の製作費を投じ、名だたるスタッフが熱意を込めて作ったハイクオリティな名作。
・・・が、熱意を支えにした無茶な制作進行が祟ってスタッフがダウン。
あえなく全20話で物語の全容すら見せぬまま制作中止となってしまった未完の名作。
最近になって続編の制作が決定したが、仲村さんは喜ぶと同時に「当時とは色々変えざるを得ないだろうし…」と、
複雑な気持ちに悶々とする事に。
また、昭和の特撮ではよくある話だが俳優のアクションでもスタント無しでかなり危険なこともさせていたらしく、
主演俳優の本坊晃氏も、「あー俺今日死ぬかも」と思いながら撮影所へ通っていたとか。
ダゴン
怪獣映画のシリーズ。リアルな社会風刺路線から子供向けの作風に移行するも振るわず。子供向けコメディ路線に特化したテレビシリーズ『ダゴンくん』がトドメとなり、シリーズ展開が打ち切られてしまう。なんというゴジラ枠。
スーパーヒーロー大決戦
獣将王を始めとした歴代ヒーローが大集合する映画作品。
見た目こそ豪華だが、内容は「ライバルキャラ同士が出るだけ出てロクに絡まない」「必殺技のひとつも見せずに退場する旧ヒーロー」「現行ヒーローが充分に活躍しない」等々、まとまりを欠いた残念な出来。そのため仲村さんと吉田さんの評価もあまりよろしくない。それなんて春映画。
ラブキュートシリーズ
ジュウショウワンの30分後か、あるいは一時間後に放映していると思われる、(プリティでキュアキュアな)女児向けアニメ。10年前の初代『Chig Hug ラブキュート』に始まり、現在は『ラブキュートMAX!』が放映中。
任侠さんは初代からのファン。
超空ロケッタ
空飛ぶアメコミヒーロー。海外イケメン俳優の起用などにより新作映画が一般人にも高評価。昔アニメをやっていた。
ゾンビリウム
エクストリーム銭湯
もはやホラーな出来のよくある男性アイドルDVD。とりあえずみんな脱いでる。
ゴースト・イン・チャイナ
中国のアクションファンタジー超大作。吉田さんは主人公のチャン(役者の名前もチャン)が大好き。
なお続編は…
ソールマンシリーズ
特撮ヒーローTVシリーズの祖。誰もが知ってる太陽の巨人つまりウルトラマン枠。長らく放送が止まっていたので仲村さんと吉田さんもあまり詳しくはない。
新作「ソールマンフェニックス」が発表されたが、古参ファンにデザインをボロクソ言われている。
関連リンク
関連項目
- 8
- 0pt